龍穴神社を訪れた後は,遠くへは行かずに,近くにある室生ダムへ行くことにした.鬱蒼と茂る木々の間から見える室生ダムの朱色のゲートが,とても鮮やかに見えるような気がした.
ここにやって来たのは,いつ以来になるだろう.少なくとも一年以上前のことだったと思う.このダムの奥には,小さな滝壺と渓流の間に龍鎮神社という神域があって,関西にやってきた当初によく訪れていた.
しばらくぶりの室生ダムであったが,この辺りの静けさに変わりはなかった.室生ダム周辺には,国道や県道が走っており,交通量がとても多い.けれども,一度,ダムサイドへと入ってしまえば,聞こえてくるのは鳥の鳴き声くらいのものだ.
ちょうど朝食時の室生ダムの天端には,誰一人としていなかった.朝と言えども,もう六月で陽の当たっている場所は暑いので,木陰になっている所で室生湖を眺めながら,タンクバッグに忍ばせてきたささやかな朝食で,空腹を満たすことにした.
ブレックファーストを終えた後は,室生湖畔を周遊するより他はない.日陰となっている静かな湖畔にて,さわやかな風を切りながら,ゆっくりとオートバイを走らせるのだった.
室生湖の中ほどにある赤色の下山橋を目指して進んでみるも,残念ながら通行止めであった.気を取り直して,龍鎮神社に行ってみるも先客がいた.今日は,近場を巡るにしては,出遅れてしまったようだ.
緊急事態宣言が解除されて,他府県への移動が可能になったわけであるが,室生湖の景色を堪能することで,もうすっかり気持ちは満足したようで,このまま家路へと戻ることにした.次は少し計画を練ってから,出かけることにしよう.
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