タイ王女、ファイザー社製追加接種で昏睡。タイ国が「ワクチン」契約を無効化し賠償請求する可能性/王女は3回接種後に倒れ、今も昏睡状態
バグディ博士に取材せずにファクトチェッカーJFCはこのニュースをフェイクと決めつけた。
スチャリット・バクディ博士
「タイ当局とコロナワクチンについての話をすることができた、
彼らはファイザーとの契約を破棄する最初の国になれるよう努力すると言った」
「タイの王女が3回目ワクチン接種の23日後に倒れて昏睡状態にある、
彼女はまだ44歳で大きな病気をしたこともないのに」
3:37 AM Jan 30, 2023
(タイの) 現国王の娘が倒れ、昏睡状態になっています
たしか、(コロナワクチン)3回目の接種から23日後だったと思います
--- まだ若いんですか?
もちろん、44歳で大病を患ったことはありません
それが倒れたんです、そして昏睡状態にある
「細菌感染だと思われる」と
当局も大学もバカげた診断を下しました
ありえない
彼女は何に苦しんでいるのか
そこで私たちは、何ヶ月も前からこの問題に取り組んできた
タイの活動家たちを説得しました
バンコクの大学教授もいて、素晴らしい人たちです
彼は王室と連絡を取り合い
私たちの情報を王室に送ってくれています
事実を知らせるために
世界中で苦しんでいる人が多数いるように
王女もこのワクチンの被害者として
苦しんでいる可能性が高いということを
タイ当局の最高権力者の顧問の方々と連絡を取り
こうなったのです
この3年間で初めて
どこかの国の政府の最高顧問と話す機会を得たのです
非常に印象的でした
私は彼らに、このコロナのアジェンダは
すべてフェイクだと説明しました
なぜフェイクなのかを説明し
コロナワクチンが詐欺である証拠を示せました
そして、私がこのことをタイに伝えたとき
彼らは部屋の中で飛び上がって驚いた
そして私にこう言いました
この契約を破棄する世界で最初の国になるよう努力します
つまり、ファイザーはタイに何十億も返済しなければならず
タイは生活を失った人々に補償することになるのです
ファクトチェック:「コロナワクチンでタイ国王の長女が被害を受け、タイはファイザー社との契約を無効にする」は誤り
2/9(木) 14:26配信
タイ国王の長女パチャラキティヤパー王女が昏睡状態にある原因は新型コロナワクチンで、タイはファイザー社との契約を無効にした、という言説が拡散していますが誤りです。王女が昏睡状態にあるのはマイコプラズマ感染症が原因と発表されており、タイはファイザー社との契約を無効にしていません。
検証対象
「タイ、ファイザー社との契約を無効とする世界初の国へ タイ政府の報道官は今週、バグディ博士に対し、同国はまもなくファイザー社との契約を世界で初めて無効化する可能性があると述べた コロナワクチンにより、国王の娘が被害を受けたと伝えられている」とするツイートが拡散している。共有されているサイトにも、同様の内容が書かれている。
3.1万超のフォロワーがいる「タマホイ」というアカウントは「主に海外記事を翻訳して勝手に一人で呟く垢」としている。別のツイートでは、バグディ博士が「タイ当局はファイザーとの契約を破棄する最初の国となれるよう努力すると言った」とする動画も投稿している。
これらに対し、「タイ王室も政府もワクチン被害を認めたということですね」「日本も決断しろ」といったコメントが見られた。
検証対象のツイートが紹介しているニュースを配信しているサイト「DC Clothesline」には真偽不明な情報が多く掲載されており、サイトの信頼性を評価するツールNewsGuardはこのサイトに100点中0点をつけている。
AP通信や米ファクトチェック機関LeadStoriesは、「タイ政府がファイザーとの契約を破棄する」などの言説について検証し、「誤り」「根拠不明」と判定している。
検証過程
パチャラキティヤパー王女が昏睡状態にある原因
タイ王室庁は2022年12月15日、パチャラキティヤパー王女が心臓疾患で入院している、と発表した。読売新聞やロイター通信など、世界中の報道機関が一斉に報じた。
その後、王室庁の発表を元にした続報では「マイコプラズマに感染して、心臓に炎症が起き、深刻な不整脈となった」と報じられている(FNNプライムオンライン)。
タイはファイザー社との契約を無効にするのか
この言説の根拠になっているのが、検証対象2個目の画像にあるバグディ氏の発言。彼は動画の中で「タイ政府の最高顧問と話をする機会を得て、COVID-19のアジェンダはフェイクであると伝えた。彼らは驚き、『この契約の破棄を宣言する世界で最初の国になる』と宣言した」と主張している。
これに対し、タイ公衆衛生省疾病管理局の公式Facebookは「偽のニュースです、共有しないで」と注意喚起しながら、バグディ氏の主張を否定している。
公衆衛生省傘下のタイ国立ワクチン研究所の職員は、AP通信の取材に対し、「ファイザー社あるいはすでに契約している他のCOVID-19ワクチンメーカーとの契約を見直す予定はない」と話している。
判定
以上のことから、「コロナワクチンによりタイ国王の長女が被害を受け、タイはファイザー社との契約を無効にする」は誤り
検証:金子祥子
編集:古田大輔
日本ファクトチェックセンター(JFC)