公開メモ DXM 1977 ヒストリエ

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山本信太郎の言葉  この商売で一番怖いのは身内が飽きること

2022-08-20 17:01:00 | 日本人
この商売で一番怖いのは身内が飽きることですよ。そうなるとお客様が絶対に飽きますから。』
この商売で一番怖いのは身内が飽きることですよ。そうなるとお客様が絶対に飽きますから。私は海外でトム・ジョーンズの公演を見ていたから、すごいと思っていたんです。結果、このトム・ジョーンズのラテン十五周年記念公演をすることで、全国的なPRになって、その後何年間もラテンにお客さんが来てくれるようになった。ラテンが三十年続いた要因の一つだと思うんです。二十五周年の時もサミー・デイビスを呼んだけれど、これはホテルニュージャパンが火事になった後だったから、空気が盛り上がらなかった。
『赤坂、夜の昭和史 ニューラテンクォーターと「昭和」のスターたち』
②<週刊読書人 未掲載>力道山追悼のトークイベント@B&B(下北沢) 一九六三年十二月十五日。五十年前のこの日、「昭和のヒーロー」力道山が亡くなった。没後五十年を経た二〇一三年十二月十五日、力道山追悼のトークイベントが下北沢の書店B&Bで行われた。二〇一三年八月に「週刊読書人」紙上で行われた対談後、再び山本信太郎氏と康芳夫氏が相まみえる。お二人は生前の力道山と親交があり、しかも山本氏は力道山が刺された現場であるナイトクラブ・ニューラテンクォーターのオーナーであった。五十年前のあの日、唯一の目撃者である山本氏は何を見たのか――。トークイベントの模様を一部載録する。(編集部)
話の端に出たちょっとした本人からの言葉だが、相対で稼ぐ水商売には重要な戒めである。今風に言えばモティベーションを維持するコツ。

それにしてもワンステージ3400万円とは、さぞ既存側から恨まれたことだろう。業界仲間内からの恨みというのが恐ろしい。
 
本当にラテンは色んな話がありすぎますよね。 ヒーローたちが時代をつくる 山本 何しろ康さんは裏で仕掛ける仕事をされてきたでしょう(笑)。僕は表の舞台があるから、裏の仕事はできなかった。隠すことはできても(笑)。康さんみたいに言いたいことをあまり言えなかったですね。康さんも崖っぷちを歩いている際どい生き方をされてきたけれど、私もラテンという箱を守らないといけないという、これは家族を守っているのと同じですからね。 
康 山本さんの場合は、家族のほかに二百人の従業員を抱えているから命がけですよ。僕なんか半分は楽しんでいるから(笑)。でも命がけという意味では一緒ですかね。力道山に関しては、色々あったから皆さんが抱いているようなヒーローとしての感情とはちょっと違った感情を抱いているところもあるんだけど、彼が国民的英雄として歓迎されていることは事実だから、僕は率直に受け入れます。猪木くんからも色々話を聞いていたけれど、猪木くんも痛い目にあっていましたよね(笑)。 
山本 よく殴られていましたよ。 
康 彼は当時はまだ小僧だったから。また話は戻っちゃうけれど、猪木くんが会った北朝鮮のナンバー2が銃殺されちゃうんだからあまりにも衝撃ですよね。テレビドラマのような感じで呆気にとられている部分もある。日本はあまりにも平和過ぎちゃってね。
 



山本 歴史にifはないけれど、力道山が生きていたらどういうことになっていたんでしょうね。 
康 朝日新聞と毎日新聞が力道山没後五十年で取り上げていたけれど、北朝鮮との関係には触れていないんですね。僕は不思議でしょうがないんですよ。猪木くんが二十数回訪朝しているのは、元は力道山のおかげですよ。力道山の弟子だということで国に入れたわけだから。その力道山ファミリーの北朝鮮における後見人が銃殺されたということで、さすがの猪木くんも相当なショックでしばらく動きが取れないと思うんだけど。
 山本 いずれにせよ、もう五十年経ったんですから、そろそろ僕も力道山のことから解放されたいなと思う部分もあるんですよ。十二月になると毎年考えるし、何かしらの依頼があるんです。特に今年は五十回忌だから特別多かった。来年からは解放されるかな、と思っています。何しろ今日はこういう機会をいただけて、若い人たちとお話することができてうれしいです。
赤坂、夜の昭和史 ニューラテンクォーターと「昭和」のスターたち 山本信太郎著 2015年3月20日発行 発行編集人 明石健五

康 芳夫(こう よしお、1937年5月15日 - )は、日本プロデューサー。自称「虚業家」。“伝説のプロデューサー”という異名でも知られる。 東京大学教育学部教育哲学科卒業。


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