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「でにをは」別口入力・三属性の変換による日本語入力 - ペンタクラスタキーボードのコンセプト解説

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ちょっとうれしい変換

2017-04-14 | 変換三属性の検討例
雑多に例をあげてみますが三属性変換で使い分けのできるちょっとうれしい変換事例です。
特に断りのない限り第一の例が属性イ(名詞)に分類される変換とします。その次に続いたものは適宜解説します。

<台風・タイ風>   -   タイ風は接尾語がつくので属性ハです。
<アリエル・有り得る>   -   有り得るは用言なので属性ロです。
<カルカッタ・軽かった>   -   軽かったは用言なので属性ロです。
<蠟梅・狼狽>   -   狼狽はサ変名詞あるいは様態をあらわす語なので属性ロです。
<硫黄・言おう>   -   言おうは用言なので属性ロです。
<囲碁・以後>   -   以後は時間の区切り概念なので属性ハ(第三の属性)です。
<風・風邪>   -   風邪は風邪をひいたで使われるほか風邪という状態をあらわすので属性ロです。
<空気・食う気>   -   食う気は意思状態のあらわれている様態なので属性ロです。
<映画は眉間ですが・未見ですが>   -   眉間は名詞、未見は接頭語「未」のつく語なので属性ハです。
<秋っぽい感じ・飽きっぽい感じ>   -   「っぽい感じ」全体でひとくくりにすると様態なのですが、局所的に見ると秋は名詞なので属性イ、飽きは動詞なので属性ロです。
<潜水衣・センスいい>   -   センスいいは助詞が省略されていますが評価・判断・意見を述べた用言なので属性ロです。


これらの例は三属性キーで使い分けができますが、通常変換したときにどれが第一候補に来るのかは学習の度合い、文解析の詳細な動作が不確定なので何とも言えません。
ただ通常変換の傾向で属性ロのものに変換されやすいというのがあるので多少影響してくるかもしれません。
ユーザーがどちらの語かを使い分けるために三属性変換でアクセスしやすい意思反映ができるのは有用かと思います。もちろん意図に反する変換が出てきてしまった時も修正しやすいでしょう。

秋っぽい感じ-のようなひとかたまりで見ると属性ロとされるものでも要素要素に着目したとき名詞やその他の属性が浮かび上がる例はフレーズの区切り方次第で着目属性が変わってくる問題として奥の深いケースであり今後の考察課題になってくるかと思います。
区切りの仕方の問題はセンスいい-のように助詞を省略した文においても大いに関係してきそうですし、例えば「星降る夜」みたいなものは「星」に注目するのか「星降る」までなのか「星降る夜」全体を一気にとらえるのか、あまり細かく着目点が細分化するのも煩雑になってきますしなかなか頭の痛いところです。
それらの諸問題は新たな糸口・観点が見つかり次第再考察していきたいと思います。

問題は山積みなんですが当記事で列挙した「ちょっとうれしい変換」は三属性変換の利点が端的に表れた好例かと思いますので気を取り直しつつまずは三属性変換のメリットを示すことができたので良しとします。
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