トドの小部屋

写真付き日記帳です。旅行記、本や美術展の紹介、俳句など好きなことをつれづれに。お気軽にどうぞ。

東京家族(ネタバレです)

2013-02-23 21:13:25 | 映画
今日は、土曜補講で出勤でした。帰りに久しぶりに藤枝のVIVIで映画「東京家族」を見ました。山田洋次監督の作品で、小津安二郎監督の1953年に公開された「東京物語」のリメイクといっていい作品だったそうです。小津監督の映画は傑作として評価が高いものだそうです。今回私が見た「東京家族」の時代設定は現代で、東京観光のバスからスカイツリーも見えました。瀬戸内海の小さな島(広島県らしい)から老夫婦が、東京に住む長男、長女、次男に会いに来る。長男も長女も最初は2人を歓待するけれど、東京の多摩地域で開業医をしている長男はいつも忙しく、日曜日に両親を連れて横浜あたりを案内しようと出かけようとしていた矢先に急患が入り、計画は流れる。美容院を営む長女の家にも泊めてもらったものの、その生活はさらにめまぐるしく、どこへも親を連れだすことができない。そのため、両親に横浜の高級ホテルに2泊で予約を入れるが、2人はもったいないと一泊で帰ってきてしまい、長女から叱られてしまう。町内の商店街の宴会が行われることになっていた長女宅にその晩は泊まれないことがわかると、夫は昔の友人を頼り、妻は次男のアパートに泊まりに行く。長男と長女は自分たちの生活で手一杯という感じ。父親から見れば、定職に就かず頼りないと思われていた次男とその恋人が意外にも夫婦にとって救いの存在になった。長男宅で倒れた妻が急死し、一人で広島に帰った年老いた父親は、葬式の後、東京に来ることを薦めた長男に、2度と東京にはいかないと言うのだった。ふるさとで隣人の助けを借りながらこの先一人暮らしをする父親の姿を見て、遠い親戚より近くの他人かなぁなどと思いました。都会に住む人と田舎の人では、生活リズムが違うし、若い人と年寄の生活リズムも違います。都会の子供を宛てにせずに生きていかなくてはならない老親の境遇がよく描かれていたと思う。子供たちは都会で家庭を持ちふるさとには帰らない。年老いた両親はふるさとに残る。今の社会によくある事例だと思います。自分の身に置き換えて見ました。泣けてきました。橋爪功さんと吉行和子さんが両親役でした。お薦めです。
コメント (2)
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