≪自意識過剰でウブな男、毛利豹一。三高に入学したものの、放蕩が過ぎて落第。恋愛も自尊心と経験不足が邪魔をしてうまくいかない。中退後は新聞記者になるが、周囲は珍奇な人物ばかり。そんなある日、豹一はある女性の尾行記事を書くように命じられる。その女性とは、あるスキャンダルがもとで映画界を追放された「問題」の女優だった―。一人の青年の成長を、恋愛や失恋を織り交ぜながら痛快無比に描いた青春小説。≫
坂口安吾、太宰治らとともに、当時『無頼派』の一人としてその名を馳せた織田作之助、通称『オダサク』(っていうか、昔から日本人て名前を略すのが好きだったんだなぁ)の戦時中、発禁処分をくらった名作。
いやそれにしても、これはオモシロい。およそ七十年も前に書かれたものが、現在でもまったく色褪せることなく、ましてやその青春論が未だ共感を覚えさせるものであるというのが、スゴいというより、オモシロい。
『青春』そのものに普遍の魅力を感じるのもあるが、それを戦時下においてこれほどまでに痛烈に痛快に描ききる作者に、やはり魅力を感ぜずにはおれない。
大阪生まれの作者なだけあって、会話の軽快さ、いたる所に散りばめられたユーモラスな表現などは、まさに関西のノリ。
本当の名作というのは、どれだけ時間が経っても、その素晴らしさは変わらないのだなぁ、とつくづく感じた。
坂口安吾、太宰治らとともに、当時『無頼派』の一人としてその名を馳せた織田作之助、通称『オダサク』(っていうか、昔から日本人て名前を略すのが好きだったんだなぁ)の戦時中、発禁処分をくらった名作。
いやそれにしても、これはオモシロい。およそ七十年も前に書かれたものが、現在でもまったく色褪せることなく、ましてやその青春論が未だ共感を覚えさせるものであるというのが、スゴいというより、オモシロい。
『青春』そのものに普遍の魅力を感じるのもあるが、それを戦時下においてこれほどまでに痛烈に痛快に描ききる作者に、やはり魅力を感ぜずにはおれない。
大阪生まれの作者なだけあって、会話の軽快さ、いたる所に散りばめられたユーモラスな表現などは、まさに関西のノリ。
本当の名作というのは、どれだけ時間が経っても、その素晴らしさは変わらないのだなぁ、とつくづく感じた。
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