黒式部の怨念日記

怨念を恐るる者は読むことなかれ

焦げたハンバーグ

2024-11-09 08:37:25 | 料理

【母と子の会話】
「お母さん、今日のゴハンなに?」
「ご飯よ」
「違うよ、おかずが何かって?聞いてるんだよ」
「紛らわしい子ね。だったら『おかずなに?』って聞きなさいよ」
「『ゴハンなに?』って聞いたら『おかずなに?』って聞いてるに決まってるじゃん。例えば、『猫にゴハンあげる』って言ったらお米をあげるの?違うじゃん。猫フードじゃん」
「まったく理屈っぽいんだから。誰に似たんだろう。それにね、昔は『猫まんま』って言って、猫にもお米のご飯に味噌汁をかけたものあげてたんだから」
「そんなゴハンを食べさせられてたから猫は短命だったってお父さんが言ってた」
「お父さん?まったく、子供に変なこと吹き込む時間があったらもっと稼いでこい、ってんだわ」

・・・(しばし休戦)・・・

「で、今日のおかずはなんなの?」
「ハンバーグよ」
「ふーん」
「ふーん、ってあんた。普通はね、子供は『ハンバーグよ』って聞いたら『わーいわい』と言うものよ。なにが『ふーん』よ。あんたも『わーい』ぐらい言ってみなさいよ」
「だって、お母さん、このハンバーグ、ブログに上げるためにひっくり返したんだろうーけど、裏が真っ黒焦げだよ」

「裏なんか見るもんじゃないの。裏街道ばかり歩いて、日の当たる道を歩けなくなるわよ」
「でも、肉の焦げたのって体に悪いって」
「少しくらい食べたってどうってことないわよ」
「でも、蓄積すると良くないってお父さんが」
「まーたお父さん?まったくろくなことを言いやしないんだから。お酒の飲み過ぎでとっくの昔に前頭葉がいかれちゃってるんだから」
「『ぜんとうよう』ってなに?」
「自分でググって調べなさい」

・・・(しばし休戦)・・・

「でも、お母さん、子供を喜ばせようと思って、ハンバーグを作ってくれたんだね」
「ばーか。そんなわけあるはずないでしょ。半額セールで買った挽肉が残っちゃってて、賞味期限を過ぎちゃったからしかたなくハンバーグにしたのよ。だいたい、あんたなんかね、橋の下で拾った子供なんだからね。つべこべ言うんだったらまた橋の下に戻すからね」
「橋ってどの橋?」
「垳川の平成泉橋よ」

 


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