公開メモ DXM 1977 ヒストリエ

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冷夏は決定的 損失アパシーが消費不況と言える

2019-07-18 17:08:53 | 日記
《第一生命経済研究所首席エコノミスト・永浜利広氏「冷夏なら消費減退」

2018年10月に景気の山があったと考えており、足元も反転の兆しは薄い。ただ、反転の芽がないわけではない。》《メカニズムとしては、日照時間が1割減ると個人消費は0.6%減る。93年並だとすると個人消費を約1兆円下げる可能性がある。10月には家計の実質的な負担額が2兆円超とされる消費増税も控えている。》
という。

レンゴー資料より

昨日と今日の一部晴れていたが、太陽を浴びなきゃ気分がリセットされない。段ボール出荷量も7%減少している。段ボール関係業種や商品、中でも使用量を誇るのが加工食品。次が青果などで、ここへの冷夏影響は大きい。

消費とは他者に負けたくないことを動機とする人間の貨幣交換行動を意味している。しかし消費は手元流動性を減じる。手元流動性好選説、《ジョン・メイナード・ケインズは、経済主体は流動性の高い資産を手元に置きたがる欲求を持っており、流動性の低い債券や定期預金などを選択させるためには資本損失を補う利子などの対価を示し動機付けしなければならないという流動性選好説(Liquidity-preference theory)を提唱した》が、導くところに従えば、消費はもっとも流動性の低いものと流動性の高い貨幣の交換であるから、利子に相当する、消費せざることによる損失の回避(飲食や居住、期限付きクーポンの使用などもこれに含まれる)または相場からの値引きまたは物品や機会の希少性による仮想流動性の向上(骨董やプラチナチケット)を伴う、ものや事から順に消費される。値下げが当たり前の状態では機会に無感覚に成るのが道理である。

だから冷夏など景気に関係ないだろうとタカをくくっていられない。

人間一般はあまり陽に当たっていないと、消費機会を得た時にも気合が入らない。事実鬱や自殺は日照時間に関係している。

経済的動物の鬱とは損失に無感覚な状態か、損失が意味を持たないくらい自分の短命を意識した時の状態、こういう言葉があれば良いのだが、損失アパシーである。消費して欲しければ、『関節はどんどんする減る』とか、『マンションの価格が底値』だとか、消費しない場合の損失を意識させるのが宣伝のコツであるし、企業や小売り営業は毎日そういう宣伝をやっている。自分が損したなあと思い出せるうちは鬱からは遠い。しかし損失が起こる前に損失を意識する基準は大衆のわれもわれもというムードが大きく関わってる。終いには儲け損ねも損失と言い出す。経済的動物としての大衆とはそういうもので振り返ると必要であっても流動性のない住宅やマンションなどを手にしている。

ここはエコノミストの意見にも道理がある。しかし言わなきゃいいのにいつも根拠なく反転という。

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