日本建国 の心・魂は、邇邇芸命(ににぎのみこと)が天(あま)くだられますときに
天照大神から賜(たまわ)った三種の神器(じんぎ)に こめられています。
無私なる澄みきった叡智(えいち)と
限りない恕(ゆる)しをふくんだ慈愛(じあい)と
正しい勇気で大和(だいわ)し、すべてが調和する明き清き直(なお)き まことの心
の国の建国をめざしたのです。・・・・・
この三種の神器のお心を体され、みんなが幸せに仲よく くらせる理想郷の実現を
ねがわれたのが神武天皇さまでありました。・・・・・
・・・昭和二十年、日本は戦争にやぶれました。占領政策は、日本がふたたび米国や
世界の脅威にならぬことを確実にすることでありました。
そのためには、世界にたった一つしかない三種の神器の心、大和の心で建国され
天皇さまを中心に二千六百有余年つづいている、日本民族のアイデンティティを
晦(くら)ます教育を日本人にすることでした。
そのため わが国 建国の原点のしるしとされた古事記は消されました。・・・・・
日本人みんなが、すばらしいご先祖をもったことを すなおに よろこび、
誇りに思う日が一日も早く くることを祈るばかりです。・・・・
( 註 記 ) 天の岩戸から天照様に お出まし願うときに つくられた八尺(やさか)のまが玉 と
矢咫鏡(やたのかがみ)、そして須佐之男命(すさのおのみこと)が山岐(やまた)の
大蛇(おろち)の尾から取り出し献上(けんじょう)した 草薙剣(くさなぎのつるぎ)の
三つの宝を三種の神器と申します。
八尺(やさか)のまが玉には、天照大神の私心のない限りなくまろやかな
慈愛(じあい)の魂(たましい)がやどっています。
矢咫鏡(やたのかがみ)には私心のない澄みきった天照大神の叡智(えいち)の魂が
やどっています。
草薙剣(くさなぎのつるぎ)に これまた私心のない天神(あまつかみ)のまことの勇気の魂が
やどっています。
三種の神器は、神武天皇から今上陛下(きんじょうへいか)まで百二十五代、
代々 み位(くらい)におつきになられるときに天皇様が受け継がれる宝なのです。
『 教科書が教えない神武天皇 』 出雲井 晶 著 扶桑(ふそう)社