さらに、チャネル周囲にゲートとナノシートとを絶縁するために「サイドウォールスペーサー」が必要になるなど、FinFETと比べても製造はかなり複雑になる。そのため、実用化に2022年まで至らなかった経緯がある注2)

注2)サイドウォールスペーサーはゲート―チャネル間の寄生容量(Parasitic Capacitance)を削減するためにつくられる。寄生容量はノイズなどの原因になるからである。なお、サイドウォールスペーサーの材料としては、主にシリコン窒化膜(SiNx)が使われる。
 

ラピダスは、この複雑な構造を量産できる手法を確立する必要がある。