放射能を減らす食品下処理法
おいしいたのしいくらし ブログより
先日NHKで、放射性セシウムとストロンチウムを減らす調理法を紹介していたそうです。その時番組を見られなかったので、これをきっかけに調べてまとめました。下処理である程度は放射能を減らすことができるとは、自分が努力してどうにかなる余地が見つけられたようでうれしいです。
表面についた放射性物質を洗って取り除く
内部に吸収されている水溶性放射性物質を塩の浸透圧等で取り除く
というのが対策の基本のようです。
あらためて具体的な行動をまとめてみると、大変なことです。これだけのことをどういうときにやるべきなのか、原発事故が起こってしまった後はどこに住んでいても毎日やるべきなのかということは、あまりはっきりしませんが、食品1kgあたり10ベクレル以下であれば安全というラインを目安にするのがよいと思います(※これはネットで散見されるさまざまな基準のうち、私がわかりやすい、おぼえやすいと思った非常に大雑把なものです。 様々な基準値があり、一概にこの基準がいいと言い切れるものではないので、削除しました。参考までに、下の方にこうした基準の一部について簡単に紹介しましたのでそれもご覧ください)。
しかし、今市場に流通している食品で、これは何ベクレルですと明記されている食品はありません。さらに、事故後どのように放射能が拡散されたか、それが自分の畑の土に入ってしまったのかはっきり知るすべが今もないため、原発から距離のある地域の自家栽培の野菜でも完全には安心と思いにくい状況です。下処理は、厳格にやればやるほど安心だと思います。でも、実際の生活で長期にわたって実現するのは不可能かもしれません。
最低ラインを自分で作って、そこに抵触するときは絶対に厳密にやると決めて、それ以外の時はできるかぎりやるという感じでいくのが現実的かもしれません。私は、下の2つを最低ラインに決めました。
明らかにあやしいと思われる食品を食べざるを得ない時
特に、それを未来ある人(子ども、妊婦、若い人)に食べさせざるを得ない時
(じゃあ子どもがいる人や妊婦は結局毎日やるのかということになります。チェルノブイリ原発事故の時、近くに住んでいたお母さんが避難の後子どもが甲状腺癌になり「事故直後にバスで避難するとき、生まれたばかりの娘に飲ませる哺乳瓶の口を洗わなかったこと、瓶を開けたままにしていたことを思い出す。後悔しても後悔しきれない」と悔やんでいるのをみると、そういううっかりとも思っていないうっかりが、後から強い後悔や自責の念の種になるということはいかにもありそうだし、そうなったときの取り返しのつかなさや辛さを想像すると、今やれるかぎりのことはやったと思えるほどにやっておくのも大事かなと思ったりもしますし、兼ね合いが難しいところです。)
とにかくよく洗う、塩や酢水に漬けたりゆでたりする、というのが基本です。
できるだけ安全な食品を買って(買い物の際に注意することのまとめはこちら)、軽めの処理で済ませ、おいしくたのしい食事をして、ミネラルや栄養を摂取できるようにバランスをとりたいところです。
特に参考にしているサイトを最後に載せています。併せてご覧ください。
目次
全般
食品の安全基準について(飲食物摂取制限の介入レベル)
ホウレンソウ、葉物野菜
きゅうり、茄子、ピーマンなど
根菜類
豆類
魚介類
肉
きのこ
牛乳、乳製品
米、麦
参考
履歴
関連
※この記事は今後も加筆修正していきます。間違いの指摘や他に参照するべきというものがあれば@metok(twitter)までお知らせください。
全般
放射性セシウムとストロンチウムは水溶性
水より酢に溶けでていきやすい。クエン酸にも同じような効果がある
よく洗う。水よりお湯、酢、重曹水のほうがいい(重曹は野菜によってはビタミンBが流出してしまうので注意)(水、塩水、酢、重曹、熱、超音波による除染結果は大差ないという説もあり - 日本放射線安全管理学会の野菜を使った実験結果による)
水に溶けにくく、表面にべったり付着しやすい放射性ヨウ素を取り除くには、亜硫酸ナトリウム系物質(レモン汁など)で洗うのが効果的
ゆでる。ゆで汁は捨てる。たっぷりの水量で塩ゆでのほうがよい
塩水漬けや酢漬けも除去されやすい
いずれも切断面が多いほうがよい(栄養や風味も逃げる)
固形物は冷凍、解凍後に処理すると、より多くのセシウムが除去できる(栄養や風味も逃げる)
皮、殻、外葉はとったほうがよい
脂肪を除いたあとの食品や外皮には残りやすい
調理中の蒸気にセシウムが含まれるようなので換気をよくする
夏場は特に食中毒に注意しながら行う
食品の安全基準について(飲食物摂取制限の介入レベル)
各国、各組織によってさまざま基準が設定されている
国際放射線防護委員会の1991年のもの(詳細はこちらの6ページ)
1,000-10,000Bq/kg(β、γ)、10-100Bq/kg(α)
国際食品規格委員会の1989年のもの(詳細はこちらの6ページ)
核種1:1,000Bq/kg、核種2:100Bq/kg、核種3:10Bq/kg
ドイツ放射線防護協会2011年3月20日の提言によるもの(詳細はこちら)
セシウム137:乳児、子ども、青少年に対しては1kgあたり4ベクレル以下。成人は1kgあたり8ベクレル以下
長年守られてきた1年1ミリシーベルトの被爆までならガマンできるという基準は外部内部合わせた数値
参考:食品による内部被曝に関して、ベクレルからシーベルトへ換算するツール。月毎、年毎の被爆量も同時に算出してくれる→食品による年齢別の内部被曝ベクレル(Bq)シーベルト(Sv)換算ツール
ホウレンソウ、葉物野菜
外側の葉は取り除いて捨てる
放射性物質が付着することによる汚染に対しては、葉の表を特によく洗う
ヨウ素と比べてセシウムは除去されやすい
ヨウ素はヨウ化カリウム水溶液(1%)に10分間漬け込んでから洗った場合、比較的効果あり。二亜硫酸ナトリウム(1%)(食品用漂白剤)に10分間漬け込んでから洗った場合、比較的効果あり。だが、食材の鮮度が損なわれる(日本放射線安全管理学会)
傷んだ部分を丁寧に取り除く
よく洗って茹でることで、セシウム、ヨウ素、ルテニウムの50~80%を除去
キャベツは酢に漬けるとストロンチウムの30~60%を除去
きゅうり、茄子、ピーマンなど
傷んだ部分を丁寧に取り除く
きゅうりは酢に漬けると90%以上除去
茄子は1%の食塩水で洗うと20~60%除去
ピーマンは酢に15分漬けて30%除去
根菜類
よく洗う
皮を剥く 20~50%除去
傷んだ部分やくぼみやいたんだ部分を大きめにえぐる
にんじんは単にゆがくか、凍らせた後ゆでるとセシウムを50%除去。ストロンチウムは5%除去。ゆで汁はすてる。
豆類
グリーンピースは単にゆがくか、凍らせた後ゆでるとセシウムを50%除去。ストロンチウムは35%除去。ゆで汁はすてる。
魚介類
よく洗う
こまかく切って塩水や酢水にしばらく(10~12時間)漬ける
8~10分塩水で下ゆでして、ゆで汁を一度捨てる
放射能が集まっている内臓、エラ、うろこ、骨は食べない
塩漬けは水につけて塩抜きして、ゆでるとセシウムの70~80%を除去(塩蔵期間の長さは特に関係ない)
貝やエビのストロンチウム90は3%の食塩水で洗うことで30~70%除去
肉
よく洗う
細かく切って2%の塩水にしばらく(10~12時間)漬ける。酢も加えると、タンパク質の流出が防げる
8~10分塩水で下ゆでして、ゆで汁を一度捨てる
酸味の強いマリネ液に漬けてから調理することで、セシウムの80~90%を除去
牛肉はゆでるとセシウムの50~70%を除去
ヘラジカやトナカイなどの野生動物の肉はゆでるとセシウムの45~70%を除去
塩漬け肉は水につけて塩抜きして、ゆでるとセシウムの70~85%を除去
細切れにして凍らせてから解凍し、出た肉汁を捨ててゆでると時間短縮
きのこ
よく洗う
塩水にしばらくつけておく。使うときはよく絞る。戻し汁は捨てる
30分ゆでる。ゆで汁は捨てる。ゆでることでセシウムの70~80%を除去
原発事故以降に作られた乾燥きのこは戻し汁を捨て、よく絞る
乾燥きのこを作る場合は、よく洗ってから
牛乳、乳製品
家庭では牛乳の処理は難しい
よく温めると湯気と一緒に少しは放射能がでていく。吸わないように注意
カルシウムがストロンチウムと結合しやすいのと、水分が多いので特に注意
ヨーグルトはほとんど除去されていない
バターやチーズにすると放射性物質はほとんど残らない
脂肪を取り除いた後のものには放射能が多く残る。乳清は最も放射能含有量が多い(90%以上が移行する)ので捨てる。スキムミルクにも残っているので捨てる
米、麦
ストロンチウム、セシウムは穀類の籾、玄米の胚芽に多くつく
精米でかなり除去される上、水洗い(とぐこと)でも除去される。白米になった時点でストロンチウム90は70%、セシウム137は65%除去され、といだ後にはストロンチウムは50%除去される(セシウムについては不明)。カルシウム、リン、鉄、カリウム、マグネシウムは精米によって50~70%失われる。
小麦はふすまに多く残る。製粉によって20~50%が除去される
玄米や全粒粉に含まれるミネラルを取り入れたほうが、放射能を吸収しにくい体になるので、兼ね合いが難しい
乾麺は茹でることで最大9割除去される
米をとぐ際、一番最初に入れる水をかなり吸うので、一番最初と炊くときの水は安全性の高い水を使う
参考
武田邦彦(ブログ)
NHK番組 放射性セシウムとストロンチウムを減らす調理法 - まぁる
放射能に汚染されたと思われる食品への対処方法(追加情報あり) - ベラルーシの部屋ブログ
イラスト付き「放射能を少なくする下ごしらえ」を描きました(イラスト入りでわかりやすいです) - できることから、はじめたい
放射能汚染から少しでも安心して食べるための食品下処理のひと工夫
放射能抜きは和食の基本 Part1 - †暴いておやりよ☢100000年の原子力インチキ神話伝説†
放射能抜き調理法一覧表 Part2 (表がわかりやすいです)- †暴いておやりよ☢100000年の原子力インチキ神話伝説†
環境パラメータシリーズ(4 食品の調理・加工による放射性核種の除去率) - 原子力環境整備・資金管理センター
食品の放射性セシウムを減らすためのアドバイス - スウェーデンの今
日本における放射線リスク最小化のための提言 - ドイツ放射線防護協会
水道水・食料に関するデータ等(わかりやすいです) - 福島第一原子力発電所事故に関するリンク集
イチからわかる 内部被ばく - NHKあさイチ
大規模停電や節電に伴う食中毒の危険性について - Science Media Centre of Japan
東京のお母さんへ・・テレビの解説は間違っていましたので注意 - 武田邦彦(中部大学)
放射性ヨウ素等対策に関する研究成果報告 2(野菜対策)(最後のページにまとめあり) - 日本放射線安全管理学会
おいしいたのしいくらし ブログより
先日NHKで、放射性セシウムとストロンチウムを減らす調理法を紹介していたそうです。その時番組を見られなかったので、これをきっかけに調べてまとめました。下処理である程度は放射能を減らすことができるとは、自分が努力してどうにかなる余地が見つけられたようでうれしいです。
表面についた放射性物質を洗って取り除く
内部に吸収されている水溶性放射性物質を塩の浸透圧等で取り除く
というのが対策の基本のようです。
あらためて具体的な行動をまとめてみると、大変なことです。これだけのことをどういうときにやるべきなのか、原発事故が起こってしまった後はどこに住んでいても毎日やるべきなのかということは、あまりはっきりしませんが、食品1kgあたり10ベクレル以下であれば安全というラインを目安にするのがよいと思います(※これはネットで散見されるさまざまな基準のうち、私がわかりやすい、おぼえやすいと思った非常に大雑把なものです。 様々な基準値があり、一概にこの基準がいいと言い切れるものではないので、削除しました。参考までに、下の方にこうした基準の一部について簡単に紹介しましたのでそれもご覧ください)。
しかし、今市場に流通している食品で、これは何ベクレルですと明記されている食品はありません。さらに、事故後どのように放射能が拡散されたか、それが自分の畑の土に入ってしまったのかはっきり知るすべが今もないため、原発から距離のある地域の自家栽培の野菜でも完全には安心と思いにくい状況です。下処理は、厳格にやればやるほど安心だと思います。でも、実際の生活で長期にわたって実現するのは不可能かもしれません。
最低ラインを自分で作って、そこに抵触するときは絶対に厳密にやると決めて、それ以外の時はできるかぎりやるという感じでいくのが現実的かもしれません。私は、下の2つを最低ラインに決めました。
明らかにあやしいと思われる食品を食べざるを得ない時
特に、それを未来ある人(子ども、妊婦、若い人)に食べさせざるを得ない時
(じゃあ子どもがいる人や妊婦は結局毎日やるのかということになります。チェルノブイリ原発事故の時、近くに住んでいたお母さんが避難の後子どもが甲状腺癌になり「事故直後にバスで避難するとき、生まれたばかりの娘に飲ませる哺乳瓶の口を洗わなかったこと、瓶を開けたままにしていたことを思い出す。後悔しても後悔しきれない」と悔やんでいるのをみると、そういううっかりとも思っていないうっかりが、後から強い後悔や自責の念の種になるということはいかにもありそうだし、そうなったときの取り返しのつかなさや辛さを想像すると、今やれるかぎりのことはやったと思えるほどにやっておくのも大事かなと思ったりもしますし、兼ね合いが難しいところです。)
とにかくよく洗う、塩や酢水に漬けたりゆでたりする、というのが基本です。
できるだけ安全な食品を買って(買い物の際に注意することのまとめはこちら)、軽めの処理で済ませ、おいしくたのしい食事をして、ミネラルや栄養を摂取できるようにバランスをとりたいところです。
特に参考にしているサイトを最後に載せています。併せてご覧ください。
目次
全般
食品の安全基準について(飲食物摂取制限の介入レベル)
ホウレンソウ、葉物野菜
きゅうり、茄子、ピーマンなど
根菜類
豆類
魚介類
肉
きのこ
牛乳、乳製品
米、麦
参考
履歴
関連
※この記事は今後も加筆修正していきます。間違いの指摘や他に参照するべきというものがあれば@metok(twitter)までお知らせください。
全般
放射性セシウムとストロンチウムは水溶性
水より酢に溶けでていきやすい。クエン酸にも同じような効果がある
よく洗う。水よりお湯、酢、重曹水のほうがいい(重曹は野菜によってはビタミンBが流出してしまうので注意)(水、塩水、酢、重曹、熱、超音波による除染結果は大差ないという説もあり - 日本放射線安全管理学会の野菜を使った実験結果による)
水に溶けにくく、表面にべったり付着しやすい放射性ヨウ素を取り除くには、亜硫酸ナトリウム系物質(レモン汁など)で洗うのが効果的
ゆでる。ゆで汁は捨てる。たっぷりの水量で塩ゆでのほうがよい
塩水漬けや酢漬けも除去されやすい
いずれも切断面が多いほうがよい(栄養や風味も逃げる)
固形物は冷凍、解凍後に処理すると、より多くのセシウムが除去できる(栄養や風味も逃げる)
皮、殻、外葉はとったほうがよい
脂肪を除いたあとの食品や外皮には残りやすい
調理中の蒸気にセシウムが含まれるようなので換気をよくする
夏場は特に食中毒に注意しながら行う
食品の安全基準について(飲食物摂取制限の介入レベル)
各国、各組織によってさまざま基準が設定されている
国際放射線防護委員会の1991年のもの(詳細はこちらの6ページ)
1,000-10,000Bq/kg(β、γ)、10-100Bq/kg(α)
国際食品規格委員会の1989年のもの(詳細はこちらの6ページ)
核種1:1,000Bq/kg、核種2:100Bq/kg、核種3:10Bq/kg
ドイツ放射線防護協会2011年3月20日の提言によるもの(詳細はこちら)
セシウム137:乳児、子ども、青少年に対しては1kgあたり4ベクレル以下。成人は1kgあたり8ベクレル以下
長年守られてきた1年1ミリシーベルトの被爆までならガマンできるという基準は外部内部合わせた数値
参考:食品による内部被曝に関して、ベクレルからシーベルトへ換算するツール。月毎、年毎の被爆量も同時に算出してくれる→食品による年齢別の内部被曝ベクレル(Bq)シーベルト(Sv)換算ツール
ホウレンソウ、葉物野菜
外側の葉は取り除いて捨てる
放射性物質が付着することによる汚染に対しては、葉の表を特によく洗う
ヨウ素と比べてセシウムは除去されやすい
ヨウ素はヨウ化カリウム水溶液(1%)に10分間漬け込んでから洗った場合、比較的効果あり。二亜硫酸ナトリウム(1%)(食品用漂白剤)に10分間漬け込んでから洗った場合、比較的効果あり。だが、食材の鮮度が損なわれる(日本放射線安全管理学会)
傷んだ部分を丁寧に取り除く
よく洗って茹でることで、セシウム、ヨウ素、ルテニウムの50~80%を除去
キャベツは酢に漬けるとストロンチウムの30~60%を除去
きゅうり、茄子、ピーマンなど
傷んだ部分を丁寧に取り除く
きゅうりは酢に漬けると90%以上除去
茄子は1%の食塩水で洗うと20~60%除去
ピーマンは酢に15分漬けて30%除去
根菜類
よく洗う
皮を剥く 20~50%除去
傷んだ部分やくぼみやいたんだ部分を大きめにえぐる
にんじんは単にゆがくか、凍らせた後ゆでるとセシウムを50%除去。ストロンチウムは5%除去。ゆで汁はすてる。
豆類
グリーンピースは単にゆがくか、凍らせた後ゆでるとセシウムを50%除去。ストロンチウムは35%除去。ゆで汁はすてる。
魚介類
よく洗う
こまかく切って塩水や酢水にしばらく(10~12時間)漬ける
8~10分塩水で下ゆでして、ゆで汁を一度捨てる
放射能が集まっている内臓、エラ、うろこ、骨は食べない
塩漬けは水につけて塩抜きして、ゆでるとセシウムの70~80%を除去(塩蔵期間の長さは特に関係ない)
貝やエビのストロンチウム90は3%の食塩水で洗うことで30~70%除去
肉
よく洗う
細かく切って2%の塩水にしばらく(10~12時間)漬ける。酢も加えると、タンパク質の流出が防げる
8~10分塩水で下ゆでして、ゆで汁を一度捨てる
酸味の強いマリネ液に漬けてから調理することで、セシウムの80~90%を除去
牛肉はゆでるとセシウムの50~70%を除去
ヘラジカやトナカイなどの野生動物の肉はゆでるとセシウムの45~70%を除去
塩漬け肉は水につけて塩抜きして、ゆでるとセシウムの70~85%を除去
細切れにして凍らせてから解凍し、出た肉汁を捨ててゆでると時間短縮
きのこ
よく洗う
塩水にしばらくつけておく。使うときはよく絞る。戻し汁は捨てる
30分ゆでる。ゆで汁は捨てる。ゆでることでセシウムの70~80%を除去
原発事故以降に作られた乾燥きのこは戻し汁を捨て、よく絞る
乾燥きのこを作る場合は、よく洗ってから
牛乳、乳製品
家庭では牛乳の処理は難しい
よく温めると湯気と一緒に少しは放射能がでていく。吸わないように注意
カルシウムがストロンチウムと結合しやすいのと、水分が多いので特に注意
ヨーグルトはほとんど除去されていない
バターやチーズにすると放射性物質はほとんど残らない
脂肪を取り除いた後のものには放射能が多く残る。乳清は最も放射能含有量が多い(90%以上が移行する)ので捨てる。スキムミルクにも残っているので捨てる
米、麦
ストロンチウム、セシウムは穀類の籾、玄米の胚芽に多くつく
精米でかなり除去される上、水洗い(とぐこと)でも除去される。白米になった時点でストロンチウム90は70%、セシウム137は65%除去され、といだ後にはストロンチウムは50%除去される(セシウムについては不明)。カルシウム、リン、鉄、カリウム、マグネシウムは精米によって50~70%失われる。
小麦はふすまに多く残る。製粉によって20~50%が除去される
玄米や全粒粉に含まれるミネラルを取り入れたほうが、放射能を吸収しにくい体になるので、兼ね合いが難しい
乾麺は茹でることで最大9割除去される
米をとぐ際、一番最初に入れる水をかなり吸うので、一番最初と炊くときの水は安全性の高い水を使う
参考
武田邦彦(ブログ)
NHK番組 放射性セシウムとストロンチウムを減らす調理法 - まぁる
放射能に汚染されたと思われる食品への対処方法(追加情報あり) - ベラルーシの部屋ブログ
イラスト付き「放射能を少なくする下ごしらえ」を描きました(イラスト入りでわかりやすいです) - できることから、はじめたい
放射能汚染から少しでも安心して食べるための食品下処理のひと工夫
放射能抜きは和食の基本 Part1 - †暴いておやりよ☢100000年の原子力インチキ神話伝説†
放射能抜き調理法一覧表 Part2 (表がわかりやすいです)- †暴いておやりよ☢100000年の原子力インチキ神話伝説†
環境パラメータシリーズ(4 食品の調理・加工による放射性核種の除去率) - 原子力環境整備・資金管理センター
食品の放射性セシウムを減らすためのアドバイス - スウェーデンの今
日本における放射線リスク最小化のための提言 - ドイツ放射線防護協会
水道水・食料に関するデータ等(わかりやすいです) - 福島第一原子力発電所事故に関するリンク集
イチからわかる 内部被ばく - NHKあさイチ
大規模停電や節電に伴う食中毒の危険性について - Science Media Centre of Japan
東京のお母さんへ・・テレビの解説は間違っていましたので注意 - 武田邦彦(中部大学)
放射性ヨウ素等対策に関する研究成果報告 2(野菜対策)(最後のページにまとめあり) - 日本放射線安全管理学会