利口な盲導犬…

帰りの電車も 朝ほどではないが 混んでいた。

地下鉄なので窓の外に景色が見えるわけではないが…ただただボッーと窓の外を眺めていた。

足元で何かが動く気配を感じ 視線を落とした。隣に立つ人の足元に盲導犬が静かに座っている。

厳しい訓練の賜物なのか 盲導犬は混雑した車内でも じっと我慢し座り続けている。
他の乗客に気をつかっているようで シートの下に体半分 潜りながら…

しばらくすると ○○駅到着の車内アナウンスが流れた。
盲導犬は突然立ち上がり 寝ている飼い主をつついて起こしだした。

どうやら降りるようだ。
アナウンスのコトバを理解していたのだろうか？

乗客があけてくれた道を通り 盲導犬は飼い主をうまく誘導し降りていった。