個別指導塾 ONE-S(ワンズ)のブログ

堺市上野芝にある個別指導塾です。進学から補習、不登校の子どもの学習サポートなど、さまざまな子どものニーズにこたえます

先のことを考えると不安になりますか?

2017-08-29 11:42:37 | 不登校
こんにちは。堺市西区の上野芝にある個別指導の学習塾ONE-S(ワンズ)の塾長の松下です。

現在はストレス社会といわれ、本屋などに行ってもいかにストレスをためないで生きていくか、どんな考え方をすればいいのかなどの本がたくさんあります。。確かにストレスによって体調を悪くしたり、心が傷ついてしまったりして病院に通われている人もかなりいます。

物事を前向きにとらえて、くよくよしないでポジティブな思考をとよく本には書いてありますが、なかなか実践するのは難しいですよね。外国人はわかりませんが、日本人というのはどちらかというとネガティブな考え方になる人の方が多いのかもしれませんね。これから先の未来のことを考えたときに、みなさんは楽しみと不安のどちらが大きいですか?

仕事のことや健康のこと、家族のこと、お金のこと、世界情勢のことなど、それぞれに楽しみと不安はあるかと思いますが、自分の置かれている状況によってこれは大きく変わってくるでしょう。

私が大学卒業した後、ひきこもりになったとき、時間だけは十分にあるので何度も何度も自分の将来について考えました。そのうち1回も明るい将来を想像できたことがありませんでした。仕事もお金も健康も何もかもが不安だらけで、考えれば考えるほど悪い未来になっていき、それが怖いから考えるのをやめようと思うのですが、時間がありすぎるため嫌でも考えてしまうのです。そこから逃げたくて、ひたすらゲームに没頭したりして、我に返った時に「こんなことしててはダメだ」と思い、また不安になるという泥沼のような悪循環でした。まだ起こっていないことを不安に感じ、恐れてしまっていました。

現在は、心から楽しいと思える仕事に出会い、さまざまな面で落ち着き、不安はないと言えばウソになりますが、自分の未来については期待や楽しみの方が圧倒的に大きいです。

不登校の子どもたちにとっても、私のひきこもり時代と同じか、あるいは年齢が若い分だけもっと不安が大きいかもしれません。10代というのは、生きてきた年数があまりにも短く経験が浅いため、将来のこととなってもなかなか想像できません。ですから、小さい子どもたちは、自分の将来の夢をおっきく語りますよね。現実を知らない分だけ、それを目指すための苦労やあれこれがわからないので、本当にしたいこと、なりたいものを目指すのです。でも夢っていうのはこれでいいのだと思います。そして、だんだんといろいろな経験を積んでいき、現実との境界線の中でみんな選択していくようになります。

しかし、不登校の子どもたちは、現在の自分の置かれている状況に不満を持ち、多くの場合それが自分のせいで、自分に何か欠点があるせいで、このような状況になってしまっていると思い込んでいます。自分にまったく自信を持てず、自分を責めます。私もそうでしたが、同年代の人たちが当たり前にできていることが、なぜ自分にはできないのだろう、やはり自分はあらゆる面で劣っている人間なんだ、社会に出れるはずもない、そんなふうに思っていました。同じような気持ちの不登校の子どもも多くいるかと思いますが、彼らはさらに人生経験が浅い分、社会や将来がとてつもなく大きなものと感じてしまっています。

「今の自分では、また学校に行ってもしんどくなるだけだ」「このままで、自分なんかが通用するはずがない」「もっと自分が成長してから、復学しなければ」と、どんどん自分を追い込んでしまう傾向があります。

本当は社会には、もちろん学校にも、私みたいに、かなり適当で、「まあ、なんとかなるやろな」と思っている人が多くいる…はずですよね(笑) でも彼らは、そういう人たちと接する機会もなく、とにかく学校社会という、すごく偏った狭い世界しか知らないため、不安になってしまうのです。

難しいのは、彼らにいくら言葉でそういったことを伝えても、なかなか実感がわかないことです。一度も社会に出たことがない、まだ10代の子どもですから当たり前ですよね。一歩踏み出すことができれば、「なんだ、意外と簡単なことだったな。深く考えすぎてしまっていたな」と気づくのですが、そこにたどり着くまでが大変です。

必ずいつか、それぞれのタイミングで動き出すときが来るのですが、本人やご家族はそういうときがずっとこないかもしれないという不安でいっぱいになっています。

私に何ができるか、何をするべきか、ずっと考えています。今、私ができることは、自分を飾ることなく彼らと向き合うことだと思っています。そこから、何かを感じ取ってもらえれば嬉しく思います。「阪大出て、塾の先生してるけれど、こんなええ加減で、アホなこと言う人いるんや」(笑)みたいなことでもいいんです。いっぱい話をして、いっぱい笑って、勉強したくなったら、めっちゃ真剣に教えます。彼らと信頼関係を築いていくことを第一に考え、彼らの不安が少しでもなくなるよう、ほんの少しでも明るい未来を想像できるように彼らと関わっていきたいと思っています。

ONE-SのHP




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