人が自分に対して行った過ちを数えあげるな。
小さな過ちを廓大(かくだい)鏡で見て 増大するような事を避けよ。
善事はどんな小さな事でも これを廓大(かくだい)して見、そしてそれを賞(ほ)め語れ。
さらば他の人々も諸君の過ちを見のがし、諸君の善事を看過(みのが)さないであろう。
それが心の法則である。
他人に辛(つら)くするときは 自分も 亦 辛くせられ、
他人に寛大である者は 自分も亦(また)寛大に取扱われるのである。
人が自分に対して冷酷だと思う者よ。
他を怨(うら)むまでに、自分が他に対して冷酷でなかったかを反省して見よ。
そして今まで批難していた人々を赦(ゆる)せよ。
『 生長の家 』 昭和二十六年七月号 十四日の法語 谷 口 雅 春 先 生