この世界は 愛の神の造りたまえる世界であるから、
そんなに争闘の満ちている世界ではないのである。
吾々は 決して外界の誰とも戦っているのではないのである。
吾々の戦っているのは 自分自身の心に対してである。
自分自身の心を克服することによって 外界が克服されるのである。
この世界は 神の創造し給(たま)える世界であるから 悪いことは何一つ存在しないのである。
それはたとえば円満なる満月の如くである。
それが曇って見えるのは、満月そのものが曇っているのではなく、
雲が曇っているのを 月が曇っていると間違えているようなものである。
実相は永遠に曇らないのに、人間の心が曇って 実相が曇ったように見えるに過ぎないのである。
『 生長の家 』 昭和二十六年七月号 十五日の法語 谷 口 雅 春 先 生