![]() | 30歳の保健体育 恋のみつけかた編 (おとなの教科書) |
クリエーター情報なし | |
一迅社 |
帯のコピーがおもしろかった。
アマゾンの画像ではみられないと思うので、その辺は本屋さんで確認するか買ってみてください。
中身ですが。
ちょっと前の、「合コンでぼっちにならないために」はあまりぴんとこなかったのですが、今回は楽しく読めましたよ。
参考になるとか、ならないとかではなくて。読み物としてよかった。
それに、20代後半でまだ生物として魅力のある人だったら頑張ろう! という気になるかもしれない。
結果はどうであれ、そういう気になるというのは楽しいものだし、生活に覇気も出ていいと思う。
若者は頑張れ。
松浦は、もう逝く。
![]() | シグマニオン―超限の闘争〈1〉 |
クリエーター情報なし | |
創芸社 |
『シグマ二オン』レビューの後半になります。
まず、非常に硬い印象なのですが、細かくみていくと、文字数は実はそんなに多くないことに気づきます。硬い文章だと感じるのは、翻訳を読んでいるような言葉の選び方によるところが大きいとみました。
そして何より視点です。最近のライトノベルで多いのが、主人公がイコール語り部であり、物語の世界を俯瞰しているというパターンです。
それに対して、本書は神視点です。
ナビゲーター役のキャラでもなければ、主人公でもない。もっといえば、小説の約束として著者の山野辺氏でもない。この作品世界の神です。
そして肝心のストーリーですが、こちらは実に簡単だったりします。
「軍の内部捜査機関に配属されたカイルくんが殺人事件に携わり、被害者の身元が判明するまでの間に関係した人々の記録」
といった感じです。
え? お前、四六判で250ページある小説を読んでそれだけかよ!?
という声もあるでしょう。
でも、考えてみてください。『戦闘妖精雪風』だって、
「凄い戦闘機のAIが自我に目覚めたよ」
っていう話じゃないですか。
なぜ、この作品はストーリー上の展開が多くないのか?
それはこの作品世界に関係する蘊蓄が、文章全体の半分くらいを占めているからですよ。
何よりわかりやすさが求められるライトノベルで、こうした短いエピソードを、細部まで詰めた設定で武装して世界観を伝えていく手法が成功するかどうかは、これからの評価や売り上げをみないとわかりません。でも、どんな読者層が形成されるのかは楽しみでもあります。
シグマニオン―超限の闘争〈1〉
『シグマ二オン』という小説を読んだので、久しぶりにこちらでレビューを書こうと思う。
レビューというと、まあ物語のテーマであるとか、読後感などを綴っていくのだけど、この作品には巻末に三宅陽一郎氏の解説が付いている。四六判というサイズも珍しいが、解説付きというのも、ライトノベルというくくりで出版される小説としては珍しい。
そういうわけだから、いまさら外野が偉そうに「作品テーマが」とか書いてもあまり有益ではないと思う次第で。もっと下世話な、いわゆるマーケティングみたいな話から書いていこうと決めた。
まず、ライトノベルというと真っ先に思い浮かぶのは、やや破廉恥というか、中学生向けにアレンジされたエロ本? というような表紙絵だったり、挿絵だったりするわけですよ。非常に高い求心力を持つ一方で、どれも非常に似ていて、一見さんには見分けが付かないなんて状況も起こりうる。
松浦はそのこと自体を否定的には思っていません。これは形式美というやつです。能や狂言、それに歌舞伎だって同じでしょ?
でも一方で、はやり廃りの激しい世界だから、常に新しい要素も取り入れていかなければならない。
そういう認識でこの本に向かうと、取っつきにくい反面、いろいろと考えさせられます。
『戦闘妖精雪風』の神林長平のように、概念的なものを蕩々と語るわけではない。そういうのとはまた違う、別のなにかです。
どんなことを考えたのか、長くなるので明日に続きます。
『シグマ二オン』という小説を読んだので、久しぶりにこちらでレビューを書こうと思う。
レビューというと、まあ物語のテーマであるとか、読後感などを綴っていくのだけど、この作品には巻末に三宅陽一郎氏の解説が付いている。四六判というサイズも珍しいが、解説付きというのも、ライトノベルというくくりで出版される小説としては珍しい。
そういうわけだから、いまさら外野が偉そうに「作品テーマが」とか書いてもあまり有益ではないと思う次第で。もっと下世話な、いわゆるマーケティングみたいな話から書いていこうと決めた。
まず、ライトノベルというと真っ先に思い浮かぶのは、やや破廉恥というか、中学生向けにアレンジされたエロ本? というような表紙絵だったり、挿絵だったりするわけですよ。非常に高い求心力を持つ一方で、どれも非常に似ていて、一見さんには見分けが付かないなんて状況も起こりうる。
松浦はそのこと自体を否定的には思っていません。これは形式美というやつです。能や狂言、それに歌舞伎だって同じでしょ?
でも一方で、はやり廃りの激しい世界だから、常に新しい要素も取り入れていかなければならない。
そういう認識でこの本に向かうと、取っつきにくい反面、いろいろと考えさせられます。
『戦闘妖精雪風』の神林長平のように、概念的なものを蕩々と語るわけではない。そういうのとはまた違う、別のなにかです。
どんなことを考えたのか、長くなるので明日に続きます。
![]() | そうだったのか! アメリカ (そうだったのか! シリーズ) (集英社文庫) |
クリエーター情報なし | |
集英社 |
わかっているようで、実はあんまり勉強していない。
それがアメリカの歴史だったように思えます。
距離的には遠いけれど、非常に深い関係があり、さらに世界の国々のなかでも特別な立場の国です。
その正体がなんなのか。
本書はその歴史から入って、それぞれの時代の政治思想を追っていきます。
で、思ったこと。
政治家のレベルが高い! また、政治に対する国民の意識も高い!!
ものを書くものとしていわせてもらえば、言葉選びがうますぎて脱帽です。
誰にでも伝わる簡易な言葉で質問には的確に答え、しかもユーモアがあり主張も織り込まれている。
そんなセリフ、準備していたってなかなか出てくるものじゃないですよ。
![]() | るるぶ石垣 宮古 西表島’12~’13 (国内シリーズ) |
クリエーター情報なし | |
ジェイティビィパブリッシング |
沖縄本島は行ったことあります。
でもね。なんか「島時間」と銘打たれると、いってみたくなるじゃないですか。八重山諸島。
石垣島には羽田からダイレクトに飛んでるみたいだし。
そして、我らがチサンリゾートホテルも石垣にあるとくれば、もういってみるしかない!
ゴールデンウイークは高いから。そりゃ無理ですよ。
でも、そこはほら。時間の融通が利く人ですから。
なんとか安い時期にやりくりして、ひとっ飛びしたいですな。
![]() | 恋のドレスと白のカーテン ヴィクトリアン・ローズ・テーラー (ヴィクトリアン・ローズ・テーラーシリーズ) (コバルト文庫) |
クリエーター情報なし | |
集英社 |
ああそうか。
去年秋に、猛烈に「完結!」っていってたから、そういうものかと読んでいましたよ。
アマゾンにも、文庫の帯にも、「あと三冊でシリーズ完結!」って書いてあったし。
でも、そんな駆け足でいいの?
なんか、最後がヒロインの話じゃないけど。
って思っていたら……。
そうか。一冊じっくりと書く時間を確保していたのか。
しかも、新シリーズの準備もできているみたいだし。
売れっ子だからなのかもしれないけど、いい編集と仕事ができているんですね。
大切に読ませてもらいます。
![]() | Newton (ニュートン) 2012年 03月号 [雑誌] |
クリエーター情報なし | |
ニュートンプレス |
Newtonです。
ご存じ、科学雑誌です。
今回の特集はタイムトラベルでして、映画化もされた「コンタクト」のカールセーガン博士にも、小説執筆の際にワームホールについて計算されたというソーン博士のインタビューが目玉です。
ところが、この記事を読むうちに「あれれ?」と思う箇所が出てきてしまいました。
以前ご紹介した、竹内薫先生の「超光速ニュートリノ」にあった記述と、符合しないんです。
そんなわけで、出版元の徳間書店にファンレターの形ではがきを出しました。
もし音沙汰があったら、どの箇所なのかはここで続報として書きますね。
![]() | 僕の妹は漢字が読める (HJ文庫) |
クリエーター情報なし | |
ホビージャパン |
今更ながら読みました。
まあ、おもしろいんだけど。それとは別に、非常に疲れます。
そうか。
これが、ジェネレーションギャップというやつか。
認めたくはないけれど、やっぱり松浦はおっさんになったんだな、と再認識した次第です。
若ければ、誰にでもできる芸当だとはいいませんよ。
でもここまで自由にやれるっていうのは、やっぱり若さだよなぁ。
![]() | 世紀の大発見がもたらす未来 超光速ニュートリノとタイムマシン |
クリエーター情報なし | |
徳間書店 |
昨年、「もしかしたら相対性理論は間違っていた!?」とか「タイムマシンは可能?」など話題となった物理ニュースの解説です。
どうも政治家の言葉尻にはうるさいマスコミですが、物理のことにはおおらかなようで、「ニュートリノが光速を超えるという研究結果がでました」と実に淡泊にすごいことを断言していましたね。
この本は、本来ならば科学文化部の記者が触れるべきだった部分についてきちんと書いた「超光速ニュートリノ」のニュースに関する第一報です。
研究はこれから始まり、そして運がよければ生きている間にノーベル賞授与のニュースが聞けるかな、というものだということがよく分かりますよ。