先日、NHKEテレの「新・にっぽんの芸能」は尺八奏者藤原道山の特集だった。
自作曲、都山流本曲、フルートの古典名曲、現代曲と多彩だった。
この中でフルートの名曲は私も楽譜を何冊か購入して練習したし、ライブでも演奏してきた。この機会に思い出してみようと思った。自宅にあるのは次のとおり。
フルート関係の楽譜は5冊あった。「プライマリーフルートミュージック」「フルートベスト100」「フルートベストレパートリー」「ポピュラーフルートナンバーズ100」「フルート名曲31選」である。
「フルートベストレパートリー」の表紙をご覧ください。忘れもしない「ニューヨーク世界貿易センタービル」のツインビルである。今はもうない。その真ん中に見えるのが「エンパイアステートビル」である。
フルートの名曲と言っても必ずしもフルートの為に作曲された曲ばかりでなく、言わばフルートで演奏する名曲である。
尺八で練習した全部の曲名は書けないからピックアップしよう。
この中で演奏会(ライブ)で私が演奏した曲は、「茶色の小瓶」「G線上のアリア」「タイスの瞑想曲」「オーバーザレインボー」「コンドルは飛んでいく」「イエスタディ」「ミッシェル」など。
藤原道山はバッハ作曲、管弦楽組曲第2番の「ポロネーズ」と「バディネリ」を演奏した。
この曲は中学の音楽鑑賞で聞いていて好きな曲である。私も練習したし、以前三橋貴風もテレビで演奏していた。
これは5孔尺八で演奏するには非常に困難なテクニックが必要だ。音色は確かにフルートに似ているし、それより木管の古楽器に似ている。しかし何しろ5孔である。どうしても切れ味が悪い。
無理を承知で練習しているのがビゼー作曲、「アルルの女」の「メヌエット」である。
この曲は中学の昼食時の音楽で、音楽の授業でも鑑賞した。その時は条件反射で朝一番に聞いてもよだれが出た。
尺八では楽譜を移調してヘ長調で練習する。
ご覧のように五線譜に琴古流のルビを振って ある。ただし尺八では音程に限界があり、1オクターブ上げたり下げたりしないと、演奏できない。他人に聞かせるにはちと恥ずかしい。出来たとしても自己満足である。従ってだれもYouTubeに上げてないだろう。
以前、知人からフルートの名人「ランパル」の演奏テープをいただき、よく聞いた。それに触発されて練習したのが、ドップラー作曲「ハンガリー田園幻想曲」だ。
♭一つのニ短調だから、冒頭の部分は尺八で演奏できる。暗い感じが良く尺八に合う。しかしその後は超絶技巧だから、尺八ではとんでもなく難しい。出ない音もある。
結局、私は余興として練習しているだけである。そう自己満足だ。