公開メモ DXM 1977 ヒストリエ

切り取りダイジェストは再掲。新記事はたまに再開。裏表紙書きは過去記事の余白リサイクル。

組織が腐らないように

2010-06-11 07:28:33 | ドラッカー
「あらゆる組織が3つの領域における成果を必要とする。すなわち、直接の成果、価値への取り組み、人材の育成である。これらすべてにおいて成果をあげなければ、組織は腐りやがて死ぬ。したがって、この3つの領域における貢献をあらゆる仕事に組み込んでおかなければならない。」
ドラッカー 『経営者の条件』
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 収支の均衡はもとより、<価値への貢献>と言う事が最も難しい。
 昨日までの価値があっと言う間に蒸発する時代だ。
 ドラッカーの言うように変化の先頭に立つために変化をつくりだせばならない。

 しかも恒常的に差分実感が生じるようなイノベーションか、機関銃のような新規創造をつくりだせばならない。そのような創造は不可能の要求とも見えるが、ノーベル賞の分野では本当にそう言う事が、ある研究組織の系譜(ダルベッコとソーク研究所出身者達)の中から生まれている。

 たぶん巨人の肩の上に乗ると言う事が日本では余り行なわれていないのだろうと思う。
 現代の成果は机の上の個人の思考から理論的、創造的に出てくるものではない。
 実証が伴う事業は研究であれ営利事業であれ、先駆者の助走の上に結果を残す。
 それを避けているから、アニメと漫画に活路を見出すかのような産業の旗振りになる。
 直すべきは国民の悪癖。
 先駆的巨人は老いるとともに、いつのまにか同業社会のロボットになる。他方挑戦者は階段のあるところを登っているうちに遠くを見ることを忘れ、次のステップを眺めてる。

 受験で生じるような歪んだ選良意識を取払い、勝海舟のように出身を問わずに若者を肩の上に乗せる度量と挑戦する者の育成が噛み合っていなければスタンフォード、シリコンバレーのような知的新規創造のバトルフィールドの創造はなし得ない。
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