今日、帰りの電車の中、マッハ的スピードで友人に携帯メールを打ち、送信し終わって「えと、ここ何の駅だっけ?」なんて辺りをキョロキョロしていたら、なーんとなくどこかで見たような顔のおじさんが斜め前に座っていた。なんか、ね、おじさんとか言うにはちょっともったいないくらい知的なカッコイイ人なのだ。難しそーな顔をして、分厚い本を読んでいらっしゃった(なぜか敬語)。
話しかけるほどには確証がなかったので、とりあえずパシャッと写メを撮り、夫にメールで聞くことにした。シャッターを切る音がしたとき、一瞬おじさんがこちらを見たのだが、とりあえずわざとらしく「あれ?今どこ押したら音出たんですっけ??」みたいに携帯をひっくりかえしたりしてごまかした(バレバレ)。
「Gさんにそっくりな人、みつけちゃった☆」
Gさんというのは彼の会社の上司で、私たちの結婚披露宴で乾杯の音頭をとってくれた人だ。その日の私は周りのことを気にする余裕が一切なかったけれど、乾杯をしてくれたGさんってカッコイイなぁ…と思ったことだけはなんとなく覚えている。しかし、Gさんは写真うつりが最悪で、私は一瞬でもカッコイイと思ったことを忘れよう忘れようと思い続けていた。
でも、このおじさんがGさんだとしたら、やっぱり知的でカッコイイと思う。私の目に狂いはなかった、うん。
それでもGさんであると自信を持って言えなかったのは、目の前のおじさんのお腹が中年っぽくたるんでおいでだったからだ。
彼からはすぐには返事が来なくて、そのおじさんは駅に着くとものすごいスピードで歩いて改札口を抜け、あっちのラーメン屋前に停まっているバスに乗り込んでいった。
「あのな、これは明らかにG部長だ。」
「やっぱり?」
「電車に乗ってたということは、A市の工場に出張してたんだな。」
「そーだったかぁ、本当にGさんなら話しかけちゃえばよかった。」
「ヒトの部長を盗撮しやがって。」
「いや~、でもね、話しかけるほど自信なかったし、まず確かめようと思って。」
「キミね、そんなことばかりしてると、そのうちケーサツに捕まるよ。」
「そーなのよ、写真撮ったとき目があったのよ。明日謝っといてよ、妻が失礼なことをしましたって。」
「ばかやろう、言える訳ねぇよ」
でもまぁ、G部長の方が私のことを覚えてくれていたという可能性も充分あるわけで、なにも私の彼がこの話を持ち出さなくても「昨日、××の奥さんらしき人に写メ撮られちゃったよハハハ」なんてGさんが話題に出すかもしれないのだ。
あーあ、私ってさげまんだぁ…。
話しかけるほどには確証がなかったので、とりあえずパシャッと写メを撮り、夫にメールで聞くことにした。シャッターを切る音がしたとき、一瞬おじさんがこちらを見たのだが、とりあえずわざとらしく「あれ?今どこ押したら音出たんですっけ??」みたいに携帯をひっくりかえしたりしてごまかした(バレバレ)。
「Gさんにそっくりな人、みつけちゃった☆」
Gさんというのは彼の会社の上司で、私たちの結婚披露宴で乾杯の音頭をとってくれた人だ。その日の私は周りのことを気にする余裕が一切なかったけれど、乾杯をしてくれたGさんってカッコイイなぁ…と思ったことだけはなんとなく覚えている。しかし、Gさんは写真うつりが最悪で、私は一瞬でもカッコイイと思ったことを忘れよう忘れようと思い続けていた。
でも、このおじさんがGさんだとしたら、やっぱり知的でカッコイイと思う。私の目に狂いはなかった、うん。
それでもGさんであると自信を持って言えなかったのは、目の前のおじさんのお腹が中年っぽくたるんでおいでだったからだ。
彼からはすぐには返事が来なくて、そのおじさんは駅に着くとものすごいスピードで歩いて改札口を抜け、あっちのラーメン屋前に停まっているバスに乗り込んでいった。
「あのな、これは明らかにG部長だ。」
「やっぱり?」
「電車に乗ってたということは、A市の工場に出張してたんだな。」
「そーだったかぁ、本当にGさんなら話しかけちゃえばよかった。」
「ヒトの部長を盗撮しやがって。」
「いや~、でもね、話しかけるほど自信なかったし、まず確かめようと思って。」
「キミね、そんなことばかりしてると、そのうちケーサツに捕まるよ。」
「そーなのよ、写真撮ったとき目があったのよ。明日謝っといてよ、妻が失礼なことをしましたって。」
「ばかやろう、言える訳ねぇよ」
でもまぁ、G部長の方が私のことを覚えてくれていたという可能性も充分あるわけで、なにも私の彼がこの話を持ち出さなくても「昨日、××の奥さんらしき人に写メ撮られちゃったよハハハ」なんてGさんが話題に出すかもしれないのだ。
あーあ、私ってさげまんだぁ…。