小田原ドラゴンの「今夜は車内でおやすみなさい」第5巻を予約して発売日に購入した。
日本一周の途中からスタート。松江、京都、愛知(刈谷)で一旦東京に帰還。キャンピングカーのショーなど見てから後半スタート。舞鶴から小樽のフェリーで北海道上陸まで。
4巻の記事でも書いたが、旅に出てからは実話が増えるというか、貧乏で売れない漫画家シャーク小笠原より、Twitterのフォロワーが2万人以上いる人気漫画家小田原ドラゴンが強めに出てるので、卑屈になったり悲観したり絶望したりが少ない。
由美子さんも出てこないので、あの激痛を伴う青春のフラッシュバックもない。
激痛不足を補うためか、シャーク小笠原の半生のダイジェストをお送りする回がある。大学に行かなかったことで大学生を嫉妬し続ける半生であった。でも僕の半生じゃないので共感とか鈍痛は少ない。僕は一応大卒だし。
抉ってくるエピソードは少ないが、車上生活おじさんが漂流するところ(第59話)は、ちょっと手が止まってしまった。分かるような、分からんような。ああなったら終わりなのか。それとも旅とは、人生とは所詮孤独なのか。
京都で女子大生のやよいちゃん宅に数日間滞在する。この5巻に何か起伏があるとすれば、京都編とでもいうべき第56話、第57話だ。観光するわけでもなく、イオンに行ったり、やよいちゃんとおかーの話を聞いただけだが、多分あれは実話なんだろう。妙なリアル感というか生活感があって、僕も一緒に滞在した気分になった。
女子大生の家に滞在といっても、駐車場に止めさせてもらってシャークはそこで寝泊まりし、ご飯は家で一緒にというスタイル。
ヤンマガの最新のエピソードと作者のツイートでは、実はもう日本一周が終わりかけている。ニ周めには行かず、何か決着を付けて終わりそうな気がする。寂しいなと思ったが、よく見ると5巻の最後が第64話で、最新が第121話である。紙になってない話が、まだ半分くらい残っていたのだった。