こんにちは。堺市西区の上野芝にある個別指導の学習塾ONE-S(ワンズ)の塾長の松下です。
40歳を過ぎて痛感するのは、「成長するスピードの遅さ」です。私は大学受験での理科では、「物理」と「化学」を選択しました。高校1年のときに生物と地学は授業があったと思いますが、ほとんど記憶にありません。毎回補習には呼ばれていた気がします(笑)
つまり生物や地学の勉強は、高校1年生を最後に勉強していませんので、当然私には教えることなんてできません。しかし、少し前に塾の卒業生から地学を教えてほしいと連絡がありました。ONE-Sは基本的には中学生までの指導と決めていますが、卒業してからも引き続き勉強を教えてほしいというご要望がたくさんありましたので、数年前から英語・数学・物理・化学の4教科に限って卒業した高校生も教えています。この4教科は、大学受験でも選択した科目ですから、勉強していくうちにだんだんと思い出してきて、それなりに教えることができるようにはなりました。
しかし彼が教えてほしいといってる地学はできる気がしなかったので「ごめん、俺には無理やわ」と言ったのですが「先生、頼むわ。他に教えてもらえる人おれへんねん。この範囲だけでいいからお願い!」と必死に頼んできましたので、「できるかどうかわからんけど、とりあえずやってみよか」ということになりました。
まずは彼から地学の教科書や参考書を借りて勉強しました。「なんとかなるやろ」と思って始めましたが、大きな間違いでした。これまで勉強してきた数学が化学などは、勉強することによって「思い出す」という作業だったんですが、地学のように「1から理解して覚える」という作業は40歳を過ぎた頭ではかなり厳しいものでした。何回読んでも理解できなかったり、全然語句が覚えることができなかったりで本当に苦戦しました。「あれ?俺ってこんな頭やったっけ?」と自信を無くすほど苦労しました。それでもなんとか彼が教えてほしかった部分だけは理解できて教えることができましたが、「もう次は無理やでー」と勘弁してもらいました。
今こうして生徒たちに勉強を教えることができているのは、これまで私が勉強してきた蓄積があるからで、今から新しいことを勉強したり覚えたりすることは、かなり難しいのだと痛感しました。
そんな私と比べると、子どもたちの頭の柔軟さや活発さはうらやましいですし、素晴らしいです。
中1の初めから入塾してくれた生徒で、それまでは塾などには通ったことはなかったのですが、この子は小学生の範囲は完全に理解していましたし、中学の勉強をいざ始めても、とても理解が速くどんどん吸収していきました。「とても頭がよく、この先楽しみだなあ」とは思っていましたが、私の想像をはるかに超えるスピードで成長していきました。それほど勉強するタイプでもなく、基本的には塾に来て勉強し、家では塾の宿題だけを勉強する、試験前だけは勉強時間を増やして暗記科目はほぼ一夜漬けという勉強の仕方でしたが、成績は常にトップクラス、受験生になって本格的に勉強し始めると、一気に眠っていた能力が開花していき、受験前には私の得意の数学の問題でも私より速く解いてしまうことも何度もありました。受験はもちろん第一志望に合格し、わずか3年ほどでこの子には追いつかれてしまいました。
また、逆に入塾したときには、小学校の勉強も半分以上理解できていなかった生徒もいました。中1の段階で、たとえば算数のおつりの計算ができませんでした。しかも「1個30円のお菓子を8個買ったときの代金はくらですか?」という簡単な文章問題も解けませんでした。30×8の説明をしましたが、理解するのに時間がかかりました。
算数だけでなく、いろんな知識というか言葉も知りませんでした。「アメリカ合衆国の首都はどこ?」「うーん、知らん」「じゃあ、日本の首都ってわかる?」「ううん、わからん」この時点でもかなりヤバいのですが、追い打ちをかけるように「それより首都って何?」と質問されたときには唖然としました。
正直「大丈夫かなあ?」と不安いっぱいで勉強を開始しましたが、これまでほとんど勉強してこなかったのでしょう、初めは上に書いたようなことがいくつもあり、驚きの連続でした。ですが、1ヵ月、2ヵ月と過ぎていくうちに、「あれ?この問題いつの間にかできるようになってる」ということがちょくちょく出てきました。1年が経過し、2年生になる頃にはテストの点数もずいぶんとよくなり(科目によってかなりばらつきはありましたが)、自分なりの勉強のしかたも見つけていたようでした。3年生になっても順調に勉強でき、この子も無事に第一志望の高校に合格し、今はりっぱな社会人になっています。
もちろん本人の頑張りによるものが大きく、中2からはほぼ毎日勉強するようになりました。しかし、小学校6年間ほとんど勉強せず、中1の段階では上の例のような状態だったにもかかわらず、3年足らずでその遅れを取り戻すことができました。成長のスピードが、すでに老化が始まった私なんかとは比べものにならないくらいすごいんです。
子どものときというのは、どんどん吸収でき、信じられない速さで勉強だけではなく成長していきます。ですから、今現在何かできないことがあっても、諦める必要なんてないんです。私自身が何人もそういう生徒を見てきました。成長していく子どもたちは、自信からか顔つきも変わってきますし、考え方が前向きになり、とても明るく一生懸命になります。一番成長する時期に一緒に過ごすことができ、その成長を見守れるのは本当に嬉しく幸せな気持ちになります。
子どもたちに負けないように、もう年だからと弱音を吐かずに(笑)、頑張っていこうと思います。
ONE-SのHP
40歳を過ぎて痛感するのは、「成長するスピードの遅さ」です。私は大学受験での理科では、「物理」と「化学」を選択しました。高校1年のときに生物と地学は授業があったと思いますが、ほとんど記憶にありません。毎回補習には呼ばれていた気がします(笑)
つまり生物や地学の勉強は、高校1年生を最後に勉強していませんので、当然私には教えることなんてできません。しかし、少し前に塾の卒業生から地学を教えてほしいと連絡がありました。ONE-Sは基本的には中学生までの指導と決めていますが、卒業してからも引き続き勉強を教えてほしいというご要望がたくさんありましたので、数年前から英語・数学・物理・化学の4教科に限って卒業した高校生も教えています。この4教科は、大学受験でも選択した科目ですから、勉強していくうちにだんだんと思い出してきて、それなりに教えることができるようにはなりました。
しかし彼が教えてほしいといってる地学はできる気がしなかったので「ごめん、俺には無理やわ」と言ったのですが「先生、頼むわ。他に教えてもらえる人おれへんねん。この範囲だけでいいからお願い!」と必死に頼んできましたので、「できるかどうかわからんけど、とりあえずやってみよか」ということになりました。
まずは彼から地学の教科書や参考書を借りて勉強しました。「なんとかなるやろ」と思って始めましたが、大きな間違いでした。これまで勉強してきた数学が化学などは、勉強することによって「思い出す」という作業だったんですが、地学のように「1から理解して覚える」という作業は40歳を過ぎた頭ではかなり厳しいものでした。何回読んでも理解できなかったり、全然語句が覚えることができなかったりで本当に苦戦しました。「あれ?俺ってこんな頭やったっけ?」と自信を無くすほど苦労しました。それでもなんとか彼が教えてほしかった部分だけは理解できて教えることができましたが、「もう次は無理やでー」と勘弁してもらいました。
今こうして生徒たちに勉強を教えることができているのは、これまで私が勉強してきた蓄積があるからで、今から新しいことを勉強したり覚えたりすることは、かなり難しいのだと痛感しました。
そんな私と比べると、子どもたちの頭の柔軟さや活発さはうらやましいですし、素晴らしいです。
中1の初めから入塾してくれた生徒で、それまでは塾などには通ったことはなかったのですが、この子は小学生の範囲は完全に理解していましたし、中学の勉強をいざ始めても、とても理解が速くどんどん吸収していきました。「とても頭がよく、この先楽しみだなあ」とは思っていましたが、私の想像をはるかに超えるスピードで成長していきました。それほど勉強するタイプでもなく、基本的には塾に来て勉強し、家では塾の宿題だけを勉強する、試験前だけは勉強時間を増やして暗記科目はほぼ一夜漬けという勉強の仕方でしたが、成績は常にトップクラス、受験生になって本格的に勉強し始めると、一気に眠っていた能力が開花していき、受験前には私の得意の数学の問題でも私より速く解いてしまうことも何度もありました。受験はもちろん第一志望に合格し、わずか3年ほどでこの子には追いつかれてしまいました。
また、逆に入塾したときには、小学校の勉強も半分以上理解できていなかった生徒もいました。中1の段階で、たとえば算数のおつりの計算ができませんでした。しかも「1個30円のお菓子を8個買ったときの代金はくらですか?」という簡単な文章問題も解けませんでした。30×8の説明をしましたが、理解するのに時間がかかりました。
算数だけでなく、いろんな知識というか言葉も知りませんでした。「アメリカ合衆国の首都はどこ?」「うーん、知らん」「じゃあ、日本の首都ってわかる?」「ううん、わからん」この時点でもかなりヤバいのですが、追い打ちをかけるように「それより首都って何?」と質問されたときには唖然としました。
正直「大丈夫かなあ?」と不安いっぱいで勉強を開始しましたが、これまでほとんど勉強してこなかったのでしょう、初めは上に書いたようなことがいくつもあり、驚きの連続でした。ですが、1ヵ月、2ヵ月と過ぎていくうちに、「あれ?この問題いつの間にかできるようになってる」ということがちょくちょく出てきました。1年が経過し、2年生になる頃にはテストの点数もずいぶんとよくなり(科目によってかなりばらつきはありましたが)、自分なりの勉強のしかたも見つけていたようでした。3年生になっても順調に勉強でき、この子も無事に第一志望の高校に合格し、今はりっぱな社会人になっています。
もちろん本人の頑張りによるものが大きく、中2からはほぼ毎日勉強するようになりました。しかし、小学校6年間ほとんど勉強せず、中1の段階では上の例のような状態だったにもかかわらず、3年足らずでその遅れを取り戻すことができました。成長のスピードが、すでに老化が始まった私なんかとは比べものにならないくらいすごいんです。
子どものときというのは、どんどん吸収でき、信じられない速さで勉強だけではなく成長していきます。ですから、今現在何かできないことがあっても、諦める必要なんてないんです。私自身が何人もそういう生徒を見てきました。成長していく子どもたちは、自信からか顔つきも変わってきますし、考え方が前向きになり、とても明るく一生懸命になります。一番成長する時期に一緒に過ごすことができ、その成長を見守れるのは本当に嬉しく幸せな気持ちになります。
子どもたちに負けないように、もう年だからと弱音を吐かずに(笑)、頑張っていこうと思います。
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