数年前のある日…
仕事が終わったので、帰ろうとしていたカマキリさんに
てんとう虫さんは「車で来たから乗ってかない?」っと声をかけました。
雨が降っていたのでカマキリさんは大層喜んで
てんとう虫さんの運転する車に乗り込みました。
ところが帰宅の途中、スリップしてセンターラインを
飛び出してきた車を避けようとして
てんとう虫さんの車はガードレールに激突してしまいました。
幸いな事に二人とも命に別状はありませんでした。
しかし、てんとう虫さんは足の骨折ですみましたが、
カマキリさんは頭を強く打ってしまい
軽い言語障害が出てしまいました。
カマキリさんは結婚していて、赤ちゃんが生まれたばかりでした。
奥さんはショックのあまり、しばらく寝込んでしまいました。
てんとう虫さんは何度も何度も病室にお見舞いに行き
何度も何度も謝りました。
でも、カマキリさんも奥さんも許す事が出来なかったのです。
カマキリさんも、てんとう虫さんも同じ職場で今も働いています。
カマキリさんは職場で、てんとう虫さんとは一言も話しません。
暑中見舞いや年賀状に毎年、恨みの文章を綴り
てんとう虫さんを苦しめます。
最初は同情的だった職場の人達も
カマキリさんのてんとう虫さんへの陰湿なイジメを見ていて
「やりすぎだよ」っと注意をしましたが
カマキリさんは「自分は間違っていない!」と言い張りイジメを辞めません。
そんなカマキリさんは、会社で孤立して行ってしまい、
最後には誰も相手にしなくなってしまいました。
今日、カマキリさんが退職されました。
理由は「家庭の事情」でした。
ウチのクラゲ部長は自己都合退職してくれて「良かった」と喜んでいました。
送別会も開きません。花束もありません。
そんな、寂しい退職になってしまうところを
てんとう虫さんが私の所へ来て
「これで、花束を買ってきてくれないかな~」っと言ってお金を出しました。
「自分からだと言ったら受け取らないから…皆からって言って渡して…」
カマキリさんの寂しい退職場面の予定が
女子社員からの花束贈呈と本人からの一言という
少し彩が加わった退職場面となりました。
どちらが悪いと言えない不幸な事故が引き金となって
当事者が全員辛い思いをしてしまっていたと思います。
事故により言語障害が出てしまった事は
一生涯背負う障害なので本当に辛いと思います。
しかし、「恨み」の人生で自分の生涯が終わってしまっては
イケナイと思います。
「恨み」からは何も生まれる事はないと思うのです。
てんとう虫さんは正直「ホッ」とされていたのかもしれません。
でも…彼の背中はとても寂しそうでした。
仕事が終わったので、帰ろうとしていたカマキリさんに
てんとう虫さんは「車で来たから乗ってかない?」っと声をかけました。
雨が降っていたのでカマキリさんは大層喜んで
てんとう虫さんの運転する車に乗り込みました。
ところが帰宅の途中、スリップしてセンターラインを
飛び出してきた車を避けようとして
てんとう虫さんの車はガードレールに激突してしまいました。
幸いな事に二人とも命に別状はありませんでした。
しかし、てんとう虫さんは足の骨折ですみましたが、
カマキリさんは頭を強く打ってしまい
軽い言語障害が出てしまいました。
カマキリさんは結婚していて、赤ちゃんが生まれたばかりでした。
奥さんはショックのあまり、しばらく寝込んでしまいました。
てんとう虫さんは何度も何度も病室にお見舞いに行き
何度も何度も謝りました。
でも、カマキリさんも奥さんも許す事が出来なかったのです。
カマキリさんも、てんとう虫さんも同じ職場で今も働いています。
カマキリさんは職場で、てんとう虫さんとは一言も話しません。
暑中見舞いや年賀状に毎年、恨みの文章を綴り
てんとう虫さんを苦しめます。
最初は同情的だった職場の人達も
カマキリさんのてんとう虫さんへの陰湿なイジメを見ていて
「やりすぎだよ」っと注意をしましたが
カマキリさんは「自分は間違っていない!」と言い張りイジメを辞めません。
そんなカマキリさんは、会社で孤立して行ってしまい、
最後には誰も相手にしなくなってしまいました。
今日、カマキリさんが退職されました。
理由は「家庭の事情」でした。
ウチのクラゲ部長は自己都合退職してくれて「良かった」と喜んでいました。
送別会も開きません。花束もありません。
そんな、寂しい退職になってしまうところを
てんとう虫さんが私の所へ来て
「これで、花束を買ってきてくれないかな~」っと言ってお金を出しました。
「自分からだと言ったら受け取らないから…皆からって言って渡して…」
カマキリさんの寂しい退職場面の予定が
女子社員からの花束贈呈と本人からの一言という
少し彩が加わった退職場面となりました。
どちらが悪いと言えない不幸な事故が引き金となって
当事者が全員辛い思いをしてしまっていたと思います。
事故により言語障害が出てしまった事は
一生涯背負う障害なので本当に辛いと思います。
しかし、「恨み」の人生で自分の生涯が終わってしまっては
イケナイと思います。
「恨み」からは何も生まれる事はないと思うのです。
てんとう虫さんは正直「ホッ」とされていたのかもしれません。
でも…彼の背中はとても寂しそうでした。