公開メモ DXM 1977 ヒストリエ

切り取りダイジェストは再掲。新記事はたまに再開。裏表紙書きは過去記事の余白リサイクル。

実相というキーワード

2016-05-22 21:23:45 | マキャヴェッリ
『オバマ大統領は、今月25日から日本を訪れ、伊勢志摩サミットに出席したあと、27日には現職のアメリカの大統領として初めて、被爆地、広島を訪れることにしています。』NHK


このイベントの歴史的意義は何となろうか?大日本帝国への原爆投下はアメリカの正義の象徴であり、今回も決して謝罪することはないが、何らかの歴史的方向転換を示唆する意図だろう。核爆弾を無差別破壊兵器と読み替えて、精度の高い小型の核兵器体系に乗り換えつつ、既存の大量破壊兵器保有を禁止してゆく。米国がそういう核兵器保有路線であることは911の時点で決まっていた。 ヒントは「実相」というキーワードの先行にある。the reality of the atomic bombing という言葉がどのように世界を変えるかという計算が働いている。過去の公式意見のように原爆投下を遠くから見ることを停止する。オバマが広島で少なくとも太平洋戦争の継続に関係していない「罪のない人々が殺された」と認める。これだけのことが米国の歴史を変化させるだろう。
高齢の「1942年にフィリピン・バターン半島で米兵捕虜ら多数が死亡した「バターン死の行進」の生存者らで作る「全米バターン・コレヒドール防衛兵記念協会」のジャン・トンプソン代表」にもオバマは会うと言っている。

つまりこの実相評価は、あくまでも悪を懲らしめた米国の自画像を際立たせるための背景の明確化、必要な悪の善なる最適化の強調である。そうでなければ、大統領選挙でドナルド・トランプを優勢にしてしまう。

例によって二分法の適用、善玉と悪玉を創り出す。

「アメリカにこんなひどい目に遭わされて、怒らないのか」とチェゲバラが言い残したとのこと。

PS
オバマは、こういう言質を挟み込んだ『制約をかけ、交代させ、ひいては核兵器を廃絶へと導くためのものであります。それにもかかわらず、世界中で目にする国家間の攻撃的な行動、テロ、腐敗、残虐行為、抑圧は、「私たちのやることに終わりはないのだ」ということを示しています。』交代、二分法である。
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