ろろろ川のおと

ながらへば またこのごろや しのばれむ

九州へオーバーナイト

2018年04月28日 21時36分27秒 | ヨット
 小さい港、しかも入口近くのためかよく揺れる。
 夜半、舳先に置いた錨が岸壁に当たる音で目が覚め、フェンダーを移した。11日の見事な月に目が冴える、何時だろう。

 父は小さな機帆船で関西へ砂利を運んでいた。都会の大きな港は夜でも曳き波でよく揺れた。船橋の狭い寝床で脚を折り曲げて一緒に寝た父は、39歳で早世した。

 1240 伊佐漁港発
 

 九州までの長丁場、黒潮に阻まれて2ノットしか出ない。
 夕焼け、月齢12の月が上がっている。
 残り旅程と速度をひっきりなしに覗きこむ。

 
 明け方、パルピットに翼を休めていた燕が一声残して飛び立った。礼儀正しい燕だ。