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映画「浅草キッド」、タケシ(ここはカタカナ)役、素晴らしかった。最後まで墓場のシーンは本人カメオ出演だと思っていた。北野たけしの歌うテーマBGMの浅草キッドもマッチしていた。
人生にはBGMはない。ただ自分のことで目一杯な時もあれば愛する人が心配でならない時もある。そんなシーンに音楽など付けらるれくらいならもっと頑張っていたはずだ。
人生は映画じゃない。映画より退屈で、たとえ退屈でも映画のようにその場から出てゆけない。人生には見通しもない100日生きたワニでも99日後に死ぬワニでもない。
しかし人には第二の耳がある。歳をとるにつれて聞こえてくる声がある。それは自分自身の魂が発する声リフレーンだ。
本当の人生のBGMは自身の魂の鼓動。できるだけ多くの声を聞き自分らしく生きるしかない。先立つ人の『バカヤロウ』と声に残り、その声が聞こえる師匠とはそういうものだろう。
ビートたけしが自身の師匠である芸人・深見千三郎と過ごした青春をつづった自伝「浅草キッド」を映画化。劇団ひとりが監督・脚本を手がけ、多くの人気芸人を育てながらも自身はテレビにほとんど出演しなかったことから「幻の浅草芸人」と呼ばれた師匠・深見や仲間たちとの日々と、芸人・ビートたけしが誕生するまでを描き出す。昭和40年代の浅草。大学を中退し、「お笑いの殿堂」と呼ばれるフランス座のエレベーターボーイをしていたタケシは、深見のコントにほれ込んで弟子入りを志願。ぶっきらぼうだが独自の世界を持つ深見から、“芸ごと”の真髄を叩き込まれていく。歌手を目指す踊り子・千春や深見の妻・麻里に見守られながら成長していくタケシだったが、テレビの普及とともにフランス座の客足は減り、経営は悪化していく。やがてタケシはフランス座の元先輩キヨシに誘われ、漫才コンビ「ツービート」を結成。深見の猛反対を押し切ってフランス座を飛び出し、人気を獲得していく。深見を大泉洋、タケシを柳楽優弥が演じる。Netflixで2021年12月9日から配信。
2021年製作/123分/日本
人生にはBGMはない。
《直径427フィート(約130メートル)の小惑星が7月25日、地球から4万5000マイル(約7万2000キロメートル)ほどの距離を通過した。月と地球の距離の22%》われわれは死んでいたかもしれない。
嬉しいとか悲しいとか、自分の中で勝手に流してもその場ではTVドラマのようには聞こえない。人生のその場に聞こえるBGMはユーモアと笑いだけ。