短篇集。
「十年の歳月をかけて書きためた」というだけあって、雰囲気バラバラ。別にそれは悪いことではなくって、その時代の吉田修一を象徴しているように感じられるので、愛読者にとってはなかなかよいと思う。
個人的に好きだったのは『乳歯』や『奴ら』。これらは比較的最近のもの(2008年)なので、『さよなら渓谷』や『元職員』のテイストが味わえられたからだろう。表題作の『キャンセルされた街の案内』も『長崎乱楽坂』の匂いがして好かった。
いずれにしても、やはりどこか胸を抉られるような感覚にとらわれる。短篇だからこそ味わえる潔さが、とてもいい。
「十年の歳月をかけて書きためた」というだけあって、雰囲気バラバラ。別にそれは悪いことではなくって、その時代の吉田修一を象徴しているように感じられるので、愛読者にとってはなかなかよいと思う。
個人的に好きだったのは『乳歯』や『奴ら』。これらは比較的最近のもの(2008年)なので、『さよなら渓谷』や『元職員』のテイストが味わえられたからだろう。表題作の『キャンセルされた街の案内』も『長崎乱楽坂』の匂いがして好かった。
いずれにしても、やはりどこか胸を抉られるような感覚にとらわれる。短篇だからこそ味わえる潔さが、とてもいい。
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