TEATOPIA (September, 2019)

　京都府は相楽郡和束町．別名，茶源郷．あっという間に終わってしまった９月．９月後半の休日は，天候が不安定で雨降り予報の日が続いていた．しかし，予報は外れることが多く，なんとかオートバイに乗ることができていた．



　とは言っても，曇り空の合間から薄日が差すような天気ばかりで，遠出はせずに和束町の周辺ばかりを彷徨っていた．普段は通り過ぎてしまう和束町の茶畑を，丹念に写真を撮って周ったりした．



　暑さも随分と和らいでおり，ようやく汗もかかずに写真を撮れる季節が来たことを，少しうれしく思うのだった．夏が過ぎ去ってしまったのは寂しいけれど，昨年あまり写真に納めることができなかった紅葉を，今年はたくさん撮りたいと思っている．



　夏から秋へと季節の移り変わりに，期待を膨らませていたとある平日の朝，ぎっくり腰を患ってしまった．休日に一日中オートバイに乗っているせいか，あるいは最近極度に増えたデスクワークのせいか，どちらも原因であることには違いない．



　二日間ほど全く動けない日が続いて，ぎっくり腰の怖さを初めて体験した．もう歩けないのではないかと思う程の酷い痛みだった．同時に健康であることが，いかに素晴らしいかを身をもって痛感した．



　幸い，発症してから数十日が過ぎて，ようやく痛みも和らいできた．決してもう若いとは言えない年齢であるし，生活の改善を考えるいい機会になったことは確かだ．ここはひとつ，腰への労りを理由にして，紀伊半島へ湯治にでも行こうかと思っている．もちろん，オートバイで．