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先月末に古い着物をたくさんもらった。
その中の一枚で柄がとっても気に入った単衣があったので、
単衣ならほどくのも簡単だろうとタカをくくって始めてみた。
外側からみた着物は白地に黒の線画のような・・・。
ところが、裏をみたら表が黒だったところが、なんと赤!!!
この意表をつく演出がとってもにくい着物地だった。
簡単にほどけると思ったその縁の縫い方が、三つ折りならぬ、四つ折り??
和裁のことはほとんど無知なのだけれど、裏側には違う色を見せないという、
丁寧なその縫い方に驚いた。こんな縫い方初めて見た。
写真の袖口はシャーペンの芯ぐらいの2~3ミリの四つ折りで、
その細かさは縫うのも大変だったろうけれど、ほどくのも大変だった。
手の込んだすごい技術だと、
縫われた時からは何十年もたって、ただほどいただけの私に、
それを教えてくれる。
今や着物を縫う人も限られてきただろうし、着る機会もほとんどなくなって、
日本の着物文化って大丈夫なのだろうか、と思う。
買ったら何十万もするような着物がもう使わないからと
二束三文あるいはただ同然で、売られたり、ゴミになったりしている。
それはもったいないと思う人たちが
昨日のショーでみたように着物をリフォームしたりして、現代に生かそうとしているが、
一握りにすぎない。
私もせっかくほどいたこの着物地をなんとか着られるものにしたいと思う。
そう思う気持ちは確かなものだけれど、難しいし、ハードルは高い
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