Gaviアライアンス(Gavi, the Vaccine Alliance)は、子どもの予防接種プログラムの拡大を通じて、世界の子どもの命を救い、人々の健康を守ることをミッションとしたアライアンス(同盟)であり、民間セクター、公共セクターがともに参加する革新的なメカニズムである。ワクチンと予防接種のための世界同盟(Global Alliance for Vaccines and Immunization)より改称。(日本語でギャビと読む)
事務局はスイスのジュネーブにあり、アメリカのワシントンD.C.にも革新的資金調達を主業務とする事務所がある。現理事会議長はンコジ・オコンジョ=イウェアラ氏(元ナイジェリア財務大臣)。現事務局長(CEO)はセス・バークレー氏(米国ニューヨーク出身、医学博士、疫学者)。上級資金調達官は北島千佳氏(日本国熊本県出身、JPOとしてユニセフで勤務後、2011年より現職)。重要な意思決定は、毎年2回の理事会で行われる。
Gaviアライアンスは、毎年ダボスで開催されている世界経済フォーラムの2000年の年次総会で設立された。開発途上国・ドナー国政府、世界保健機関、UNICEF、世界銀行、先進国及び開発途上国のワクチン業界、研究機関、技術協力機関、国際NGO、ビル&メリンダ・ゲイツ財団がそのパートナーとなった。2011年より日本政府もGaviを支援するドナーに加わった。
Gaviの主な活動は
- 予防接種のための資金調達
- 支援国に対するワクチン支給
- ワクチン市場の形成
- 予防接種を支える保健システムの強化
である。Gaviが支援するのは一人当たり国民総所得(GNI)が年間1,500米ドル未満の国々で、2010年には73カ国、2011年には9月現在で57カ国が支援を受けた。
Gaviは「2015年までに5歳未満児の死亡率を3分の2減少させる(3分の1にする)こと」を目標とするミレニアム開発目標4(MDG-4)の達成に極めて重要と考えている。 ※世界では毎年1000万人の子どもが5歳の誕生日を迎える前に死亡し、このうちの4分の1にあたる250万人は、ワクチン接種によって予防可能な感染症によって死亡している。 2019年にラスカー・ブルームバーグ公益事業賞、2020年にアストゥリアス皇太子賞国際協力部門を受賞した。