(星座のような、くもの巣のあさ露。
探せば夜空と同じ形がありそうな気がします)
しのですこんにちは。
不妊治療を経て妊娠したわたし。
妊娠が判明したとき、40歳でした。今は41歳です。
「妊娠たのしー!」
という純粋な楽しさはアラフォーならぬガチフォーである今ならでは、
だったかもしれません。
あれもしたいこれもしたいこの服も着たい、
このスポットも行きたい!という若い欲がいい感じに枯れていたこと、
それと「人類の仕組みを自分の肉体で目の当たりにしてみたい」という
私が本来持っているマッドサイエンティストみたいな欲が
スパークしだしたのも良かったと思います。
(ちょっと風邪を引くと、いそいそとしょうが湯や足湯を試してみるタイプ)
ラストである今回は、そんな私の「研究結果」を
紹介したいと思います
つわり編
つわりの時、私は空腹で気持ち悪くなる「食べづわり」でした。
といっても何でも食べられるわけではなく、大体のものが
「分解できません!どんだけ時間かけてもムダです!!」と身体が言ってくる感じで、
食べてもそのうちもどしてしまったり、受け付けなかったのですが
その代わりに、ある限られたものはとっても、とーってもおいしく感じました
歯と身体中に染み渡るほど
「これ求めてました!」と身体が言ってくる感じのものばかり食べた、
ある意味幸せな時間とも言えます
便秘がつわりを加速させたので、繊維がとれないか色々試したのですが
ことごとくダメ
水溶性食物繊維のイヌリン、寒天、元気な時は救世主だった焼き芋。
みーんな、吐いてしまいました。
その代わりに気持ち悪くてもイスに座って身体をタテにすると
多少は内臓が動くとわかり、食後はなるべく体を起こしていました。
また、動くと最初は辛いのですがやがて楽になることもわかり、多少は家事もしました。
(一度だけ農業もした)
人間は、縦になるようにできている。歩くことで生命活動がすすむ。
と学びました。
そんな私がおいしかったもの。
・海苔とかつおぶしとおしょう油のシンプルな「のり弁」
・梅酢につけた針生姜と酢飯を巻いた細巻
・シメサバ、サバ缶に酢とワサビをそえたもの、バッテラ
・柑橘類、バナナ
・直径3センチくらいのミニミニゆかりおむすび(一度にたくさんたべられないので)
・カレー粉で作るスパイシーで油っ気の少ないカレーや、どろりとしたカレーうどん
・タイカレー
このほか、赤ちゃんの成長に欠かせないという葉酸サプリは欠かさず飲んでいました。
つわりに効くというビタミンB6が含まれたサプリ「つわびー」というものもあります。
人にもよると思いますが、友人にははっきり効果があったそう。
つわりの時に受け付ける食べ物は人それぞれで、
納豆とゼリー!という人や、トマト!カレーは無理だった、という人も。
こうしてみると、私は和食&酸味&スパイスですね。
柑橘類、バナナのおいしさも忘れがたい。
でも普段から好きで好んでいたパクチーやナムプラーはそこまででもなく、
シンプルなS&Bのカレー粉がおいしい&内臓が動くのを助けてくれる!という感じで
ほぼ薬。
業務用の缶を買ったのはいい思い出です…
つわりの後期からはふと食べたい、と思ったものが
どうしようもなく食べたくなる衝動が生まれてきました。
・ポテトフライ、コンビニのコロッケ(じゃが芋が食べたくなる)
・オールドファッションドーナツ
・たらこパスタ
・キャベツ太郎
など…カップ焼きそばやチーズバーガーも。
ジャンクな強い味に快感を覚えました。これがまたなぜか消化できる不思議。
一度食べると気持ち悪さと衝動がスッと収まり、習慣性はほぼなし。
忘れられないのは、よろよろした身体で夫と行ったスーパーで、
私は先に駐車場に戻り、車の中でチョコのかかった菓子パンとドーナツを一つずつ両手に持って
交互に食べたこと
「今私、古いアメリカの映画で見る太った子供がやる、あの忌憚のない食べ方をしている…!!!」
いやほんとにね。生まれて初めてだったかも。面白かった~。
そしてつわりの最後の方は子供の頃に食べた味ブームがありました。
砂糖の入った甘いたまご焼き、チルドの安いハンバーグ、
缶詰のミートソーススパゲッティ、冷凍のチキン、
ソーセージとおむすび。母の味です。
ひとつひとつ味わいながら大人の視線でゆっくりと
子供時代を見つめ直していたようなあの時は、かけがえのない時間でした。
私は日ごろ食べ物を身体にいいか悪いか、今の自分が食べたいかで考えていますが、
あの頃の若き母が一生懸命作ってくれた献立は、今の私の目からすると少しおおらか。
でもおいしかったし、今のガチフォーの私の舌はだしやシンプルないいものを
おいしく感じるけど、化学調味料の味もああ、これよね、と受け入れる。
頑丈な今の私は、あの頃があってこそあるんだなあ、としみじみ。
一生けん命に育ててくれたことへの感謝を感じました。
この気持ちはこの先の子育ての中で私を支える杖になるのではないか、と感じています。
つわりはけして楽ではない経験ですが、まずは欲望に忠実に過ごすこと!これにつきます。
気持の中では、このゆらゆら荒波のような体調のなかで、
少しでも気を許すと、赤ちゃんが流れて行ってしまいそうな本能的感覚がありました。
(ネガティブなニュースも体調に影響するのでシャットダウンしてました)
だからすべての判断基準は自分で。
そのうえで、動けそうなら動くと調子もよくなってくるかと思います。
最初はしんどいんですけどね!
人間は、動く動物です。
長くなりましたので、2回に分けます。
続く☆