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「でにをは」別口入力・三属性の変換による日本語入力 - ペンタクラスタキーボードのコンセプト解説

転ばぬ先のでにをは-別口入力があることで防げる誤変換

2017-07-23 | でにをは別口入力がある事の利便性
助詞の区切り目がはっきりしないことで起こる誤変換は従来のかな漢字変換には必ずついて回る悩ましい問題でしたが、ペンタクラスタキーボードのでにをは別口入力によってそれらの大半の誤変換を未然に防ぐことができます、

代表的な例:
ここではきものをぬぐ
   →ここでは着物を脱ぐ
   →ここで履き物を脱ぐ
あしたはいしゃにいく
   →明日は医者に行く
   →明日歯医者に行く
これだけはいっておきます
   →これだけ入っておきます
   →これだけは言っておきます
…これらの例では「履き物」「歯医者」「入って」などのような語が切り出されているものの、語頭にある「は」が助詞の「は」ともとれることに加えてそこに続く「着物」「医者」「言って」が偶然にもそれ単体でも存在する語だったので境界の捉え方がどちらでも成立してしまう混乱が生じます。
これは従来のベタ打ちのかな漢字変換ではどうすることもできない問題です。
ペンタクラスタキーボードのでにをは別口入力では助詞のマーキングという原始的な方法ながら非常に明快で、ある意味力任せな方法ではあるもののこの種の誤変換を原理的に回避できる非常に有効な手段であることがわかります。

助詞といってもさまざまで前述の「は」だけに限らずいろんな助詞の有無弁別に役立ちます。
先ほどの例ほどの長さはありませんが短いパーツのものの例として以下のものを挙げておきます。

短い語句での例:
~でない・出ない
~できる・で切る
~のマス・飲ます
~となり・隣
~として・賭して
~にない・担い
~につけ・煮つけ
~は夏・放つ
~はどうか・波動か

これらのようなありふれた定型フレーズひとつをとってもさまざまな複解釈文が挙げられるのがわかると思います。

あとは雑多な複解釈・誤変換の出てきそうな語句をつらつらと挙げていきます。

その他雑多な例:
思いで・思い出
家で・家出
意志薄弱・石はクジャク
運び手・は媚びて
西住・に沈み
干し芋・星井も
お母さんに・お母さん似
伊賀・胃が
乗り・の理
ご飯のお供・ご飯の音も
牛乳の芽・牛乳の目・牛乳飲め
本と・ホント
原西・腹に死
車で・来るまで
木であるか草であるか・期である格差であるか
柵ごと移動する・錯誤と移動する
理由も富む・理由求む
山は・ヤマハ
イノセンス・胃のセンス
空きのみ乗り切って・秋の実り切手
杉田で会いましょう・過ぎた出会い魔性
犬神家の一族・犬が三毛の一族
大枚はたいて・タイ米は炊いて
京浜東北線・景品とウホ苦戦
もう勝手にしな・儲かって二品
ムーンサルト・ムーン猿と
自動発動・児童は集う

最後に細かい話ですが「この」「その」「あの」「どの」は連体詞ですので「この」→こ+[の](別口入力)ではなく「この」全体単体でベタ打ちしてください。
こうすることによって以下の例での使い分けができるかと思います。

こそあど連体詞の例:
このちから→この力/個の力
どのおと→どの音/ドの音


でにをは別口入力にあたっては語句の切れ目にその都度意識して入力する手間がありますが、打鍵数自体は変わりません。
ペンタクラスタキーボードの基礎的要件をなす、ごくごく基本的なこの仕組みが誤変換を減らすための手立てとして縦横無尽に活躍してくれることを期待しつつ、この機能が目論見どおりしっかりと機能して新しいユーザー体験をもたらしていければいいなと思います。

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