公開メモ DXM 1977 ヒストリエ

切り取りダイジェストは再掲。新記事はたまに再開。裏表紙書きは過去記事の余白リサイクル。

今読んでる『現代史の目撃者 リップマンとアメリカの世紀』(下) ロナルド・スティール

2017-12-03 21:31:29 | 今読んでる本
『現代史の目撃者 リップマンとアメリカの世紀』 (下) ロナルド・スティール
1982年7月5日出版時2300円 TBSブリタニカ


やっと下巻を手に入れた。ちょうどフィッシュの真逆の立場でFDRに関わったリップマン。大統領権限を独裁的権限にすることがリップマンの論説だった。ニューディール政策が成功であったかのようにFDRを後押ししたのはリップマンであった。ここにはかなり容共的なリップマンの姿がある。ウッドロー・ウィルソンの空想的世界平和を後押しした若い頃の自分の理想主義に足りなかったものを権力の集中に発見した。パリ講和の失敗という米国の世界政治社交界デビューの失敗が、世界戦争からのバトルロワイヤルにルール変更した理由になったとしても、国民に犠牲を受け入れさせる理由にはならない。巨大な悪役を演じるナチスドイツと卑怯な敵日本国を登場させて正義の戦争を単純な憤りとして流通させなければ国際金融独裁による世界戦争の遂行はできなかった。まるでプロレスのような善悪の闘争がその後の冷戦時代も、そして今も続いている。

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