公開メモ DXM 1977 ヒストリエ

切り取りダイジェストは再掲。新記事はたまに再開。裏表紙書きは過去記事の余白リサイクル。

元素変換 現代版の錬金術のフロンティア 吉田克己

2015-09-26 19:33:33 | 白金ナノコロイド
『米国ではその後 、 1 9 8 9年 4月にエネルギ ー省 ( D O E : D e p a r t m e n t o f E n e r g y )の常温核融合現象調査委員会 (ノ ーベル賞受賞者を含む 2 2人の科学者で構成 )が検証作業の中心となった 。彼らは 、 6カ月にわたる調査の末 、 1 1月に報告書を D O Eに提出する 。その結論は 、 「発生した多量の熱 (過剰熱 )は 、中性子やトリチウムなどの核反応生成物の量と釣り合っておらず 、観測された過剰熱と新しい常温核融合が発見されたと考えることはできない 。常温核融合は 、これまでの原子核反応の知見と矛盾するため 、 D O Eから特別な資金的援助を行うことに反対する 」というものであった 。この結論と勧告は 、常温核融合が科学ではないかのような印象を与え 、その後のこの分野の研究に大きな影響を与えた 。今 、改めてこの D O E調査の結論を見直してみると 、いろいろとおかしな点に気づく 。そもそも 、 D O Eの委員会は D D核融合だけを仮定し 、そして否定している 。岩村もフライシュマンたちの発表を聞いた際 、すぐに 「 D D核融合が起きたのか ? 」と考えたそうだが 、 D D核融合によって熱が発生していると仮定するにしては 、観測された中性子が少なすぎる 。これは 、原子力や原子核の勉強をした者ならすぐにわかる話である 。では 、なぜ D D核融合以外の可能性を考えなかったのか ?この点が非常に疑問である 。うがった見方をすれば 、 「フライシュマンとポンズ 、およびその研究を潰すことありきだったのでは ? 」と疑うこともできる 。』

その通りだと思う。結論ありきのDOEの報告だったのだろう。DDに執着し過ぎたユタ大学に対して日本は一歩進んでいた。

『岩村は論文をまとめ 、 「 J a p a n e s e J o u r n a l o f A p p l i e d P h y s i c s ( J J A P ) 」誌に投稿することができた 。それでも例によって 、この論文も簡単には受理されなかった 。数度にわたり 、レフェリ ーから修正意見とコメントが繰り返された 。論文修正は岩村が主体的に行い 、 2 0 0 2年になってようやく受理される 。』


すでに原子番号:+4、質量数:+8で、タングステンから白金への元素変換
【186W74 → 194Pt78】
が報告されている。熱の取り出しはパラジウムのナノ粒子が有望らしい。ただこの本には重要な観点が抜けている。核兵器の小型化。多くの元素変換研究は米国の秘密研究として発表が控えられている。この本には日本の先進的研究が世界をリードしているかのように描かれているが、もちろん常温元素変換は大きな発見であり、この一般的な常温応用が進めばノーベル物理学賞だろうと思うが、日本だけが進んでいるわけではないので、誤解のないように。


追補2018.2.15

加計で世間を自作自演で騒がせた黒川某というのはこんな投資話でこじれていたのか。

『昔、常温核融合事件、というのがあった。常温で核融合を起こした、人類を救う夢のエネルギーが出来る、と世界中が騒いだ。その後一転その実験は嘘だという報道になり世界的なスキャンダルになった。僕は前職で常温核融合技術に投資してた、どう考えても実験は成功してた。石油利権が潰したと思われる。』

潰れてなどいない。地道な研究に投資の雑音があるだけ。



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