ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

痛みにより考える

2010-02-02 13:02:19 | Weblog
たぶんいま、プレ四十肩になっている。
首の後ろから右肩にかけてが痛く、症状は、
・右腕が肩より上に上がらない。
・うつむけない。

なんとも友好的で前向きだ。
私のようなケンカっぱやい人間には、ちょうどいいのではないかと思う。

姿勢を変えるのもつらい、という痛みを経験するのは、生まれてから3回目。
1回目は、幼稚園のとき足の骨をおった。
2回目は、小学生のときに肺炎になり、胸から胃にかけてが猛烈に痛かった。
そして、3回目はいま。
どんどん上にのぼってきている。
きっと次は、脳が動かなくなるのだろう。
痛覚だけ残ったらイヤだな。

よくチベットで中国政府による迫害に遭った人の話で、
拷問による痛みに耐え、自分の信念を守り通したことを聞く。
いまも現在進行形で、耐えて、戦っている人たちがいる。

この強さって、何なんだろう、と思う。
今日と明日、明後日以降が平和に続くことを信じて育って来た私にとって、
こういった人たちのことを、自分のことのように考えることができるのは、
もしかしたら自分の身体に変調があり、
いやおうなく、肉体的な痛みと直面したときだけかもしれない。

私は母子家庭で育ち、預金もほとんどない中で母が倒れ、
その後10年以上を植物状態の母とともに過ごしたけれど、
そんな私でも大学をやめることなく、奨学金以外の借金をせず、
暑くも寒くもなく、着るものも住むところもあり、
旅行に行ったり美味しいものを食べたりできたのは、
ひとえに、日本という国に生まれ、バブルの蓄えがあった時代に
学生時代を過ごすことができたことによる。

母に一番お金がかかったとき、まだ介護保険制度は始まっていなかったので、
いまよりも、ずいぶんたくさんの援助金を、行政機関からもらえた。

私よりももっと賢くて、人格の優れた人が、
ただ生まれた場所と時代が少し違うというだけで、
その能力を発揮できないままに倒れていくことがある。

運命は平等ではないけれども、人にはそれぞれ、超えるべきものがある。
それを見て、それに挑める人。
他人との比較ではなく、自分の前にあるものを見てひたむきに登ることができる人。
私は、それをしなやかにできたらいいなあ、と思う。

割り切れないけど

2010-02-02 01:26:07 | Weblog
一般的な社会人の能力を語るとき、一番重要視されるのは事務処理能力だと思う。

メールに3つの確認事項が書かれているとする。

まず、送信者側は「用件が3つあるんだぞ」とわかりやすいように書く必要がある。
これは、マナーだ。
普通は箇条書きにするなど、見てすぐにそうとわかるようにする。

次に、返信者側は、その箇条書きに、ひとつひとつ回答をしていく。
そうすればモレはない。そのはずだ。

でも、仕事をしていると、そうはうまく運ばない。
わざわざ1、2、3と番号までふったメールを送っているのに、
3行くらいで2だけの回答を書いたメールが平気で戻って来る。

ああ、ひとつのメールに複数の用件が書かれていると不便なんだな、と思って、
1メールに用件1つにする。
タイトルには、確認したい事項を文字で入れる。
回答をお願いしたい期限も一応書いておく。

そうすると、今度は返事が来ない。
正直に言ってイラっとするし、意味がわからない。
督促のメールを送ると、やっつけのような返事が戻って来る。
それで「いやいや、そうじゃなくて、この情報が欲しいのです」と、
再度依頼のメールを出すことになる。

最初は、私のお願いの仕方が悪いのかと思った。
いろいろと工夫した。
でも、必ずある特定の人のときに、スムーズにいかなくなる。
やはり相手に問題があるのではないか、と、ようやく他人に責任転嫁する気になって来た。

事務処理能力が極端に低い人、というのは、
老若男女あまり関係なく、一定の割合で社会にまぶされている。
高学歴だからといって、事務処理能力があるとは限らない。
でも、事務処理能力が低いからと言って、決して仕事ができないわけでもない。
会って話すと急にスムーズに動く場合もある。

要は、その人がキャッチしやすい方法で情報を投げることが大切。
それがアナログであれば、それはもう、しょうがない。
メールですまさず、会うしかない。

同じように、ある人に意見するとき、
私が言っても、まったく聞く耳をもってくれなかったとしても、
他の人が言うと素直に聞いてくれることがある。

それは、ひとつの方法として私も受け入れ、
その他の人、というのに、協力をあおがなければならない。
そのほうがよい結果をうむのであれば、
私がどうしたいか、という気持ちの部分なんて割り切ればいい。

でも、割り切れないから私なんだな。