小林真 ブログ―カロンタンのいない部屋から since 2006

2006年開設の雑記ブログを2022年1月に市議当選でタイトル更新しました。カロンタンは40歳の時に飼い始めたねこです

ヒンドスタンタイムス~ギャオス~「万人が認める怠け者」~「難しい。だから素晴らしい」

2008-01-19 01:50:13 | 週間日記
おっと、うっかり土曜になっちゃいましたが、マイナスじゃないぞ。

7日(月)朝帰って、父親が七草粥をつくっていたので食~昼は急遽、撮影。本庄に行ったので大勝軒でつけ麺\730~帰りに付近、トラの店に寄って買い物3点~ほかの時間は校正作業に追われる
8日(火)校正昼過ぎに完了~恒例、電話取材~原稿~入浴後、前回途中で眠ったアーセナル:ウェストハムの続き
9日(水)昼は原稿~電話いろいろ~晩は08年最初の出張授業~奈良・永華で味噌ラーメン≒\470~帰ったら少し気持ち悪くなり、ラジオききながら寝る
10日(木)昼、昨年5月からやっていた本の仕事がとうとう終了。うれしい~風邪気味で夕方寝て、晩は塾に~保険に三ツ矢サイダーレモンを買うが、飲むことなく帰って早めに寝る
11日(金)風邪もあって開いてしまったので昼から入浴~昨年録画してみてなかったクラシコ、バルサ:レアルはいまいち~塾
12日(土)午後から撮影~夕方に塾~晩は同級生Mト君一家、OB・Y君と太田・インド料理~Mト君宅で昭和版『ガメラ対ギャオス』、『ミラーマン』をみる
13日(日)午後から撮影~終わると同級生Mト君から連絡がありM本君夫妻が来るというので連夜の訪問は魚介類料理。出産とボディビル、野菜、アールグレイ、ジャニーズと青春の影など、数々のテーマを論笑

【カウンター08】
ラーメン2/3 他外食1/2  アウェイ飲み2/3 TV海外サッカー2/3

本来は当たり前だが、当該週がちょっと前のことでうれしい。

1)7日の買い物。
 思えばしばらく飲食物と本以外のものを買ってなかったような気がする。大勝軒でつけ麺を食べた後、前に写真を撮った虎がいる店に恐る恐る入店。何しろあのようなすごいものを置いてある店だ。何が出てくるかわからんと身構えたが、「いらっしゃい、寒いですね」と、かわいらしい感じの小さなおばちゃんしかいない。店内にはアジアから集められたらしいユニークな小物がびっしりと、しかも整頓されて並んでいておばちゃんはにこにこしている。
 入ってすぐのねこ製品コーナーに近づいて、木彫りのねこどもを、へえ、と見ていると、600円くらいの大きめの黒ねこが棚から落ちた。商品としてダメージはなかったが、何といっても表にはトラもいる。ここは何か買わないと食べられるかも知れないし、こっちは加藤清正のようなつわものでもない。よし、を意を決して、ねこは生きてるのがいっぱいいるから十分と思っていたが、ここは一つ、いや一頭、ティーのようにしっぽのまっすぐな250円を手に取ると緩やかに購買意欲が燃え立ち、焼き物コーナーの前でマグカップ450円をほうと、それから呑み助つき長年コースター問題には悩んできたが、最近100円屋で買って、そうか布が一番と思っていたところだったので、インド方面からきたらしいサテンコースター230円だったかをこれがいいと、レジのおばちゃんのところに行った。
 レジでこういうものを買う時によくきくように、これ洗っちゃっていいんですかと尋ねると、ええ、もちろんです、贈り物ですか、いえ、そういうわけじゃないんです、かんたんでいいですよ、はい、では、これお年賀ってわけでもないんですけど、と買ってない商品まで袋に入れてくれている。
 何だかいい気分の松の内末日。トラのやつらも気持ちよさそう。帰ってお年賀を開けると2枚のハンドタオル。カップが包まれていた新聞には、
「ヒンドスタンタイムス・ニューデリー 2004年1月5日」
 とある。競馬ファンで「ヒンドスタン」っつったらシンザンの父親だけど、これはヒンドゥー教徒の町って意味かな。きっとトラのやつらもインド出身だろう。

2)12日『ガメラ対ギャオス』。前に話に出たので、12月にWOWOWで録画したDVDをMト君宅に持って行って鑑賞。「怪獣界のフェアレディZ」と呼ぶギャオスと、がんばることがたまらなく日本的なガメラのこの作品を「怪獣映画最高傑作」と絶賛しながら、特に名古屋での大暴れ、中日球場をばさばさ飛び回って超音波でばたばた名古屋の街を斬り倒し、朝日の名古屋港でガメラが足に噛み付いて離れないシーンの美しさはみる度にぞくぞくする。この晩も他鑑賞者に力説したが、このシーンの迫力に匹敵するのは『地獄の黙示録』のギルゴア中佐のヘリコプター襲撃くらいしか思いつかない。おお、Yahooの映画ベストに入れるのを忘れていた。何か削らなくてはならないのがつらい。

3)14日に塾でまとめ読みの毎日新聞。
 i)まず13日日曜分で、「時代の風」は今年から登場か精神科医・斎藤環。夕刊の月評「雑誌を読む」でも精神科医としての専門性を活かしつつ、的確に時代を切り取る見事な分析を楽しみにしていたが、これは初めて知った、「われわれの判断は常に論理的判断と空気的判断のダブルスタンダード」という30年前の山本七平「『空気』の研究」から流行語を考察する「『KY』の仕組み」は読み応えがあった。アニミズムの「アニマ」を「空気」とみて「空気」主義とした山本の思想、それから「空気による支配に甘んじることは、成熟による弊害のひとつだ」とし、「あえて『王様は裸だ』と叫ぶ子供を演ずるような一種の未熟さが必要なのかもしれない」結ぶ。
 ii)同日読書欄で堀江敏幸の北村太郎『光が射してくる』。ねじめ正一『荒野の恋』で話題の詩人の未刊行詩集とエッセイを「伝統」「おとな」「事件」「不潔」などのキーワードで評する。
 iii)14日月曜分で、「<現在>を読む」上田紀行「希望なき国で」はいつもの宗教論ではあるが、ダライ・ラマとの対談から、「偽善の宗教では格差は拡大するばかりだ」、「宗教の陥りがちな罠を見つめた上で、弱肉強食の流れに決然とNOを言い、社会の中での「思いやり」を醸成することに命を賭けるのが、二一世紀の宗教の使命ではないかと、私たちは語り合った」という。
 iiii)同日分。野坂昭如の月一連載『七転び八起き』「年始雑感」は、「雑感」の見本として額に入れて飾りたいような典雅。「ぼくはロマンチストだ」と、あの独特の声がきこえてきそうな一節に始まり、「空にダイヤモンド」があった空から「火が降ってきて以来」と60年前の記憶を呼び起こし、やや似合わぬエコロジー、この連載では何度も繰り返される飢えた戦後の記憶、顔写真入の年賀状、そして鉄アレイのリハビリと文趣が思いのままにかけめぐり、これは文章だけの特権だ、写真や絵画はもちろん時間のある映像でも音楽でも無理だ、と、文章を読む喜びに震えることができた数分間だった。もう一度読み直そう。最後の言葉がすばらしい。毎日リハビリすると筋肉がついていい体に戻りますよという妻にこういうのだ。
 「冗談じゃない。ぼくは万人が認める怠け者なのだ。この楽しみは譲れない」

4)16日水曜深夜、J-WAVE大貫妙子のバート・バカラック特集は前回記事と連続で触れるがよかった。何となくきいてたら、「お待たせしました、今日はバカラック特集です」。なんか、普通と「バカラック」の発音が違う。プレイリストを見て音源を持ってる曲も多いのに、ラジオで大貫さんがかけるというのでこんなに嬉しいのか。へえ、一番好きなのは WIVES AND LOVERS なんだ。なんと、「ニューヨークシティ・セレナーデ」ってバカラックだったのか。などと初めて知ったこともたくさん。前回同様、番組ブログから引用してしまおう。
 「ある作曲家の音楽をずーっと聴いていると、その人のクセが分かってきます。『○○風』というように。モータウンなんか、クセを掴みやすいですね。そうやって書いたこともありましたけど、バカラックはなかなかそれ風にするのは難しい。だから素晴らしいんです」

怠け者でよかった。
どっか行かなくても、お金なんかなくてもこんなに楽しい。
ついでに、ねこもいる。

(Phは窓辺の「/」(スラッシュ)。BGMはCDでA&Mのバート・バカラック集)
コメント (2)
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