公開メモ DXM 1977 ヒストリエ

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切り取りダイジェスト 2022/03/29 リップマン

2022-03-29 20:43:00 | 知識を消費するということ


ウッドロウ・ウィルソンが設けた調査機関の実質トップ責任者があのハウス大佐だ。今でいうならソロスのような存在感のある米国定常政府の汚れ役。晩年のハウス大佐を暇だった吉田茂が娘と共に訪ねている。その目的は。。ハウス大佐は昭和13年に亡くなっているが、その4年前昭和9年に吉田茂が娘和子(後の麻生和子)とともに訪ねている。その訪問の目的はなんだったのだろうか?戦後吉田茂が復権できたのも偶然ではない。パリ講和会議はその時すでに遠い昔のことだ。面談を仲介したのはグルー大使だろう。もしかしたら吉田は夢野久作ダーク・ミニスター『暗黒大使』を読んでいたかもしれない。


その理解は五年を経て、リップマンの認識はかろうじて1922年輿論の弱く激しやすい性質が政治宣伝によって利用される運命にあることを予測したジャーナリスト段階にとどまる。この世の奥に悪が棲みついているとは、ほとんどのエリートが気づくことができなかった。しかもリップマンには利害は理解できる故に社会を利害の血脈によって解剖すること、それがジャーナリズムだが、はできてもビジネスとその背景経済を理解することはできなかった。大統領か国務長官になると同級生が予想したハーバード卒の一流の頭脳でも米国が1913年に国家機能の一部を盗まれてしまったことに気づけなかった。あまり意識していなかったが、リップマンは若くしてハウス大佐の手下としてニューヨークで秘密裏にパリ講和の準備を任されていた時期がある。月500ドルの報酬であるから厚遇されていたことは確かだろう。《リップマンとアメリカの世紀 ロナルド・スティール 浅野訳》を読んでみようと思う。図書館にもなく、初版しか古書に流通してないためか、随分な出費だ。


ウォルター・リップマン(Walter Lippmann、1889年9月23日 - 1974年12月14日)は、アメリカ合衆国著作家ジャーナリスト政治評論家であり、「冷戦」の概念を最初に導入した人々のひとりとして、また、現代における心理学的な意味での「ステレオタイプ」という言葉を生み出し、さらに新聞のコラムや著作、特に1922年に出版された『世論』を通してメディアと民主主義批評したことで知られている。
リップマンは有力な著作家として、外交問題評議会のフォーリン・アフェアーズに寄稿していたが、編集責任者ハミルトン・フィッシュ・アームストロング
Hamilton Fish Armstrong (April 7, 1893 – April 24, 1973) was an American diplomat and editor.
の妻とリップマンが関係をもったため、両者は仲違いし、リップマンは評議会を離れた。リップマンは、第一次世界大戦後にウッドロウ・ウィルソンが設けた調査機関にも加わり、調査責任者となった。民主主義におけるジャーナリズムの役割についての彼の見解は、当時ジョン・デューイが著述していた内容とは対照的なものであり、後年リップマン=デューイ論争 (Lippmann-Dewey debate) と称された。リップマンはピューリッツァー賞を2度受賞しているが、そのひとつはシンジケートを通して多くの新聞に掲載されたコラム「Today and Tomorrow」に対するものであり、もうひとつは1961年におこなったニキータ・フルシチョフへのインタビューに対するものであった。

リップマンは様々な呼称で大いに賞賛されており、20世紀における「最も影響力のあった (most influential)」ジャーナリスト、「現代ジャーナリズムの父 (Father of Modern Journalism)」などとも評されている。

マイケル・シャドセン(英語版)の記すところによれば、ジェームズ・W・ケアリーは、ウォルター・リップマンの著作『世論』を「現代ジャーナリズムを創始した著作 (the founding book of modern journalism)」、「アメリカにおけるメディア研究を創始した著作 (the founding book in American media studies)」と位置付けていたという。




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