
今日は深谷ベース「大人の自習室」に行けませんので、昼の間に少し読んだ三冊を宿題として提出します。
1)「悪の物語」
籠原のリサイクルで百円だったので何冊か買った松田哲夫編集シリーズの一から、ボードレールとカルヴィーノを。カルヴィーノの民話は、やはり強烈で優雅。何ヶ月か前、松田のエッセイで編集過程を読んでいたので、その点でもおもしろかった。
2)中谷巌『資本主義以後の世界』
経済畑の人で、この人の「転向」ぶりは、斎藤環著で読んだ「転向で思想は強化される」という概念を考える上でも興味があった。フォトリーディング的に読んでいるが、まず、「ウェストファリア体制」による「主権国家」という概念を「インチキくさい」といっていておもしろかった。
3)須原一秀『自死という生き方』
先週の「食語り」の時、椎名誠を探していたら出てきた2008年読書のベストをパラパラと再読。伊丹十三の「金色のおにぎり」は引用しようと思って持って行ったが忘れていた。
神々しいような清々しさで「死んでいくこと」を語る奇蹟的な書。この本の幸福論は、常に思い描いている。
というわけで、出席のみなさんよろしくお願いします。『翔んだカップル』論はまたの機会に。