公開メモ DXM 1977 ヒストリエ

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量子自己もつれは存在するか

2020-08-23 12:21:00 | モナドの呪縛
このブログ形式のメモも11年を10日ほど超えた。モナドで検索をかけてみればわかるが、このメモでは何度か計算機としてのモナド宇宙を論じている。世界観分類で言えば創造説だが、設計された宇宙を信じなければ何のための物理学なのか明示できないので虚無論へ進むしかない。《「知的生命体が生まれないような宇宙には、それを観測する者もいない。宇宙は一つではなく、物理定数の異なる宇宙がたくさんあって、観測者が存在できる物理定数の宇宙しか観測されないのだ」と考えるのが人間原理です。》モナド宇宙は人間原理を中途半端にせず、数学的基盤のある物理的必然という一意性を加える方法だろうと思う。量子もつれを量子間の二項演算と数学的に措定するならば、それを単位演算としての量子自己もつれが必然的に発見でき、初期宇宙に数学上の群(他の結合則や逆演算や全体が閉じていることは自明)が生まれ現在も存続しているであろう。という解釈を単子論加えたモナド宇宙観である。

故に論理的な数理と時空の形成*は関連している、と結論を措定して良い(オリジナルの考え)。巨大な計算機は物質進化以前に存在したことになる。《「基本法則は理論の整合性から一意に決まるべきである」という理論物理学者の期待》と数学上にある群とは相性がいい。
《では、そもそも空間とは何なのでしょうか。これまで物理学の立場から考えてきたので、数学者に意見を聞いてみました。  私 「空間とは何ですか」  数学者 「集合の一種です」  数学者に質問をすると、よくこのように木で鼻をくくったような対応をされます。集合とは物の集まりのことです。数学では、空間とは点の集まりなので、集合の一種なのは確かです。だから間違った答えではないのですが、これではあまりにも漠然としています。》ライプニッツもほぼ同じことを言っております。空間とは位置の集合だと。《量子もつれの大きさを示すエンタングルメントエントロピーという物理量は、多体系を半分に切ったときの領域Aと領域Bの間にある境界の面積にほぼ比例し、それ以上には大きくならないことから、領域Aと領域Bの間の量子もつれの大きさは、境界の大きさとほぼ同じであるという特徴を持つ》という特徴からモナド宇宙はどこを切っても最大値極限エントロピーを持つ。エントロピーが増大するとしても、エントロピーに極大値があることを想定することが宇宙観を構成する。
私は数学者を支持します。哲学には用語の限界がある。例えば有のない状態が無ならば、無でない状態には有がある。モノのあるなしであれば、これでも良い。しかし有にエネルギーや情報を加えるとどうだろう。さらに有の仲間に空間自体を加えるとどうなるだろうか?

さて 自己もつれしている量子をどうやって検出するか?被写体と相互作用していない光子を使ってその画像を得ることに、オーストリア科学アカデミー量子光学・量子情報学研究所(IQOQI;ウィーン)の物理学者Anton Zeilingerらが成功している。この方法の被写体と作用していない光子軌道全域でも被写体が映らないならば量子もつれは全域で自己自身にもつれていると証明できる。

*雑誌名:Physical Review Letters, 114, 221601 (2015) (2015年6月2日発行)

論文タイトル:Locality of gravitational systems from entanglement of conformal field theories

著者:Jennifer Lin,1 Matilde Marcolli,2 Hirosi Ooguri,3 4 Bogdan Stoica3

著者所属:
1 Enrico Fermi Institute and Department of Physics, University of Chicago
2 Department of Mathematics, California Institute of Technology
3 Walter Burke Institute for Theoretical Physics, California Institute of Technology
4 Kavli Institute for the Physics and Mathematics of the Universe (WPI), the University of Tokyo
《》引用は大栗先生の超弦理論 ブルーバックスゟ
その後、物理法則の対称性は量子重力理論では「ない」ことが証明された。詳しくはこちら

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