オートバイで旅して観たモノの記録

 Ôtobai de tabi site mita mono no kiroku.

荒船海岸の日の出

2019年10月07日 | 荒船崎


 10月最初の休日,最近痛めてしまった腰を労わるべく,和歌山県は串本町の温泉宿で一晩を過ごした.そして,翌朝,日が昇る前に,荒船海岸へと向かった.時刻は6時前で,まだ辺りは薄暗い.雲だけがほんのりと赤く染まっていた.



 6時を過ぎると,太陽が見る見るうちに水平線から顔を出してきた.そして,暗かった空が次第に紅色へと変化していく.水平線の彼方には,大きな船が航行していた.沖合に浮かんでいる岩礁には,漁師さんの姿もあった.とても幻想的な景観に,しばらくの間,我を忘れてしまった.



 しかし,サンライズの幻想的な時間は,あっという間に過ぎ去ってしまった.まだ完全に覚めきっていない目には,太陽からの光がとても眩しく感じた.日の出前は,肌寒かった気温もぐんぐんと上がってきた.地球も人間も太陽によって,生かされていることを改めて思い知るのであった.



 この日の荒船海岸は,穏やかな波に加えて雲もほとんどなくて,日の出を見るにはとても恵まれたコンディションだった.そして,まわりには誰もおらず,これほどまざまざと日の出を見たのは初めてのことだった.実は日の出を見る計画はなくて,朝自然と目が覚めての結果だった.



 冬になるとこの景色に海霧が加わって,さらに幻想的な景観になるそうだ.ただし,海霧に出会えるチャンスはそう多くはないという。そして、その時ばかりはカメラマンの姿が目立つようだ.



 いつかは紀勢本線に乗って,暖かい旅をしながら荒船海岸の海霧を見るのもいいかもしれない.



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