自信に満ち溢れた表情を妻に向け、私は『謎の女』のその奇妙な行動の真相を明らかにすべく、古今東西の名探偵に倣い、回りくどい言を開始させた。
「まずは、いちばんの謎である品物の使いみちについて検討してみよう」
「いや、いいから。結論だけ、ズバッと言ってよ」
「ダメだ」
「なんで?」
「こういうのは、もったいぶることに意義がある」
「なんで?」
「うるさい、黙って聞け」
「・・・・・・」
「まず、ナプキンの使用目的だが・・・・」
「生理」
「黙れ!」
「・・・・・・・」
「そう、無論ナプキンとは女性の生理時にだだ漏れする血を吸い取ることが主な使用目的であるが、しかし、その抜群の吸収力はソレだけに使うには惜しい利便性を備えている」
「え~っ・・・例えば?」
「うむ。そうだな・・・例えば、揚げ物をした後の油を吸い取ったり・・・・」
「か、固めるテンプル?」
「また、冬場に車で灯油を買いにいって、その帰りにカーブを曲がった拍子に灯油缶が倒れてしまって、こぼれた灯油を吸い取るのに使ったり・・・・」
「それ、ホントにやってたぢゃん。去年の冬」
「そしてなにより、汗などを拭くときにナプキンを使用すると、そのデリケートな柔らかさがなんともお肌に優しいのだ!」
「えっ!まさか、秘かにアタシのナプキン使ってるの?」
「・・・・・・・とにかく、その吸収力は、もはや生理時のみならず、毎日の生活に密着しているのである!」
「は、はぁ・・・?で、彼女はナニに使ってるの?」
「まぁ、待て。そう先を急ぐな。お次はエロ本の使用目的だ」
「そ、それは・・・ひとつでしょ?」
「うむ。オナニーだ。しかしそれは、男ならではの使用目的ではあるまいか?いや、無論、女性も他の女人のあられもない姿を見てオナニーに耽ることも多々あるだろうが、だからと言って、やはり女性がエロ本を購入するというのはいささか抵抗があるはず。それがほぼ毎日とあっては、多少疑問の余地を挟まざるを得ない、違うか?」
「ま、まぁ、1回買うだけでもアタシャ恥ずかしいけど・・・・」
「だろ?そこでだ、その羞恥心に蓋をするためには、『己の行動に誇りを持つ』という手がある」
「それは、いったい・・・・?」
「つまり、『私はいつもエロ本を買っているけど、あなたたちが考えるような俗な使い方をしているわけではない』という矜持を胸に抱いているのだ」
「そんなの、他人には分からないじゃない?」
「いいんだよ。そうやって、『俗な想像しか出来ない下劣な者どもよ』とか思って勝ち誇ることに意義があるんだから」
「そういうもんなのか?で、彼女はエロ本をどんな高尚な目的に使うの?」
「まぁ、待て。そう先を急ぐな。だがそろそろ、本題に入ろうか・・・・私は最初、オマエの話を聞いたときに、エロ本をいかに高尚な物に格上げすべきかを考えた。これは私にとってとても難しい問題であった。なんせ、私にとってエロ本とは、このうえなく高尚なものであるのだから。それをさらに高みに上げることなど『神にオナニーを見せてくれ』と懇願するようなものである」
「いや、言ってる意味がイマイチ理解できないんですけど・・・・」
「ようするにだ、私も色々思案した。エロ本で女体研究や、裸婦のデッサンモデルや、お部屋の壁紙の張替えや、恋人に送る手紙の便箋代わりや・・・・」
「いやいやいや・・・発想がもう壊れかかってるんだけど・・・・」
「そうして様々な使用方法を目論んでみたが、結果、いちばん理にかなった、尚且つ、高尚な使用方法とは!」
「とは!?」
「やっぱオナニーだろ!」
「オイッ!」
「したがって、私の精巧かつ論理的な推論から導き出された答えは、
『その女は、ほぼ毎日違うエロ本でオナニーして、その際身体中から湧き出してくる汗や精液を吸収力の優れた優しい肌触りの夜用ナプキンによって拭っている』
と、結論づけられる、以上だ」
「そ、それは・・・推理ではなく、単なるエロい妄想なのでは・・・・?」
そうツッコまれた私は、妻に向けて再度不敵な笑みを向けて口を開いた。
「ふん。当たり前だ。こんなのは推理とは言わない。オマエを試してみただけだ。この前に私が念を押して訊ねたことを忘れたか?
『かなりのデブなんだな?』
と。今までの推論の中でデブが入ってくる要素は見当たらないだろ、そう、私はオマエからその女がデブだと聞かされるまでは、エロい妄想にとり憑かれていた。思わず勃起しそうにもなった・・・しかしその女が『ハンパねぇデブ』と解かり、己の知性とチンコに唾を吐きたくなった。しかしながら、その欠けたピースが見つかった瞬間、全ての謎が解けたのだ!そこには、語るだに恐ろしき、人間の執念が見え隠れしているのだ!おおっ!神よ!我を救いたまえ!」
「で?真相って?」
「な、なんだよ、人が盛り上がってんのに・・・ノリの悪いヤツめ。よし、そんじゃあ耳の穴かっぽじって、よーく聞きやがれぃ!てやんでぃ!」
私は何故か江戸っ子口調になって、すでに冷めきった面持ちの妻に語りだした・・・。
・・・・・・・・つづく!
「まずは、いちばんの謎である品物の使いみちについて検討してみよう」
「いや、いいから。結論だけ、ズバッと言ってよ」
「ダメだ」
「なんで?」
「こういうのは、もったいぶることに意義がある」
「なんで?」
「うるさい、黙って聞け」
「・・・・・・」
「まず、ナプキンの使用目的だが・・・・」
「生理」
「黙れ!」
「・・・・・・・」
「そう、無論ナプキンとは女性の生理時にだだ漏れする血を吸い取ることが主な使用目的であるが、しかし、その抜群の吸収力はソレだけに使うには惜しい利便性を備えている」
「え~っ・・・例えば?」
「うむ。そうだな・・・例えば、揚げ物をした後の油を吸い取ったり・・・・」
「か、固めるテンプル?」
「また、冬場に車で灯油を買いにいって、その帰りにカーブを曲がった拍子に灯油缶が倒れてしまって、こぼれた灯油を吸い取るのに使ったり・・・・」
「それ、ホントにやってたぢゃん。去年の冬」
「そしてなにより、汗などを拭くときにナプキンを使用すると、そのデリケートな柔らかさがなんともお肌に優しいのだ!」
「えっ!まさか、秘かにアタシのナプキン使ってるの?」
「・・・・・・・とにかく、その吸収力は、もはや生理時のみならず、毎日の生活に密着しているのである!」
「は、はぁ・・・?で、彼女はナニに使ってるの?」
「まぁ、待て。そう先を急ぐな。お次はエロ本の使用目的だ」
「そ、それは・・・ひとつでしょ?」
「うむ。オナニーだ。しかしそれは、男ならではの使用目的ではあるまいか?いや、無論、女性も他の女人のあられもない姿を見てオナニーに耽ることも多々あるだろうが、だからと言って、やはり女性がエロ本を購入するというのはいささか抵抗があるはず。それがほぼ毎日とあっては、多少疑問の余地を挟まざるを得ない、違うか?」
「ま、まぁ、1回買うだけでもアタシャ恥ずかしいけど・・・・」
「だろ?そこでだ、その羞恥心に蓋をするためには、『己の行動に誇りを持つ』という手がある」
「それは、いったい・・・・?」
「つまり、『私はいつもエロ本を買っているけど、あなたたちが考えるような俗な使い方をしているわけではない』という矜持を胸に抱いているのだ」
「そんなの、他人には分からないじゃない?」
「いいんだよ。そうやって、『俗な想像しか出来ない下劣な者どもよ』とか思って勝ち誇ることに意義があるんだから」
「そういうもんなのか?で、彼女はエロ本をどんな高尚な目的に使うの?」
「まぁ、待て。そう先を急ぐな。だがそろそろ、本題に入ろうか・・・・私は最初、オマエの話を聞いたときに、エロ本をいかに高尚な物に格上げすべきかを考えた。これは私にとってとても難しい問題であった。なんせ、私にとってエロ本とは、このうえなく高尚なものであるのだから。それをさらに高みに上げることなど『神にオナニーを見せてくれ』と懇願するようなものである」
「いや、言ってる意味がイマイチ理解できないんですけど・・・・」
「ようするにだ、私も色々思案した。エロ本で女体研究や、裸婦のデッサンモデルや、お部屋の壁紙の張替えや、恋人に送る手紙の便箋代わりや・・・・」
「いやいやいや・・・発想がもう壊れかかってるんだけど・・・・」
「そうして様々な使用方法を目論んでみたが、結果、いちばん理にかなった、尚且つ、高尚な使用方法とは!」
「とは!?」
「やっぱオナニーだろ!」
「オイッ!」
「したがって、私の精巧かつ論理的な推論から導き出された答えは、
『その女は、ほぼ毎日違うエロ本でオナニーして、その際身体中から湧き出してくる汗や精液を吸収力の優れた優しい肌触りの夜用ナプキンによって拭っている』
と、結論づけられる、以上だ」
「そ、それは・・・推理ではなく、単なるエロい妄想なのでは・・・・?」
そうツッコまれた私は、妻に向けて再度不敵な笑みを向けて口を開いた。
「ふん。当たり前だ。こんなのは推理とは言わない。オマエを試してみただけだ。この前に私が念を押して訊ねたことを忘れたか?
『かなりのデブなんだな?』
と。今までの推論の中でデブが入ってくる要素は見当たらないだろ、そう、私はオマエからその女がデブだと聞かされるまでは、エロい妄想にとり憑かれていた。思わず勃起しそうにもなった・・・しかしその女が『ハンパねぇデブ』と解かり、己の知性とチンコに唾を吐きたくなった。しかしながら、その欠けたピースが見つかった瞬間、全ての謎が解けたのだ!そこには、語るだに恐ろしき、人間の執念が見え隠れしているのだ!おおっ!神よ!我を救いたまえ!」
「で?真相って?」
「な、なんだよ、人が盛り上がってんのに・・・ノリの悪いヤツめ。よし、そんじゃあ耳の穴かっぽじって、よーく聞きやがれぃ!てやんでぃ!」
私は何故か江戸っ子口調になって、すでに冷めきった面持ちの妻に語りだした・・・。
・・・・・・・・つづく!
なんかなぁ単純に自慰目的にしたくないですよね…。
なんか絶対ありますよ( ̄ー ̄;)
今更ながら息子かあるいは娘……何者かがその女を支配してて、パシリにしてる可能性もあるような気がしてきました(`ー´)b
事実を基にしたフィクションとして、楽しんでください
いや、これで終わらそうと思ってたんだけど、書いてたらなんか長くなって(めんどくさくなって)きちゃって・・・まぁいいや、『つづく』にしとけ、って具合で。
なんか、プルさんのその推理(妄想!?)けっこう当たってるのかも
もうちょっと、辛抱してつき合ってくださいな