トランプ氏の長男ドナルド・トランプ・ジュニア氏は7日、プライベートジェットでグリーンランドを訪れた
=ロイター
【ワシントン=坂口幸裕】
トランプ次期米大統領は7日の記者会見で、デンマーク領グリーンランドの購入と中米のパナマ運河返還を実現するため、軍事力や経済的な手段の行使を排除しないと表明した。デンマークが申し出を拒否すれば関税を課す可能性を示唆した。
中ロに対抗、「国家安全保障の観点から必要」
かねてグリーンランドの購入とパナマ運河の全面返還の重要性を唱えてきた。
トランプ氏は南部フロリダ州パームビーチの私邸「マール・ア・ラーゴ」の記者会見で、獲得へ軍事・経済力を行使しないと保証できるかと問われ「それを約束するつもりはない」と明言した。
世界最大の軍事・経済力を持つ米国の国力をちらつかせ「何かしなければならないかもしれない」と脅した。
中国やロシアと覇権を争う北極圏の地政学的な要衝であるグリーンランドについて「国家安全保障の観点から必要だ」と述べた。
周辺海域に「中国、ロシアの船がいる。そんなことは絶対にさせない」と断言。
グリーンランドの選挙で「住民は独立か、米国への編入に投票するだろう。(妨げれば)デンマークに非常に高い関税を課す」と言及した。
パナマ運河を巡っては、米国の軍艦や民間船舶が高額の通航料を徴収されていると不満を持つ。米国は1999年に運河の管理を全面返還した経緯がある。
トランプ氏の長男ドナルド・トランプ・ジュニア氏は7日、グリーンランドを訪れた。地元メディアに「この素晴らしい場所を見るため観光客として来た。
(父は)グリーンランドの皆さんに挨拶してくれと言っていた」と語った。当局者と接触の予定はないものの、購入構想の前進へ糸口を探る。
7日、自身のSNSで長男の訪問を受け「実現しなければならない取引だ。
グリーンランドを再び偉大に!」と記した。6日には「我が国の一部となれば、住民は多大な恩恵を受けるだろう」としていた。
独立志向のグリーンランド首相「売り物でない」
グリーンランドの人口は5万7000人ほど。独自の議会と政府を持つデンマークの自治領で、1979年に自治権を獲得した。
自治政府のエーエデ首相は「売り物でないし、これからも決して売り物にならない」と主張。自治政府は第1次トランプ政権時も拒んだ。
グリーンランドでは旧宗主国・デンマークからの独立機運が高まる。
ロイター通信によると、エーエデ首相は1月初めの演説で、独立を追求する意向を示し「緊密に協力する相手や貿易相手国について、我々の未来を形作る時が来た」と発言した。
米外交問題評議会(CFR)によると、2008年の住民投票で75%が警察や裁判など数十の分野で独自の権限を拡大する「グリーンランド自治法」を支持。
デンマーク議会が承認した住民投票を経れば独立できるようになった。
グリーンランドは石油や天然ガス、レアアース(希土類)などの埋蔵量は豊富だが、インフラ開発は進んでいない。
主要な産業は漁業で、デンマークからの補助金が経済の2割を占める。独自の軍隊をもたないため国防も同国に頼る。
気候変動で新航路、航行距離半減の可能性
気候変動を受け、北極圏を巡る環境は大きく変わった。経済面では、周辺海域の氷が解け新しい航路ができる。
CFRによると、現在パナマ運河やスエズ運河を利用する船舶の航行距離を最大で半減できる可能性がある。
安保上のリスクも浮上する。米国防総省のヒックス副長官は24年7月に「北極圏戦略」を公表した際「気候変動は北極圏を根本的に変えつつあり、米国の任務も変化している」と強調。
周辺で中ロが共同作戦を実施しており「北極圏の国家でない中国が地域で影響力拡大を狙っている」と明言した。
中国はグリーンランドにとって水産品輸出で2番目の主要市場で、レアアース採掘に投資してきた。
現地には米軍も駐留する。中国はグリーンランドに展開する米海軍の老朽基地の取得や、空港建設への関与を探ったものの、米国の圧力で棚上げになった。
※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。
マール・ア・ラゴで開かれた先日の記者会見では、トランプ氏の三つのメッセージが注目されている:石油、グリーン・ランドやパナマ運河の問題、中東政策。
グリーン・ランドやパナマ運河問題では経済制裁や軍事力も辞さない、中東問題ではハマスに拘束されているイスラエルの人質が解放されなければ、”All hell will break out”。
こうした発言は、かつて「怒りと炎」という北朝鮮に対するトランプ発言を思い出させる。
他方、中国とは「対話している」し、「おそらくうまくいく(get very well)」という。
2025年の世界情勢は、米中関係だけではなく、多くの「火種」に振り回されそうな予感。
「トランプ2.0」は、外交面では究極的に何を目指すのだろうか。
(1)1期目の外交成果であるイスラエルとアラブ諸国との国交正常化の拡大(ノーベル平和賞も狙う)、
(2)戦争を起こさせないことによる「米国第一」実現の環境整備、
(3)欧州と中東から手を引いて、米国は中国と対峙し、「新・悪の枢軸(CRINK)」分断(小谷哲男・明海大学教授の見解)など、さまざまな見方がある。
合衆国憲法の規定で3期目はないトランプ氏が「レガシー」作りを優先するなら
(1)に傾きがちだろう。一方、安全保障面を中心として将来的な米国の国益を重視するなら(3)の早期実現を目指すと考えられる。グリーンランド購入目指しは、その一環か。
日経記事205.1.8より引用
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『外交問題評議会(CFR)』とは、アメリカを事実上支配する『アメリカの政府』と呼ばれている、超党派(共和党・民主党)の機関(組織、シンクタンク)。
そのルーツは大英帝国のオックスフォード大学閥のミルナー幼稚園、円卓会議(Round Table)、1920年に設立された英シンクタンクRIIA(英国王立国際研究所=チャタムハウス)にあり、翌年の1921年に米国を組み入れるために1921年にCFR(外交問題評議会)が設立されました。
RIIAとCFRは、姉妹組織でロンドンとロンドンとニューヨークを結び、実質的に世界を英米で、アングロサクソンが、この世界を支配・コントロールしています。
結局は、ロンドン・シティを金融支配するロスチャイルドが、下僕のロックフエラーと、英米=世界を支配・コントロールしているのです。
詳しくはこちら。
・アメリカ影の政府と言われるCFR(ロスチャイルドとロックフェラーが出資)の歴史概略 RJ人気記事
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https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/1083125d04acb6e42464305b1b3ebdfa
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https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/1928f3096af970fb561f43a7179cfffb
・【解説】ポール・ウォーバーグ|アメリカ中央銀行・連邦準備銀行創設者
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https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/af41696ec05203f68b46d63b897e9b3d
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二番目が自民党の松川るい参議院議員(ついこの間までは女性初の総理に最も近い人物といわれていた。
安部首相・岸田首相が松川るいを育てる会というのを作っていた)
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