爆誕、これが私の7万字
1月31日。
ついに、この日が来てしまった。
そんな中、私はまだ準備段階。
でも夕方から夜にかけての仕事はガッチリ入っているので、
休む暇はなし。
仕事をこなし、帰宅後、
時計を見ると23時──寝ている場合じゃない。
こういう自分ルールを野放しにすると、
いつまで経っても終わらないのだ。
だから私は誓った。
「絶対にやれ」と。
迷走、終わりなき執筆ループ
たかが7万字の物語に
何ヶ月かけてるんだって話だよ。
いや、考察を深めたってのもあるけど、
それだけじゃない。
重すぎる話のトーンを変えるために、
ひたすら笑いをねじこむ作業が発生していた。
そして、気づいたら、
もはや別物の作品になっていた。
でも、これでいい。
だって、描いててしんどいから。
いつだって、笑っていたいじゃん。
修正沼にハマる、無限改行バグ
そんなこんなで、
前日になって突然の方向転換。
「やっぱり、章タイトルをつけよう」
「この漢字、
ひらがなにした方がよくない?」
「これは問題発言だから、変える」
「色を変える」
「天気を変える」
「空気感を変える」
「いや待て。こっちの表現の方が…」
まるで無限迷路。
作業量はひたすら増えていった。
パソコンを途中導入したことで編集はラクになった、
と思ったのも束の間だった。
「改行できない」
「謎の行間が生まれる」
「レイアウト崩壊」
など、謎のトラブルが頻発。
しかも、強制改行が原因と分かっても、
強制しないと改行できないという矛盾。
ぶら下がりインデント?
なにそれ?
なにかの大会ですか?
最終的に、原稿を、
パソコンとiPhoneを行ったり来たりさせながら、
地道に調整することに。
iPhoneでは綺麗に見えるけど、
アップロードするとまた崩れてる…、何故だ。
「事故現場はごく一部だけだし、
このまま見なかったことにすれば」
という悪魔の囁きも聞こえたが、
いや、ダメだ。
ギリギリまで抗おうと決意。
技術的なことはわからないので、
最終手段「iPhoneで手動修正」を敢行。
パソコンにレイアウト崩れの事故現場を映し、
iPhoneで「該当箇所を全部消して、入力し直す」
という原始的な方法で、手直しした。
自分にしてみれば、画期的な方法だった。
どうにか見れるレベルには持っていけたし。
そして今、私は悟る。
「書くよりも、仕上げる作業の方が圧倒的にキツい」
ということを。
堕ちた…甘美なる禁断の味
徹夜作業の間に、
「絶対に食べない」と誓ったスイーツを 2つ 平らげた。
さらに、コーヒー 10杯 投下。
私の血液はもう
『エスプレッソ』と言っても過言ではない。
その結果、
「OSクラッシュ→強制再起動(所要時間120分)」
目覚めと共に、
動悸が止まらない。
嫌な汗をかいている。
多分、自分を追いこみすぎた。
修正地獄、最後の試練へ
でも、そんなこと云ってる暇はない。
プレビュアーで レイアウト確認 → 修正 → 確認 → 修正ループ
修正のたびに
『だーいすきなのはー、ひーまわりのたねー』
が脳内再生。
もう…助けて。
もうおもしろいことなんか、ひとつもひねりだせないよ。
そして、ついに販売ボタンを押した。
『おめでとうございます』の文字が画面に踊る。
…いや、まだ終わってはいない。
まだ、半分にも至っていない。
だから、あまり、感動はない。
ただ、溜め息が出た。
でも、ふと、思い出す。
先日、僅かながらも印税を受け取ったことを。
これで、コンビニスイーツくらい、買ってもいいだろ。
なんだろう、この気持ち。
まるで、
「できの悪い弟子を送り出す師匠」 のような気分だ。
「しっかり羽ばたいてゆけ」
「警告はしたからな」
「泣くんじゃないぞ」
(なお、師匠は疲れと寝不足で廃人と化している)
🌸~変わり果てた世界がそこにある~🌸
それは、かつてダークで荘厳な物語だった(たぶん)。
しかし、書き手が施した渾身の救済処置により、物語のトーンは変貌。
結果、何かが生まれ、何かが消えた。
たぶん威厳とか緊張感とかそういうもの。
ヒーロー、自由の翼を得て語彙を失う
かつては、重い使命を背負ったヒーローだった。
今や、威厳を失う代わりに、
身と頭が軽くなり、感情の赴くままに自分ワールドを展開。
眼につくものはとりあえず触って、壊す。それが、彼の哲学。
そして、話の着地点がどこか遠すぎるあまり、人を混乱させる路線が定着。
「すみません、これ、あの…何でしたっけ?」
「おい、話の要点をまとめろ」
「……カルピス?」
──何故だ?
何故「カルピス」なんだ?
語彙力を失い、ついにカルピスしか云えなくなった。
その手には「カルピス原液」(※ 濃いめ)が握られている。
「…違う、これは何の話だ?」
「カルピスの…希釈率…
」
──おまえの話の希釈率が極限まで薄まってるんだが!?
心優しいヒロインですら、キレはじめた。
「黙りなさい」
ついに、冷静沈着なヒロインが静かに云い放った。
「貴方の話は意味がわからない」
「いや、でも、カルピスって…」
「カルピスの話はもういい」
「え、じゃあ、ちいかわの話でもする?」
「それもやめて」
「やだー」
無慈悲にも、ちいかわワールドが華麗に開幕。
ちなみに彼は、他人の話をBGM感覚で聞くタイプだ。
「今のは何?」
「いや、その、なんかこう、
ピンチになったら出るよね、ちいかわの…」
「貴方がピンチなのは頭の方」
冷静な彼女ですら、もうこらえきれない。
「やめてって云ったのを、聞いていないの?」
「ヤハ」
「だから、ちいかわの話は禁止!」
「ワァ…」
──この物語はもうダメかもしれない。
師匠キャラの脳内までお花畑
「貴様は、カルピスを薄めるように、
魂を希釈しているのだ」
──は?
もはやファンタジーの深みが方向性を見失った。
さらに、じわじわと「発言の脅威」が宿りはじめる。
「いいか? 貴様が今後、その希釈率で生きるなら、未来はないぞ」
「え、じゃあどうすれば…?」
「カルピスは、濃いめが旨い」
──何の話だ??
しかし、もうカルピス原液(※ 濃いめ)はない。
床に広がっている、白い液体。
それを無感情に眺めながら、彼は云う。
「濃い方が、いいってコト?
」
もう、どうにもならんがな。
これが日常的に繰り返される世界![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0235.gif)
実際はここまで堕落していない…はず(書き手がギリギリ耐えている)。
しかし、このような意味のないデモが、
日常的に繰り返されてきた。
何ヶ月も。
──何のために?????
気がつけば、そこにはダークな世界観など存在しなかった。
ただカルピスと、ちいかわと、謎の希釈理論だけが残った。
1月31日。
ついに、この日が来てしまった。
そんな中、私はまだ準備段階。
でも夕方から夜にかけての仕事はガッチリ入っているので、
休む暇はなし。
仕事をこなし、帰宅後、
時計を見ると23時──寝ている場合じゃない。
こういう自分ルールを野放しにすると、
いつまで経っても終わらないのだ。
だから私は誓った。
「絶対にやれ」と。
迷走、終わりなき執筆ループ
たかが7万字の物語に
何ヶ月かけてるんだって話だよ。
いや、考察を深めたってのもあるけど、
それだけじゃない。
重すぎる話のトーンを変えるために、
ひたすら笑いをねじこむ作業が発生していた。
そして、気づいたら、
もはや別物の作品になっていた。
でも、これでいい。
だって、描いててしんどいから。
いつだって、笑っていたいじゃん。
修正沼にハマる、無限改行バグ
そんなこんなで、
前日になって突然の方向転換。
「やっぱり、章タイトルをつけよう」
「この漢字、
ひらがなにした方がよくない?」
「これは問題発言だから、変える」
「色を変える」
「天気を変える」
「空気感を変える」
「いや待て。こっちの表現の方が…」
まるで無限迷路。
作業量はひたすら増えていった。
パソコンを途中導入したことで編集はラクになった、
と思ったのも束の間だった。
「改行できない」
「謎の行間が生まれる」
「レイアウト崩壊」
など、謎のトラブルが頻発。
しかも、強制改行が原因と分かっても、
強制しないと改行できないという矛盾。
ぶら下がりインデント?
なにそれ?
なにかの大会ですか?
最終的に、原稿を、
パソコンとiPhoneを行ったり来たりさせながら、
地道に調整することに。
iPhoneでは綺麗に見えるけど、
アップロードするとまた崩れてる…、何故だ。
「事故現場はごく一部だけだし、
このまま見なかったことにすれば」
という悪魔の囁きも聞こえたが、
いや、ダメだ。
ギリギリまで抗おうと決意。
技術的なことはわからないので、
最終手段「iPhoneで手動修正」を敢行。
パソコンにレイアウト崩れの事故現場を映し、
iPhoneで「該当箇所を全部消して、入力し直す」
という原始的な方法で、手直しした。
自分にしてみれば、画期的な方法だった。
どうにか見れるレベルには持っていけたし。
そして今、私は悟る。
「書くよりも、仕上げる作業の方が圧倒的にキツい」
ということを。
堕ちた…甘美なる禁断の味
徹夜作業の間に、
「絶対に食べない」と誓ったスイーツを 2つ 平らげた。
さらに、コーヒー 10杯 投下。
私の血液はもう
『エスプレッソ』と言っても過言ではない。
その結果、
「OSクラッシュ→強制再起動(所要時間120分)」
目覚めと共に、
動悸が止まらない。
嫌な汗をかいている。
多分、自分を追いこみすぎた。
修正地獄、最後の試練へ
でも、そんなこと云ってる暇はない。
プレビュアーで レイアウト確認 → 修正 → 確認 → 修正ループ
修正のたびに
『だーいすきなのはー、ひーまわりのたねー』
が脳内再生。
もう…助けて。
もうおもしろいことなんか、ひとつもひねりだせないよ。
そして、ついに販売ボタンを押した。
『おめでとうございます』の文字が画面に踊る。
…いや、まだ終わってはいない。
まだ、半分にも至っていない。
だから、あまり、感動はない。
ただ、溜め息が出た。
でも、ふと、思い出す。
先日、僅かながらも印税を受け取ったことを。
これで、コンビニスイーツくらい、買ってもいいだろ。
なんだろう、この気持ち。
まるで、
「できの悪い弟子を送り出す師匠」 のような気分だ。
「しっかり羽ばたいてゆけ」
「警告はしたからな」
「泣くんじゃないぞ」
(なお、師匠は疲れと寝不足で廃人と化している)
🌸~変わり果てた世界がそこにある~🌸
それは、かつてダークで荘厳な物語だった(たぶん)。
しかし、書き手が施した渾身の救済処置により、物語のトーンは変貌。
結果、何かが生まれ、何かが消えた。
たぶん威厳とか緊張感とかそういうもの。
ヒーロー、自由の翼を得て語彙を失う
かつては、重い使命を背負ったヒーローだった。
今や、威厳を失う代わりに、
身と頭が軽くなり、感情の赴くままに自分ワールドを展開。
眼につくものはとりあえず触って、壊す。それが、彼の哲学。
そして、話の着地点がどこか遠すぎるあまり、人を混乱させる路線が定着。
「すみません、これ、あの…何でしたっけ?」
「おい、話の要点をまとめろ」
「……カルピス?」
──何故だ?
何故「カルピス」なんだ?
語彙力を失い、ついにカルピスしか云えなくなった。
その手には「カルピス原液」(※ 濃いめ)が握られている。
「…違う、これは何の話だ?」
「カルピスの…希釈率…
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0244.gif)
──おまえの話の希釈率が極限まで薄まってるんだが!?
心優しいヒロインですら、キレはじめた。
「黙りなさい」
ついに、冷静沈着なヒロインが静かに云い放った。
「貴方の話は意味がわからない」
「いや、でも、カルピスって…」
「カルピスの話はもういい」
「え、じゃあ、ちいかわの話でもする?」
「それもやめて」
「やだー」
無慈悲にも、ちいかわワールドが華麗に開幕。
ちなみに彼は、他人の話をBGM感覚で聞くタイプだ。
「今のは何?」
「いや、その、なんかこう、
ピンチになったら出るよね、ちいかわの…」
「貴方がピンチなのは頭の方」
冷静な彼女ですら、もうこらえきれない。
「やめてって云ったのを、聞いていないの?」
「ヤハ」
「だから、ちいかわの話は禁止!」
「ワァ…」
──この物語はもうダメかもしれない。
師匠キャラの脳内までお花畑
「貴様は、カルピスを薄めるように、
魂を希釈しているのだ」
──は?
もはやファンタジーの深みが方向性を見失った。
さらに、じわじわと「発言の脅威」が宿りはじめる。
「いいか? 貴様が今後、その希釈率で生きるなら、未来はないぞ」
「え、じゃあどうすれば…?」
「カルピスは、濃いめが旨い」
──何の話だ??
しかし、もうカルピス原液(※ 濃いめ)はない。
床に広がっている、白い液体。
それを無感情に眺めながら、彼は云う。
「濃い方が、いいってコト?
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0244.gif)
もう、どうにもならんがな。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0235.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0235.gif)
実際はここまで堕落していない…はず(書き手がギリギリ耐えている)。
しかし、このような意味のないデモが、
日常的に繰り返されてきた。
何ヶ月も。
──何のために?????
気がつけば、そこにはダークな世界観など存在しなかった。
ただカルピスと、ちいかわと、謎の希釈理論だけが残った。