演算世界は無限に追加できる。人工知能の最後の成果は全ての試行錯誤の経路短縮や最適化時間の短縮だろう。
重要な谷間が演算世界とリアルにわれわれが事物と相互作用している世界(長いので実体世界と呼ぶ)との間にある。
なぜならば、実体世界と演算結果とを結ぶ谷を前にするとき、多くの場合、われわれの前には複数の解からいずれかを選択するという橋がない。一見プロが見ても橋にさえ見えないものを選ばねばならないことは囲碁将棋の対戦棋譜にもある。深く学習し強化された演算の指し示すいくつかの結果とその実体世界のブリッジ役を頭脳で判断する人材がいないのだ。そのために民主的組織であるほど、AI演算結果の意味を実体世界に(理解し)実装できない、実装する実力及び権力がないという壁が横たわる。
2015年5月にロンドンで開催された「Zeitgeist 2015」のカンファレンスで、ホーキング博士は今後100年以内に人工知能が人間を超えるだろうと警告しました。人工知能が人類を超えるとき、人工知能に人類と協力する目的を持たせるべき必要があり、また人工知能の開発は人類がコントロールできるように進めるべきだ、とホーキング博士は考えた。
伝統哲学に欠けていること。それは思考の質や属性ではなく、思考の大きさという指標
もはや思考は質ばかりではない。思考の大きさが哲学に必要な時代かもしれない。すなわち機械学習を含めた数値エンジニアリング=哲学エンジニアリングが哲学の主流になるだろう。
故に現代の哲学に必要とされながら、欠けているものは、
⒈ 観測できないものがあることを数学の立場から物理的=数学的に考察していないこと。(Wolframだけがこれに挑戦している)
⒉考察自体が物理現象であることを考察していないこと。
3.純粋な数値エンジニアリングが新しい考察の対象であること。