雲跳【うんちょう】

あの雲を跳び越えたなら

ラットマン/道尾 秀介

2008-05-14 | 小説
 優秀なミステリ作家は、優秀な詐欺師だと思う。

 巧みな語り口、緻密に張り巡らせた罠、そして絶妙なタイミングでの裏切り。

 ただ、詐欺師と違うところは、騙された後のなんとも爽快な悔しさ。全ての謎が解ける、快感。

 道尾秀介の最新作『ラットマン』。僕はこの傑作で久しぶりにその快感を味わった。

 この手の作品は、あまり多くを語れないので、語らない。手抜きとかではない。出来れば先入観なしで読んでほしいから。

 ただ、言わせてもらえば、綾辻行人、歌野晶午、貫井徳郎、殊能将之らに並ぶ、驚愕ミステリの傑作だ。


 やっぱりこの人(道尾秀介)どんどん伸びてくタイプだと思う。

 もちろん、詐欺師としてではなく、ミステリ作家として。
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2 コメント

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Unknown (ノロモン)
2008-05-15 00:17:54
これだけすごい作家の名前を挙げられたら読まずにはおれんな。楽しみや♪ほんでも毎回思うけど、秀の寸評のが本作より上ような気もするけど。ちなみに俺は冬のが得意や!夏場は蒸れるしな。
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Unknown ()
2008-05-15 22:49:02
それは、かなり評価が高く書かれているわりには、実際読んでみると大したことがないほうが多くて驚愕してしまうってことかい?
騙してるつもりはないんだけれど、ときどき調子に乗って持ち上げすぎることは無きにしも非ず・・・。

でも今回はチミも納得できる本格ミステリだと思うよ。

そして、夏場は全裸で行なうことをオススメする。
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