ねことの暮らしは楽しいものですが、いいことばかりとは限りません。もっとも厳しいことの一つが、やつらがそこいらに糞尿をアップデートする時です。
基本出入り自由のうちの離れでは成猫になると外で排泄を行うので、五きょうだいが外に出るようになった去年の途中からはトイレは要りませんでした。ですが、今年生まれたこねこどもの多くはまだ内猫状態。当然、トイレもカムバックしました。
ねこはすぐにトイレを覚えます。食物からつくられた人工的な砂でも一所懸命に掘って用を足す。数年前、これもまた前にいたにゃおんの話ですが、健在だった祖父が庭の飛び石を掘り返した時、柔らかくなった土を早速掘り返し座り込んで祖母に注意を受けていました。土が柔らかいとなれば即座に反応して用を足そうとする、この上なくダイレクトなメカニズムに驚いたものです。
なので、たまに間違えることはあっても、ほぼ間違いなくトイレに行くやつらに、そうトイレの心配はしていませんでした。
ところが数日前から、やつらはなぜか謀反をはたらきだしたのです。これまで使ってきたトイレでなく、室内各所に排泄範囲を広げ始めました。
現場を押さえたことも何度かあり、どいつが反乱に加担したかもわかっています。まるでミーティングで、「あいつも最近調子に乗ってんな、少しわからせてやった方がいいんじゃねえのか」「ニャ」「にゃん」というやり取りでもあったかのように、一斉にトイレ外排泄攻撃を開始したのでした。
奇妙なのは攻撃ポイントです。無差別攻撃でないのがせめてもの救いですが、今のところの主な攻撃対象は、シャワー室、流し台に、ゴミ袋の上という分類上オン・ツルツル、それと部屋の隅のテーブルの横で、ここは古新聞や何かのオン・クシャクシャです。
クシャクシャの方はわからないでもありませんが、おかしいのはツルツルの方。これまでねこ砂をかき分けてやってきたのに、どうして感触のまったく異なるツルツルにしゃがむのでしょう。
以前、弟の家にいたもみじという犬も、夏の間、下がコンクリートの日陰に避難させたら排泄を我慢していました。やつらにとって下が柔らかいというのは重要ではないのでしょうか。
たとえば人間も大理石か何かの上にしゃがめといわれれば、それはちょっとというでしょう。シッティン・オン・ツルツルには、何かそれを突き抜けた快感があるのでしょうか。
ねこは行動のパターンを一つ知ることで理解が深まると同時に、いつもそれ以上の謎が頭をもたげます。
帰って来た時、起きた時、「ひえー、またやってる」と驚き、犯人がわかった場合はそのねことほかのねこに向って、「まったく困るよ、こういうとこでするやつがいるからな。みんなが困るんだから」といってはみますが、少なくともほかのねこどもは困っていない模様。
まあ、掃除のしやすいポイントばかりでよかったかなとも思いつつ、いつまでこの警戒態勢は続くのだろうとおびえる日々は、まだ終わりそうにありません。
不謹慎ながら、テロや内戦にも似て緊迫した状態。といっても、幸いこっちの爆弾は命にかかわることはありませんから、精々スリルだけ楽しませてもらうとしましょう。
少し面倒で臭いけど。
基本出入り自由のうちの離れでは成猫になると外で排泄を行うので、五きょうだいが外に出るようになった去年の途中からはトイレは要りませんでした。ですが、今年生まれたこねこどもの多くはまだ内猫状態。当然、トイレもカムバックしました。
ねこはすぐにトイレを覚えます。食物からつくられた人工的な砂でも一所懸命に掘って用を足す。数年前、これもまた前にいたにゃおんの話ですが、健在だった祖父が庭の飛び石を掘り返した時、柔らかくなった土を早速掘り返し座り込んで祖母に注意を受けていました。土が柔らかいとなれば即座に反応して用を足そうとする、この上なくダイレクトなメカニズムに驚いたものです。
なので、たまに間違えることはあっても、ほぼ間違いなくトイレに行くやつらに、そうトイレの心配はしていませんでした。
ところが数日前から、やつらはなぜか謀反をはたらきだしたのです。これまで使ってきたトイレでなく、室内各所に排泄範囲を広げ始めました。
現場を押さえたことも何度かあり、どいつが反乱に加担したかもわかっています。まるでミーティングで、「あいつも最近調子に乗ってんな、少しわからせてやった方がいいんじゃねえのか」「ニャ」「にゃん」というやり取りでもあったかのように、一斉にトイレ外排泄攻撃を開始したのでした。
奇妙なのは攻撃ポイントです。無差別攻撃でないのがせめてもの救いですが、今のところの主な攻撃対象は、シャワー室、流し台に、ゴミ袋の上という分類上オン・ツルツル、それと部屋の隅のテーブルの横で、ここは古新聞や何かのオン・クシャクシャです。
クシャクシャの方はわからないでもありませんが、おかしいのはツルツルの方。これまでねこ砂をかき分けてやってきたのに、どうして感触のまったく異なるツルツルにしゃがむのでしょう。
以前、弟の家にいたもみじという犬も、夏の間、下がコンクリートの日陰に避難させたら排泄を我慢していました。やつらにとって下が柔らかいというのは重要ではないのでしょうか。
たとえば人間も大理石か何かの上にしゃがめといわれれば、それはちょっとというでしょう。シッティン・オン・ツルツルには、何かそれを突き抜けた快感があるのでしょうか。
ねこは行動のパターンを一つ知ることで理解が深まると同時に、いつもそれ以上の謎が頭をもたげます。
帰って来た時、起きた時、「ひえー、またやってる」と驚き、犯人がわかった場合はそのねことほかのねこに向って、「まったく困るよ、こういうとこでするやつがいるからな。みんなが困るんだから」といってはみますが、少なくともほかのねこどもは困っていない模様。
まあ、掃除のしやすいポイントばかりでよかったかなとも思いつつ、いつまでこの警戒態勢は続くのだろうとおびえる日々は、まだ終わりそうにありません。
不謹慎ながら、テロや内戦にも似て緊迫した状態。といっても、幸いこっちの爆弾は命にかかわることはありませんから、精々スリルだけ楽しませてもらうとしましょう。
少し面倒で臭いけど。