根拠は定かではありませんが俗説で、ミニスカートが流行するときは好景気で
日本語ブームが高まるときは不景気だと言われています。
去年あたりから日経新聞夕刊に「言語学の書籍が続々刊行されている」という記事もあるくらいですから
今はまさに令和の"ことばブーム"のフェーズに入ったというのは間違いないでしょう。
ネットの世界ではSNSの隆盛によりコミュニケーションのカタチも複雑な様相を呈してきました。
「検索避け」という無用な接触を避けたい、つながらない欲求から生じる新たな発信スタイルも台頭してきましたし
ネットミームの定型文やアニメ名言などをカジュアルに引用したりする文化もすっかり定着しています。
言葉遊びの極みといえばオジサン構文を駆使して相手女性にブロックしてもらう「オジサンメッセージ」なるカードゲームも話題になりました。
さて今回も前回に引き続きまして言葉にまつわるトピックを採り上げてみたいと思います。
前回の
ハンパない日本語・Web名士録1(ガチ・博識編) - P突堤2
が割とガチ目のリンク集でしたが今回はバラエティ的・世間話的なセレクションとなっております。
前身となった過去記事の
日本語の特徴を再認識させられる記事紹介 その1 - P突堤2
日本語の特徴を再認識させられる記事紹介 その2 - P突堤2
もあわせてご覧いただけるとうれしいです。
茶飲み話がてらこれらトピックをお気軽にご活用ください。
ブックマークしていただくと続きざまにちょいちょい読めるので便利だと思います。
それでは以下に列挙しますのでしばし逍遥のときをお過ごしください。
【Webで出合ったにほんごトピック記事リンク集】
・「鬼滅」じゃなくて「滅鬼」では? 校閲記者が気になった…タイトル
・景気が悪いと起こる?日本語ブーム 平成のブームは他に理由があった
・人工知能はまだまだ日本語を理解できない:文法を作り直す「シーマン」開発者の挑戦 | nippon.com
・要注意!使うと年寄り認定される「昭和言葉」ランキング|ナウい,アベック,あたり前田のクラッカー|他 - gooランキング
(「出典元:gooランキング」「2017年調査」)
・知らないとオヤジ認定される36の若者言葉【随時更新】 | メンズファッションメディア OTOKOMAE / 男前研究所
・生きがい(Ikigai)が英語に!? 英語になった意外な日本語60選 | DMM英会話ブログ
・言語マニアが韓国語の文字「ハングル」の魅力を語る - 人生に地図はない
・日・米の「姓名ランキング」に基づいて、海外スターの名前を日本人の名前に変換してみた | マジスカスクエアガーデン
・【海外の反応】 パンドラの憂鬱 米国「もうやだこの国w」 CIAが日本の顔文字を集めていた事実が話題に
http://kaigainohannoublog.blog55.fc2.com/blog-entry-2248.html
※アドレスがhttpなのでリンクはしません
・「炊いた肉」!?イオンシネマ岡崎 Twitterの誤変換が話題「伝説の誕生だ」「今日イチ笑った」(スポニチアネックス) - goo ニュース
・【朝晴れエッセー】ちくちく言葉とふわふわ言葉・9月6日 - 産経ニュース
・中国の大学入試で日本語熱~外国語で英語に次ぐ人気~[寄稿]日本経済研究センター湯浅氏 | ASIA to JAPAN | 海外大の日本語が話せる新卒理系【IT・機械・電気・電子】の就職支援
・海外で指摘されている日本語のおかしいところ - YouTube
(Kevin's English Roomさん)
・Kanji Story - How Japan Overloaded Chinese Characters - YouTube
(NativLangさん)
・実は有名人が流行らせた意外な言葉 - YouTube
(雑学中毒メルちゃんさん)
・「象は鼻が長い」の謎-日本語学者が100年戦う一大ミステリー #10 - YouTube
(ゆる言語学ラジオさん)
・「なるほど」は失礼!? ビジネスで使える正しい敬語表現とは? 【もう間違えない! 定番ビジネス敬語集】 | ビジネスマナー | 対人マナー | フレッシャーズ マイナビ 学生の窓口
・校長先生の話エンドレス
・AIに謝罪文を考えさせた件について全てお話しします - YouTube
(オモコロチャンネルさん)
・バカ売れキーワード1000 キャッチコピーが面白いほど書ける カラー改訂版の通販/堀田 博和 - 紙の本:honto本の通販ストア
※みんなのレビューをご覧ください
・検索避け 絵文字 - Google 検索
・言語学の求人 - Google 検索
・クラウドソーシングサービス ネーミング - Google 検索
・ゲームに関する翻訳は、ゲーム翻訳を専門にやってる人に依頼しないとエライことになる件 - Togetter
・【おじさん構文がゲームに】「オジサンメッセージ」の遊び方 【SNSで話題】 - YouTube
(ドヤゲームス公式チャンネルさん)
・あぁ^~心がぴょんぴょんするんじゃぁ^~とは (アァーココロガピョンピョンスルンジャァーとは) [単語記事] - ニコニコ大百科
・(迫真)・(震え声)・(意味深)などの括弧系語録はどれくらいあるのか? | 蓬莱の幻想
・多重ロマンチック:「プロレス」という比喩表現は使い勝手が難しい
http://blog.livedoor.jp/ryosijj/archives/52252544.html
※アドレスがhttpなのでリンクはしません
・【上司ブチギレ】現代ビジネス、「漢字クイズ」乱発!【ビジネスに無関係】 - 和語の里(Wagonosato) - 日本語・データ化・考察 -
・ありえん良さみが深い「"ネオ"オタク語」に学ぶ日本語の真実 - tokyocabin
・識字率70%超え!~寺子屋の仕組みがすごい~/Japan | 世界マザーサロン
・“コメント欄”は高コスト? BLOGOS、cakes…メディアの相次ぐ閉鎖 ファスト化するネット言論 | 経済・IT | ABEMA TIMES
・新しい言葉や概念を弄ぶ者等の罪|曽和利光@人材研究所|note
・自動翻訳の向上で生まれた「新しい方言」とは 機械に話しかけるための日本語(古市憲寿)(抜粋) | デイリー新潮
・耳に障害のある友人が、Netflixに入った途端アニメを貪るように観るようになった理由に納得「各配信サービスが前向きに取り組むといいな」 - Togetter
・コンサート手話通訳士を日本でも導入求める動き、海外ではどう?【特集】 | TRILL【トリル】
(2023/2/18編集)
近年、コンピュータによる言語理解が尋常ならざる段階まで発展し、人間の想像力を凌駕するところまできています。
話題の文章生成言語モデル『GPT-3(Generative Pretrained Transformer)』は
OpenAIが開発している1750億個のパラメータを使用した大規模言語モデルです。
GPT技術をチャット応答に援用したChat GPTというテキスト生成AIが「すばらしく的確な回答をする」と評判になっています。
従来の検索やQ&Aサイト、学生のレポートや論文はいずれ置き換えられて、SEOという概念さえも駆逐されてしまうのか?
…事態の推移を見守りたいところでありますが、翻って私たち自身の言語への素養や理解、技量はどのようなものでしょうか?
こんなご時世だからこそ言語の特質や連綿性に立ち返るいい機会だと思っております。
今回の記事は過去記事
日本語の特徴を再認識させられる記事紹介 その1 - P突堤2
日本語の特徴を再認識させられる記事紹介 その2 - P突堤2
をよりパワーアップさせて興味対象を日本語以外の言語からエンジニアリングなどの理系アプローチ、
社会問題から地域性の話題まで幅広くトピックを収集したものであります。
テーマの軌道修正によりタイトルも「ハンパない日本語・Web名士録」と思い切って変更しました。
今回はその第1弾となる(ガチ・博識編)です。
ナンバリングとしては第3弾となるところでありますが過去2記事のトピックとも併せて
みなさんにも広くシェアしていきたい内容ばかりですのでご興味のある方はどうぞご活用ください。
pdfのドキュメントもありますが直リンクは控えておきましたので各自検索・参照のうえ閲覧なさってください。
【天は東北:第二高等学校寮歌】より
〽不断の渇とめがたき 智識の泉掬みとらむ(くみとらむ)[土井晩翠]
の精神でリンクを巡る悦びをご堪能ください。
Webの集合知に感謝いたします。参照先の皆々様、貴重な情報をありがとうございます。
それでは以下に列挙します↓
【Webで出合ったにほんごトピック記事リンク集】
・「つらみ」の分析 - それより牛丼の話しようぜ!
・ネット集団語における接尾辞「-み」の語基拡張.pdf(水野みのり2017)
・「させていただく」の語用論 人はなぜ使いたくなるのか 椎名美智著
・日本語の特徴 -大雑把でいいので、日本語にはこういう特徴があるとか、- 日本語 | 教えて!goo
・日本人も知らない日本語の一面*.pdf(トーマス・グロース)
・楔形文字と漢字かな混り文 : シュメール語と日本語の表記法について.pdf(峯正志)
・日本語で外来語が多いのはなぜですか - ことばの疑問 - ことば研究館
・Ø形容詞 - F爺・小島剛一のブログ
・フォニックスだけじゃダメ? フォノロジカル・アウェアネス(Phonological awareness)やフォネミック・アフェアネス(phonemic awareness)とは | ういライフ
・Japanese Pitch-Accent in 10 Minutes / 日本語の高低アクセントを十分で解説 - YouTube
(Dogenさん)
・イノベーションを生む 「言葉の経営」とは? | 博報堂マーケティングエグゼクティブ |博報堂WEBマガジン センタードット
・『日本語大博物館―悪魔の文字と闘った人々』(筑摩書房) - 著者:紀田 順一郎 - 紀田 順一郎による自著解説 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS
・日本語と外国語の通販/鈴木 孝夫 岩波新書 新赤版 - 紙の本:honto本の通販ストア
※みんなのレビューをご覧ください
・【国語逍遥(93)】創作漢字 「バーチャル」を漢字一文字にするならば… 清湖口敏(1/4ページ) - 産経ニュース
・第二水準漢字が入っている、普段よく使いそうな言葉 | 鈴木メモ
・21 ドイツ語の造語力(1) | クラウン独和辞典 ―編集こぼれ話―(『クラウン独和辞典第4版』編修委員 重藤 実) | 三省堂 ことばのコラム
・東亜の言語 中国語にモロに注文を付けたい: monologuos
・ジュウシマツの歌で「言語の起源」にせまる 岡ノ谷 一夫 氏
・文章表現の幅を広げる「レトリック講座」(板野かも) - カクヨム
・メトニミー ; 「宅急便を装って」: 日本語と英語をつなぐ
・動詞の「連用形」が名詞に接続する用法について - 御光堂世界~Pulinの日記
・日本語の自動詞と他動詞の対応表 - 御光堂世界~Pulinの日記
・文末表現のパターン・組合せ - コードネームは初話ユウ
・TinySegmenterを実装して分かち書きを理解する-自動化モジルカ
(工藤拓氏が作ったわずか25KBのJavaScript製分かち書きツール)
・キー配列の規格制定史日本編 : JISキー配列の制定に至るまで.pdf(安岡孝一)
・井上博文(2012)「大阪教育大学キャンパスことば(27)ー若者ことばの「体言+る」動詞ー」『学園だより』第166号.pdf
・日本語構造伝達文法 動詞テ形音便.pdf(今泉喜一)
・複合名詞の発音とアクセント.pdf(NHK放送文化研究所)
・日本語の述部における名詞の機能.pdf(新屋映子)
(日本語は名詞中心か動詞中心かという通説を検証)
・中国語学概説 第3回 抽象に弱い中国語 - 内田慶市 関西大学外国語学部教授 - YouTube
(cnstationさん)
・抽象化していくことば | ことば(放送用語) - ことばウラ・オモテ | NHK放送文化研究所
・サピア「言語」に書かれた「文法化」現象 - 湖畔の生活 言語探求日記
http://katagipepo.blog.fc2.com/blog-entry-281.html
※アドレスがhttpなのでリンクはしません
・「故障中」という言い方は文法的に間違っているのでしょうか - ことばの疑問 - ことば研究館
・漢字という権威.pdf(あべ・やすし)
(視覚障害者にとって漢字は優しくない)
・分かち書き
・下駄屋喜六のエッセイ やさしい日本語
http://beagle678.blog137.fc2.com/blog-entry-2467.html
※アドレスがhttpなのでリンクはしません
・リベラル21 女性蔑視の女偏の漢字16字を改造すべきだ
http://lib21.blog96.fc2.com/blog-entry-1054.html
※アドレスがhttpなのでリンクはしません
・すらるど - 海外の反応 : 海外「日本語の”靴下”はそのまんまの意味で覚えやすい」覚えるのが簡単な日本語の単語に対する海外の反応
http://sow.blog.jp/archives/1080231707.html
※アドレスがhttpなのでリンクはしません
・北海道弁「押ささる」は便利すぎるので標準語にするべき #北海道あるある - yumulog
・【衝撃】英語には日本語の『悔しい』に相当する単語はない? 日本の『悔しい』という概念に対する海外の反応| かいこれ! 海外の反応 コレクション
・言語が減ることって問題ですか?への私の答え|下地理則(九州大学人文科学研究院准教授)|note
・霞が関文学って何??|NHK NEWS WEB
・カセット効果の話 - ヤグルマの森 岩周辺
・日本人が気付いていない言語としての日本語の欠点 - ぱったらづくり学
http://piropiro562.blog121.fc2.com/blog-entry-52.html
※アドレスがhttpなのでリンクはしません
・日本語という言語の致命的な情報量の少なさ
・いろは歌 - Wikipedia
・自然言語処理 - Wikipedia
・「こういった商品名は、少なくとも今後は避けた方がいいだろう」国語辞典編集者・飯間浩明さんの「お母さん食堂」についての考え - Togetter
・今が正念場? 大人こそ買うべき「国語便覧」の話 :: デイリーポータルZ
・源氏物語が好きすぎてAIくずし字認識に挑戦でグーグル入社 タイ出身女性が語る「前人未到の人生」
(2023/2/15編集)
推奨BGM:「Japanese cat CM /アイシア 黒缶 金缶 純缶 猫の王国 2006」
画像はドラマチックマーケットライド(たまこまーけっとOP)の作曲で知られる片岡知子さんが
無名時代にコロコロコミックのポケモンアイデアコンテストに最優秀で入選したオリジナルポケモン
「コメットン」のイラストであります。
インスタントシトロン時代のポップな名曲「Still be shine」もよろしくね!
と、いうわけで ポケモンの生みの親である田尻智さんが生み出した偉大なメディアミックス
ポケットモンスターの原点は
1996年2月27日に発売されたゲームボーイ用ソフト『ポケットモンスター 赤・緑』に始まります。
現在は最新シリーズ作『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』が絶賛話題沸騰中でありますが
なんでもアカデミーでの講義を担当するちょっとクセの強い言語学教師
「セイジ先生」のキャラがなかなか魅力的で少し動画を見てみましたがフランクでコミュニケーションスキルに満ちていて
言語学がこうしてメジャーな舞台で話題に上るのは同じ言語に携わる身としても妙な高揚感を覚えてしまいます。
ポケモンの広がりはアカデミックな分野にも影響を及ぼしています。
巷では
『言語学者、外の世界へ羽ばたく〜ラッパー・声優・歌手とのコラボからプリキュア・ポケモン名の分析まで〜』
川原繁人:著
という本も出ていて
進化して重く大きくなったポケモンの名前には濁音が多くなったり長尺化したりするなどの法則がある!
…という考察を音声学の見地から真面目に議論しており、冗談ではなく
ユニークで先進的な研究として世界各国でも注目を集めています。
最近調べていて気になったので思わずポチってしまいました。
さて今回は以前から思いついてはメモして書き残しておいたテキストファイルがちょうどいい具合に煮詰まってきたので
愚作ながらこうして皆様にお届けしたいと思います。
毎度毎度つまらない戯言にもいいねを頂き大変励みになっています。
それではご開陳しましょう、題して
「ポケタイ語ペア 集約/解放」 であります。
ネットでも定期的に話題に上るアレですね。
なんかペアで列挙すると妙に収まりがよくてつい考えてしまう言葉遊びなんですが
常に対義語にしなくちゃいけないわけでもなく、姉妹語にしたりあるあるネタにしたり
いろいろ工夫の余地があってなかなか趣深いものであります。
公式の中の人に怒られないかな… 若干の不安も残りますが何卒温かい目でスルーしていただけると幸いです。
↓以下に怒涛の列挙をします。
「チェリンボ!君に決めた!」
ポケットモンスター もめん/きぬ
ポケッギョモンスター ひらき/タタキ
ポケットモンスター あっさり/こってり
ポケットモンスター 具体/抽象
ポケットモンスター 帰納/演繹
ポケットモンスター 洗練/野趣
ポケットモンスター 居飛車/振り飛車
ポケットモンスター 姑息/慇懃
ポケットモンスター 天然/養殖
ポケットモンスター ゆず/スダチ
ポケットモンスター 高貴/下賤
ポケットモンスター 破天荒/踏襲
ポケットモンスター たれ/しお
ポケットモンスター 怠惰/勤勉
ポケットモンスター 理詰め/理不尽
ポケットモンスター オリガミ/ケンダマ
ポケットモンスター 湿布/軟膏
ポケットモンスター 需要/供給
ポケットモンスター シニフィアン/シニフィエ
ポケットモンスター 干潮/満潮
ポケットモンスター 総入れ歯/差し歯
ポケットモンスター つぼみ/ふたば
ポケットモンスター 肉体/精神
ポケットモンスター 海腹/川背
ポケットモンスター 稲作/酪農
ポケットモンスター 出没/失踪
ポケットモンスター 究極/至高
ポケットモンスター インテグラル/モジュラー
ポケットモンスター 有理数/無理数
ポケットモンスター 偏見/正見
ポケットモンスター 根性/ロジカル
ポケットモンスター ゴールドラッシュ/チューリップバブル
ポケットモンスター コンサバ/プログレ
ポケットモンスター ジュエリー/コスメ
ポケットモンスター 演歌/ポップス
ポケットモンスター 伝説/生き証人
ポケットモンスター 髭ダン/キングヌー
ポケットモンスター 把握会/オフ会
ポケットモンスター ロマンス/武勇
ポケットモンスター 封建/民主
ポケットモンスター ビール/ワイン
ポケットモンスター 生命/宇宙
ポケットモンスター ソレイユ/エトワール
ポケットモンスター つみれ/がんも
ポケットモンスター ドミナント/クリシェ
ポケットモンスター サド/マゾ
ポケットモンスター 煩悩/邪念
ポケットモンスター 虚構/実話
ポケットモンスター 相棒/師弟
ポケットモンスター オリジン/シミュラークル
ポケットモンスター ボンサイ/ニシキゴイ
ポケットモンスター 定規/コンパス
ポケットモンスター フライパン/鍋
ポケットモンスター リビング/寝室
ポケットモンスター 猪木/馬場
ポケットモンスター スルー/バズリ
ポケットモンスター エモい/尊い
ポケットモンスター 缶/ペットボトル
ポケットモンスター 昆布/鰹節
ポケットモンスター 早稲田/慶応
ポケットモンスター ケーシー高峰/笑福亭鶴光
ポケットモンスター ドリフ/ひょうきん族
ポケットモンスター きのこ/たけのこ
ポケットモンスター イケメン/小悪魔
ポケットモンスター イソメ/ゴカイ
ポケットモンスター さかなクン/大西ライオン
ポケットモンスター ショパン/ドビュッシー
ポケットモンスター レジャー/ホビー
ポケットモンスター ゴッホ/ピカソ
ポケットモンスター 女将さん/大将
ポケットモンスター ママ/マスター
ポケットモンスター 晴耕雨読/多事多端
ポケットモンスター プリン/ゼリー
ポケットモンスター キャンディ/グミ
ポケットモンスター マイク/ヘッドホン
ポケットモンスター 掃除/洗濯
ポケットモンスター ト音記号/へ音記号
ポケットモンスター シャンプー/リンス
ポケットモンスター 弁慶/義経
ダッシュだしつゆ!今回はダジャレの話。
Jリーグの北海道コンサドーレ札幌のチーム名の由来は
「どさんこ」を逆から読んだものとラテン語の響きをもつ「オーレ」をくっつけたもの。
なかなか面白いネーミングですね。素材のもとは方言だったのに語尾をコラージュして「コンサドーレ」。
…すっかりラテン風の響きになっています。
アナグラムと語法テクニックとがうまく融合して白身魚の塩包み焼きのような豪快さと繊細さが両立しています。
こんなコピペもあります。
「しんでないシャープペンシルはしんでる」という文章のすごさ。 芯出ないシャープペンシルは死んでるし、死んでないシャープペンシルは芯出る。
…同音部分を入れ替えても意味が通じてロジックも別々にそれはそれで成り立つ、数学の恒等式のような美しいダジャレです。
しかし私が今注目したいのはアナグラムダジャレの系列でありながら、音素があまりシャッフルされていない、原形をなぞるように近似させたダジャレ
「懐趣アナグラムダジャレ」(かいしゅアナグラムダジャレ)
です。
勝手にジャンル名を造語してしまいました^^;
それというのも
最近ネットを見ていたら
「だいしきゅーだいしゅき」(Song by Femme Fatale)
という曲を発見。これは初見でなかなかインパクトがあります。
なんかTikTokで流行っていたらしいですね。
この文字列を見ていた時に、ふと思いつきました。
「ダッシュだしつゆ」
いけんじゃね?
…と。
ほかにもいろいろ考えてみたのですがこれ以外になかなか思い浮かびません(罠)。
一見、似たような文字列の繰り返しだからそんなのわけないよ!
と思ったのですがなかなかどうしてこれは。意外にも「懐趣アナグラムダジャレ」は結構難易度の高いダジャレなのではないか?
そんな考えが脳裏によぎってまいりました。
なにしろサンプル数が少ないのでテキストをひねり出すのも一苦労なのですが
結構昔の曲の歌詞で、マニアの人しか知らないかと思いますが
ストロベリーラブジェネレイター(artist:アルバトロシクス Dr.ARM)
という曲のひと節を取り上げてみたいと思います。
〽ホメオスタシスを褒め倒すシステム♪
〽アノマロカリスはあのままのカリスマ♪
ちなみに、歌いだしの山みたいな記号は「庵点(いおりてん)」といい、IMEなら「うた」→記号で変換すれば出せます。
それはさておき、なかなかぶっ飛んだ歌詞ですが、多少のマッチ揺れはあるものの
みごとに「懐趣アナグラムダジャレ」の要件を満たすダジャレとなっております。
曲も素敵なのでご興味のある方は検索してみてください。
ダジャレは文化だ!
だいぶ日も短くなってきましたが、残暑はまだまだ。こたつはまだ早い。
秋だよ秋。月見バーガー食べたいな。
今回はこのへんで。
私は言語社会学者・鈴木孝夫氏のファンであります。このブログでもどことはなしに一節を引用していくくだりがあったりもします。
その魅力のわけを考えてみますと学説領域の研鑽のみにとどまらず、日常領域、異文化ウォッチのまなざしと常に対照・振幅があって浮き彫りになる問題意識というのがとっつきやすい誘因力というのを持っているように思います。
私の関心分野で好奇心の赴くままに鈴木氏に限らず漢字関連の書籍をあたっておりましたがトリビア的・教養的な知識の摂取には役立ったものの何か物足りない気がしていました。
その点鈴木氏の知見というものは言語社会学という学際もあってか文化と文化とが交錯する最前線の空気感というのがありますし国際的発信の重要性を説いているというのはまことに時機を得た提言でありました。
私が特に惹かれたエッセンスとしましては、以下のものがあります。
・ことばは、渾沌とした連続的で切れ目のない素材の世界に、人間の見地から人間にとって有意義と思われるしかたで、虚構の分節を与え分類するはたらきを担っている
・年少者に合わせた親族名称(チコちゃんに叱られるでも紹介された)
・相手依存の自己規定
・「再命名」という用語は「レトロニム」という語に先立ってつくられた
特に注目する漢字については
・ラジオ型言語とテレビ型言語(→同音衝突の語の淘汰収斂のメカニズムに依らないどころか同一範疇の同音語であっても活躍舞台がある)
・難しい高級語彙でも基本漢字の組み合わせで何となく意味が分かる(知識層と一般層の分断を防ぐ効果)
などがあります。
漢字については拙いものではありますが当ブログ管理人ぴとてつなりの見解メモとして2,3補強材料を書き加えます。
1*ギリシャラテン語構成の造語だと基本語の語根がちょい長めだが漢字は同音異義語は増えるもののコンポーネント要素が簡素音韻で良い。長尺ストリングにも堪える
2*2拍漢語要素の末尾音には「イウキクチツン」の法則があるから例え未知語であってもチャンクの音韻パターンから漢語想起が助けられる
3*想起手段・インデックス回遊性の使い勝手が良い(音読み(イウキクチツン法則のひとかたまり)、訓読み(科化・私市の読み下しによる判別)、熟語のパーツで説明、漢字字形、部首、もちろん外来語介在想起もある)
4*外来語用言はサ変動詞や接尾辞-化などで容易に取り込める、規定語はナ形容詞や接尾辞-的で対応し品詞素性がゆれない、これもインデックス回遊性に寄与している
1について解説しますとたとえばgraminivorous(草食性)の構成要素は
gramin(草)+vor(食べる)+形容詞の接尾語(-ous)となっており語根がやや長尺であります。日本語漢語の草食性はそう、しょく、せい、と音韻がモーラ体系の中の位置づけとしては簡素な音韻で構成されており何より字面としてすっきりします。
2についてはさすがにイウキクチツンだからといって個々の漢字までわかるというのは言い過ぎですのでちょっと軌道修正しますとやまとことばと漢語の区別は音のヒントだけでわかるというのがありましてこれが第一前提になります。
やまとことばにはやまとことばの、漢語には漢語のイメージ喚起力というのがあってさらに漢語の複合語では二字漢語の語構成のパターンの認識(慣用的に分かる部分)と生産的要素の接辞との連結(配置的に分かる部分)が組み合わさっているので集合体としてのひと単語としても識別がつくということであります。
確かに「そう」「しょく」などパーツだけで見ると区別がつき辛いのですが「そうしょく」というひとつの構成で固有の識別もつきますしそれに[--性]や[--的]などの概念範疇も込みでやればより一層目鼻がつくというものです。
3の想起手段については音読みと訓読みがひとつの文字の中で結びつけられているうえに自由にトランス解釈を行き来できるということであります。また独立形態素なのか拘束形態素なのかの含みも訓読み/音読みには情報として持っており(右側主要部の原則/連濁/構文形成語彙の配置から理解)それらの見当をつけながら複合語の構成を読み解くというのも私達が普通におこなってきている事であります。
また、同音でイメージがつかめない場合には「のぎへんの科学のほうだよ」「チェンジのほうの変えるだよ」などと適宜補足してやれば済み、想起手段・想起チャンネルが多岐にわたっているという特徴があります。私はこれをインデックス回遊性と名付けました。
4のインデックス回遊性に寄与とありますが、サ変動詞やナ形容詞、接辞などのはたらきによって未知語難解語であっても文法形態の推定性が高まるとともに漢語やカタカナ語のもつ輪郭不明瞭なままで使っていても前述の推定性利便のフィルターをくぐり抜けての使用で識別されるという一点があるのでむやみにインデックス回遊の試みを強制されないことにつながることが間接的にプラスにはたらいているともいえるのです。
…以上の補強材料を加味したうえでこの枠組みがリテラル全般の基底骨組み的にあまねく影響力を及ぼす重量感というものをもっているというのが実感できるかと思います。
ただし、過度に視覚に依拠しているきらいもあるかとは思います。
ネットで関連情報を探索したところ、漢字の盲人に対する障害物としての側面に真正面から取り組む言説を見つけました。
耳できいてもわからないような専門用語は、すでに特権とむすびついている。非識字者や盲人にとっては「暗号のような表現」だからである。
…と、漢字の内包する不平等性、差別性の明白に存在しているという実態に対してわれわれが見落としている、いや故意に無視しているという指摘には考えさせられるものがあります。
この言説については鈴木氏と対立する、あるいは価値を毀損するものではないと自分に言い含めながらも決して過剰情緒的でなく採り上げる必要があるかと思いますので以下に文献名をメモしておきます。
「漢字という権威」あべ・やすし(2004)『社会言語学』4号より
ひとつには情報弱者としての視覚障害者の存在を含めたうえでデジタル社会においても言語方策の見直しを迫られる意見であるかと思います。
私にしましてもこの文献を知ったとき「今までペンタクラスタキーボードで取り組んでいたことは一体何だったのか」と自案の存在意義さえ揺らいでしまった衝撃的な指摘でありました。
今明快にこれらに対する返答を用意することはできません。二項対立的にカウンターパートを余儀なく受け持つという袋小路にも向かいたくはありません。
自身の範囲内でできることをやっていく、アンビバレントな渦中に身を置きながらも愚直に奮闘して前進していくことを目指すのみであります。
鈴木氏のもたらした世界観には感謝しております。そして見据える中で問題となって対峙しなくてはならない壁も現認しました。
論はスタティックなものではなくて磨き上げる過程としての論と論との間の応酬をして輪郭を際立たせていく対話的な営みであると信じております。
仔細にわたる相対化も結構な事でありますがいたずらに対立のコントラストを深めていってしまう裏腹さとは距離をとって
情緒としての包摂/抱合のるつぼを煮えたぎらせながら受忍していく…このような営みを「ヨンビカを歌う」と表現して自己と向かい合っていこうかと思います。