公開メモ DXM 1977 ヒストリエ

切り取りダイジェストは再掲。新記事はたまに再開。裏表紙書きは過去記事の余白リサイクル。

5年前の朝礼より

2010-12-07 13:59:51 | 白金ナノコロイド
以下は5年前のある日の朝礼の要約です。


プラダをはじめとするファッションブランドは、メガブランドと呼ばれていますが、ブランドの栄枯盛衰にも興味深い経緯があります。7-8年前に一世風靡したプラダですが、今は伸び悩んでいます。プラダにはその前の歴史があって、孫娘の時代になって古いブランドが復活した歴史があります。どんなに売上げを伸ばしたブランドでも一度質が疑われたブランドは衰えます。当社のビジネスはメガブランドではありませんが、質<量<質....と永遠に繰り返すのがブランドの世界です。
どうしてこんな話をするかというと、当社の究極の競争力は、当社の提供する素材の質のブランドだからです。東大発ベンチャーとして借り物のブランドではじめた当社ですが、売上げを求められると東大の神通力は働きません。素材の質が求められます。当社に求められるのは、顧客に信用して頂くこと です。決して裏切らない提供素材の質が当社のブランド力です。売上げも質1<量1<質2....の信用サイクルの中で高められてゆくものです。私たちの努力は常にマーケットによって監視され、向上を問われます。今週も頑張りましょう。



価値創造に至るには、素材の質だけでは足りない。マーケットの期待に応える素材の質でなければ。と思いを同じにしつつ残り少ない平成22年も頑張ろう。苦労をかけてきただけに、人が育つ会社にしたいものです。以下もまた5年前のお話しです。

5ヶ月ほど前の朝礼で、心に虹をもって仕事をしましょうというお話をしました。私の心の虹はピュアカンパニーの実現です。ピュアカンパニーとは1つの事物を深く掘り下げることで事業を成す会社です。
 もちろん事業は自分の趣味のためにするものではありません、社会とそれを継承する人々に貢献するためのものです。私がなぜピュアカンパニーの実現に執着 するかというと、
第1の理由はそれが困難だからです。通常のビジネスの考え方であてはめてみるならば、事業を黒字化するためには、世間で既に売れているも のを持ってきて工夫してより良く、多く売ればよいということになります。そういうビジネスにも社会的意義はありますが、もし仮に社会の全員がビジネスをそういう目的のみで行っていたならば、未来はどうなるでしょう。
 ”うまい”やり方だけが発展し実質的な前進=新しいものが世に出ることがより困難になります。未来を先取りしたマイナーなものは拒絶されるか、安易、安逸な社会行動が横行するかどちらかです。少なくともモノ造りに関係するビジネスを見ると、今の社会はそれに近づいているように思います。この変化の見えない損失は人材の喪失に現れます。
 私たちの選んだプラチナの道はそれに比べればはるかに困難です。

第2の理由はピュアカンパニーで人材が育つからです。ピュアカンパニーでは1つのことを深めることで、英知を創造・結集しなければならない状況が生じます。
 それらの意味で、ピュアカンパニーは社会に有益なものなのです。しかし現実にはライブドアをはじめ楽天、ソフトバンクなど多くの成長しているといわれる 企業は逆の方向に向かって異なるものを飲み込んでいます。そうやって成長することに限界は無いのでしょうか。この自問には敢えて答えは付け加えませんが、 社会全体が成長するということに私たち一人一人が責任を持っているということは明らかです。
 なぜならば、資本主義という仕組みが変わらない以上、複利成長(平均的実質金利よりも高く成長する)することが事業生存の絶対条件となります。 
 異業種を飲み込んでゆくだけの寄せ集めの会社では、人材は育ちません、どこかに人材を供給してもらう程度では英知が創造されることもありません。ピュアカンパニーで頑張ることの社会存在意義はここにあります。
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