今日、あまりにびっくりすることがあった。
生徒たちがどれほど日々成長しているかを伺い見ることでもあると言えば、ある。
いつまでも子どもじゃないんだなあ、って。
てか、私が子ども??(・・)?
3年のあるクラスの美術の授業が始まる前、一人の男子生徒が、
「先生、授業終わったあと話があるけどいい? 人に聞かれたくない話なんだよ・・・。」と言って来た。
妙に暗い、重々しい表情をしていた。
3年のこの時期で、人に聞かれたくないと言えば、
私たちがすぐに思い浮かべるのは成績のこと。
ああ、学習相談的なやつね、と思って、いいよーと軽く受けた。
あれ、でも美術4だったよなあ,悪くないのになあ、この子、と思いながら。
授業が終わり、次はお昼、という短い休み時間、
その生徒は慎重に人がいなくなるのを見計らって話を始めた。
いつも下ネタと軽口を叩くこの子、こんな姿は珍しかった。
彼は1年のとき私のクラスで、大人っぽい容貌と学力の高さで、
クラスの陰のリーダーとして君臨していた。
「陰の」というのは、当時のこの生徒が負のオーラを出していることが多かったから。
自分がやりたくないときは、とことんやらない。
影響力があるので、周りの男子もやらなくなる。
歌に苦手意識のあるこの子の影響で、合唱コンクールの男子の練習がすごく大変だった。
私にとってはやりにくいところもある生徒だったけど、
自分のクラスを離れて一週間に一度、美術の授業でしか会わなくなって、
大人びた冗談を私に言い、
周囲の笑いを誘う穏やかなキャラクターとなっていた。
私も許せる範囲だったし、授業自体は真面目にやれる子なので、
そのうち気にならなくなっていってた。
人がいると話せない内容は、成績のことではなかった。
青天の霹靂って、このことだ。
「俺の行ってる塾で、変な噂を聞いたんだ。
だから、先生に知らせておかなきゃと思って。
言うのをすごくためらったけど、言っといた方がいいと思って。
・・首回りが開いてる服とかたまに着てんじゃん?
で、わざと物を落として先生に拾ってもらって、
その時に胸元見てるやつがいるって、先生知ってた?」
・・・・は?
私、胸、全然ないですけど、って最初思った。
いや、それを今言うのは違うだろと思って、続けて話を聞いた。
「先生、全然分かってないと思って。
そういうこと考えてるやつがいるってこと。
だから、気をつけた方がいいよ。」
あぜんとして、なんと答えていいかわからず、
「それって、3年の男子なの?」と、とんちんかんなことを聞いた。
「主に3年らしい。」
なに、「主に」って・・・だから、胸、見てもないのに・・・・。
いや、今はそこじゃない。
「3年にそういう底意地の悪い奴がいるとは思えないよ。
それ、ただの噂、というかネタなんじゃない?」
とやっと本音が言えた。
そう、3年の男子はおっかけごっこしてる子どもばかりだと思ってる。
というか思ってた。
「あのさー、先生、意地が悪いとかじゃないんだよ。
前から思ってたけど、先生、男のこと全然わかってないな。
変なこと考えてるやつなんかいっぱいいるから。
てかむしろ、そんなことばっかり。」
・・・中3のあんたに言われたくないっっ!!!って思ったけど、
確かに分かってないかもしれない。
思春期の女子のことは、
自分がそこを通過して今に至るから結構わかるところもあるけど、
男子のことはなったことがないからよくわからない。
なんだか子どもだって思ってた男子が、違うものに見えてきた。
「・・・・気持ち悪い・・・・・・。」
正直な感想が思わず出てしまった。
「だから、気をつけて。
俺、先生のこと嫌いじゃないから、忠告したし。
やたら物を落とす奴がいたら注意するんだよ。」
・・どっちが大人なんだか。。。
「いや、でも私、見ても胸全然ないし・・・。」
思わず言ってしまってはっとしてたら、
その生徒が、
「知ってるし!!」
と、憑き物が落ちたように爽やかな笑顔を見せて走り去っていった。
・・・・・・(・・:)・・・・・・。
あ。
ありがとう、を言い忘れてしまった・・・・。
そう、まずは彼の紳士的な言付けに、ありがとうを言うべきだった。
気が動転して、ろくなことが言えなかった。
でも来週の授業で、小っ恥ずかしくてありがとうなんてなんだか言えない。
彼は常に下ネタを平気で言う子なので、彼がやらしくて(ごめん・・)、
周囲の男子が普通なのかと思ってたらそうじゃなくて、
彼の方が意外にも紳士だった。
周囲は表現していないだけなのか・・・。
やだー。気持ち悪いじゃん。
いや、いろいろわかってないのは私ってこと?と、
しばらくコーヒー飲みながら悩んた。
生徒たちがどれほど日々成長しているかを伺い見ることでもあると言えば、ある。
いつまでも子どもじゃないんだなあ、って。
てか、私が子ども??(・・)?
3年のあるクラスの美術の授業が始まる前、一人の男子生徒が、
「先生、授業終わったあと話があるけどいい? 人に聞かれたくない話なんだよ・・・。」と言って来た。
妙に暗い、重々しい表情をしていた。
3年のこの時期で、人に聞かれたくないと言えば、
私たちがすぐに思い浮かべるのは成績のこと。
ああ、学習相談的なやつね、と思って、いいよーと軽く受けた。
あれ、でも美術4だったよなあ,悪くないのになあ、この子、と思いながら。
授業が終わり、次はお昼、という短い休み時間、
その生徒は慎重に人がいなくなるのを見計らって話を始めた。
いつも下ネタと軽口を叩くこの子、こんな姿は珍しかった。
彼は1年のとき私のクラスで、大人っぽい容貌と学力の高さで、
クラスの陰のリーダーとして君臨していた。
「陰の」というのは、当時のこの生徒が負のオーラを出していることが多かったから。
自分がやりたくないときは、とことんやらない。
影響力があるので、周りの男子もやらなくなる。
歌に苦手意識のあるこの子の影響で、合唱コンクールの男子の練習がすごく大変だった。
私にとってはやりにくいところもある生徒だったけど、
自分のクラスを離れて一週間に一度、美術の授業でしか会わなくなって、
大人びた冗談を私に言い、
周囲の笑いを誘う穏やかなキャラクターとなっていた。
私も許せる範囲だったし、授業自体は真面目にやれる子なので、
そのうち気にならなくなっていってた。
人がいると話せない内容は、成績のことではなかった。
青天の霹靂って、このことだ。
「俺の行ってる塾で、変な噂を聞いたんだ。
だから、先生に知らせておかなきゃと思って。
言うのをすごくためらったけど、言っといた方がいいと思って。
・・首回りが開いてる服とかたまに着てんじゃん?
で、わざと物を落として先生に拾ってもらって、
その時に胸元見てるやつがいるって、先生知ってた?」
・・・・は?
私、胸、全然ないですけど、って最初思った。
いや、それを今言うのは違うだろと思って、続けて話を聞いた。
「先生、全然分かってないと思って。
そういうこと考えてるやつがいるってこと。
だから、気をつけた方がいいよ。」
あぜんとして、なんと答えていいかわからず、
「それって、3年の男子なの?」と、とんちんかんなことを聞いた。
「主に3年らしい。」
なに、「主に」って・・・だから、胸、見てもないのに・・・・。
いや、今はそこじゃない。
「3年にそういう底意地の悪い奴がいるとは思えないよ。
それ、ただの噂、というかネタなんじゃない?」
とやっと本音が言えた。
そう、3年の男子はおっかけごっこしてる子どもばかりだと思ってる。
というか思ってた。
「あのさー、先生、意地が悪いとかじゃないんだよ。
前から思ってたけど、先生、男のこと全然わかってないな。
変なこと考えてるやつなんかいっぱいいるから。
てかむしろ、そんなことばっかり。」
・・・中3のあんたに言われたくないっっ!!!って思ったけど、
確かに分かってないかもしれない。
思春期の女子のことは、
自分がそこを通過して今に至るから結構わかるところもあるけど、
男子のことはなったことがないからよくわからない。
なんだか子どもだって思ってた男子が、違うものに見えてきた。
「・・・・気持ち悪い・・・・・・。」
正直な感想が思わず出てしまった。
「だから、気をつけて。
俺、先生のこと嫌いじゃないから、忠告したし。
やたら物を落とす奴がいたら注意するんだよ。」
・・どっちが大人なんだか。。。
「いや、でも私、見ても胸全然ないし・・・。」
思わず言ってしまってはっとしてたら、
その生徒が、
「知ってるし!!」
と、憑き物が落ちたように爽やかな笑顔を見せて走り去っていった。
・・・・・・(・・:)・・・・・・。
あ。
ありがとう、を言い忘れてしまった・・・・。
そう、まずは彼の紳士的な言付けに、ありがとうを言うべきだった。
気が動転して、ろくなことが言えなかった。
でも来週の授業で、小っ恥ずかしくてありがとうなんてなんだか言えない。
彼は常に下ネタを平気で言う子なので、彼がやらしくて(ごめん・・)、
周囲の男子が普通なのかと思ってたらそうじゃなくて、
彼の方が意外にも紳士だった。
周囲は表現していないだけなのか・・・。
やだー。気持ち悪いじゃん。
いや、いろいろわかってないのは私ってこと?と、
しばらくコーヒー飲みながら悩んた。