しずくな日記

書きたいなあと思ったときにぽつぽつと、しずくのように書いてます。

まだ「先生」でいるために

2025-02-07 18:48:18 | 日記
昨日の夜、卒業生で美術部の部長だった生徒から久しぶりに連絡があった。
卒業してからずっと会ってなかったから、11ヶ月は会ってない。
高校生活、上手くいってる?と一瞬心配になった。
卒業生は「連絡がないのが幸せの証拠」と思っている。


突然どうしたのかと思ったら、とある分野の全国のポスターコンクールで会長賞を受賞したという喜びの連絡だった。
受賞した絵の写真も添えられていて、確かに腕が上がっていた。
中学の時もコンクールで受賞して商品券をもらったりしていたから技能が高かったのは以前からだったけど、高校生になっても頑張っているんだなと嬉しかった。


しかしそんな彼女にも悩みがあるという。
LINEの文章は長文になっていた。
受賞のことも伝えたかったんだろうけど、こっちの悩みの方が話したいことだったのかもしれない。

高校に入ると芸術分野は選択で、美術の授業は今年一年で終わってしまうという。
美術部でも周囲の友人はまともに活動をしていないし、でも美術をもう少しやりたい。と言っても美術系の大学や専門学校に入るというのも、将来が美術系だけに限定されてしまうのも怖い。でもハンドメイドのものも何かやってみたい。けど、何をやっていいかわからない。


「それなら、どこかの創作アトリエに週1とか月数回とか習いに行けばいいのに。」と言ってみたけど、どうやって今の自分に合ったところを探せばいいのかわからない、ということだった。
確かに高校生が通うアトリエとなると、美術系大学受験のための受験用デッサンが主になる。受験など関係なく気軽に創作できるところって、そういえば子どもにとっては少ないかも。


ふと思いついて、
「中学時代の美術部の面々を3人以上集められるなら、場所借りて石粉粘土で何か一緒に作ってみる? 場所はちょっと遠いかもしれないけど、〇〇駅のすぐ近くのところなら借りれそう。」と言ってみた。

石粉粘土のワークショップ、昨年からずっと興味があったから。
これはいい機会だ。創作が好きな人だけ集まったワークショップ。やってみたい!
今、月1回でビーズ刺繍ばっかりやる「ビーズ部」という創作サークルのようなものをやっているのだけど、そこの場所ならおそらくすぐに借りられる。

「え、面白そう!それ、3月でテストが終わった後とかでもいいですか?」

とのことだったので、3名以上集められれば決行ということになった。

今時の高校生、バイトで忙しいみたいだけど、なんとか3名以上集めます!とのことだった。参加費は高校生でも無理のない金額、一人500円ということにした。
正直、3人だと場所代の方が高くつくかもしれないけど・・・・。
どちらかというと部活の「同窓会」みたいだけど・・・。いいか、楽しそうだし!


それでもまさか、こんな形でやってみたかったことが実現するとは思わなかった。
しかも全然知らない人にいきなりやってみるのは勇気がいるけど、卒業生ならお互いによく知っているからやりやすい。
特に美術部の面々なんて、誰よりもたぶんお互いのことを知っている(笑)。

離れてから久しい、成長真っ只中の生徒たちから、まだ「先生」と呼ばれることに戸惑いもあるけど、いつまでも彼女らにとって、いい先生でいられるように頑張らないと。
素敵なチャンスをくれた生徒たちに感謝しつつ。





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