公開メモ DXM 1977 ヒストリエ

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月9ドラマ 監察医 朝顔

2019-07-15 11:24:00 | 日記
朝顔《「山口さんは月9出演が『ロングバケーション』以来の23年ぶりだそうですけど、あのサバナサバした主任教授は、『なつぞら』の女将キャラとほとんど一緒ですね。まあ彼女はそういった役どころが多いのですが……。それよりも初回で亡くなって監察に回されることとなったお母さんの娘役です。『なつぞら』でヒロインの少女時代を演じて絶賛され、第2の芦田愛菜との呼び声も高い粟野咲莉ちゃんでした。放送中のドラマから3人も引っ張ってきた力業にはビックリですよ。スタッフを見てみると、ディレクターの平野眞さんや澤田鎌作さんはベテランです。上野の母親役には『あすなろ白書』以来の26年ぶりの月9という石田ひかりをもってくるなど、抜かりない。1話には出てきませんでしたが、演技派の志田未来もレギュラーということなので、今後も楽しみです」》民放プロの見方

細いけど精力のある人相の上野樹里
月曜9時通称月9ドラマ枠というカテゴリーが生まれたのは、1987年からだがブームの火付け役となった1991年の『東京ラブストーリー』、中でも『あすなろ白書』はキムタクのドラマ成功の足がかりとなる。あれから26年キムタクが同じ二枚目しかできないのは同世代の高齢化無自覚が原因であって、本人のせいではない。木村拓哉46歳、中山美穂49歳、江口洋介51歳、三上博史56歳、福山雅治50歳がこの月9時代を代表する。『101回目のプロポーズ』の武田鉄矢ではない。あの時の20代も50はとうに達するか越えたかだが、同世代視聴者がまだ愛や恋を諦めていない。夢を掴み損なった世代の中で最もバブルに近かった世代にはバブルの頃の花がまだ頭の中に咲いている。どこまでも豊かになる未来で満ちた頭の中には、戦争の傷跡さえ見えない。そういう夢みる世代が今の日本の中心にいる。これは大変危険な状況である。彼らの父母世代は戦争に行っていない。せいぜい昭和一桁生まれである。彼らが4歳の頃、オイルショックで中小企業は大いに潰れた。その頃社会の中心にいた世代は、大正の終わりから昭和の初めの頃の世代で彼らの父母よりやや上の世代、多くの友人を戦争で失いながら戦後の経済成長を引っ張った高度成長体現者世代だった。その姿が自分たちが成り上がるべき大人のモデルだった。そういう大人に多少の反発心を感じながらも素直に受け入れ大人になった。自分たちの人生のモデルをいつのまにか、現実には自分の周りにはいないとんでもなく成功した木村拓哉46歳、中山美穂49歳、江口洋介51歳、三上博史56歳、福山雅治50歳に重ねて投影しているのだろう。

これが吉本のいう共同幻想の一種でなければ、同世代精神病としか言いようがない。月9を見ていた世代が、かつては現役引退しかなかった老年に入ろうとしていることが、日本人の引退の新しい原型を創り出すだろうと思う。ぜひ引退以外の道を歩いてほしい。




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